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中東危機勃発から6カ月:世界中の目がガザに注がれている一方で、子どもたちの苦しみは影に隠れたままです

PR TIMES / 2024年4月10日 11時15分

世界の子どもを支援する国際NGOワールド・ビジョンは、4月7日に声明を発表し、ガザ地区における紛争を即時に終結させない限り、100万人以上の子どもたちが、生涯にわたって心身の健康に影響を受けるだろうと警告しました。独立した非政治的なメカニズムである総合的食料安全保障レベル分類 (IPC) が、3月18日にガザ地区での栄養不良による子どもの死亡数の急増を確認してから3週間も経たないうちに、10月7日の恐ろしい攻撃から6カ月が経過しました。中東危機において、回避する道もあったはずの道しるべをまた一つ通過してしまったことを世界は目の当たりにしています。



[画像1: https://prtimes.jp/i/5096/291/resize/d5096-291-6f91ececcacab0cfb59c-1.jpg ]

中東地域の子どもたちが直面している壊滅的な困難は悪化し続けており、少女や少年たちがその影響の矢面に立たされています。

・10月7日の凄惨な攻撃から半年を迎えるにあたり、ワールド・ビジョンは中東地域の恒久的な平和のために祈り続けます。

・ガザ地区の全住民 (223万人) は深刻な食糧不安に直面しています。ガザ地区の人口の半数 (111万人) は、今後三カ月の間、壊滅的な状況に直面すると予想されています。

・パレスチナ自治区に住む50万人以上の子どもたち(*)が、目撃したり経験したりすることで紛争と暴力に過度にさらされるために、メンタルヘルスの問題を抱えるリスクに直面しています。

・ヨルダン川西岸地区に住む130万人の子どもたちは、勉強が遅れるリスクにさらされています。調査の前の週のうちに、学校の5校に1校 (18%) が、児童・生徒がいる学習時間中であっても、少なくとも1件の暴力事件があったことを報告しています。

・1月末までに、ヨルダン川西岸地区では、ワールド・ビジョンが支援する3つの村のうち2村 (65%) が、週に1件以上の暴力的な出来事の影響を受けていました。

・ワールド・ビジョンが支援するヨルダン川西岸地区の村のうち、5つに4つの村 (79%) は、定期的に病院に行くことができず、救急車は日常的に検問所を通ることを拒否され、治療を求める人は、検問所を通って医療施設に行くことを拒否されており、アクセス制限のために命を失った事例が記録されています。

・レバノンでは南部国境から10キロ以内に住む住民の3分の2にあたる人々が、現在、避難民となっています。この地域のほとんどの家屋は深刻な被害を受け、農地は汚染され、少なくとも50校の学校が閉鎖されたため、6万人の子どもたちの教育が中断されています。ワールド・ビジョンが支援する村の3,000人の子どもたちを含む、レバノン南部の少女と少年たちは、空爆と爆撃の激化により、深刻な精神的苦痛に苦しんでいます。

*532,152人の子ども。20年以上にわたり軍事占領と紛争が続いていることに基づき、「ランセット」誌による長期的な紛争の影響を受ける集団での有病率22.1% という数字から推計。算出にあたり、2024年3月26日時点のガザ地区、ならびに、2024年2月20日時点のヨルダン川西岸地区の子どもの死亡数を含め、543万人と推計される人口で44.6%を占める子どもたちの数240万7,930人という数を用いた。

ワールド・ビジョンの総裁/最高責任者であるアンドリュー・モーリーは、次のように述べました。
「中東地域の子どもたちのために心を痛めています。彼らの生活は、6カ月にわたる想像を絶する痛み、暴力、そして人質となった家族との離別、また、ガザ地域における家族の離別によって打ち砕かれています。平和は確実に手の届くところにあります。しかし、この紛争が激化する中、弱い立場にある少女や少年たちは究極の代償を払い続けています」

「彼らの心身の健康と教育への犠牲は壊滅的です。世界のリーダーたちが即時かつ永続的な平和を追求するために行動を起こさない限り、世代全体が影響を受けるでしょう。平和は、ワールド・ビジョンのたゆまぬ希望であり、祈りであり続けます。」

「私たちは、理解、癒し、平和の新しい潮流を求めなければなりません。武力衝突が終結した後には、この紛争の影響を受けた子どもたちが、神から与えられた人生の可能性を実現し続けることができるように、私たち全員が声を上げる必要があります」

ワールド・ビジョンで中東ヨーロッパ地域の責任者を務めるエレノア・モンビオは次のように述べました。
「子ども世代の未来がかかっており、子どもたちの人生全体がこの危機によって形作られることになります。半年の間に、子どもたちの生活は劇的に変わってしまいました。暴力や死を目の当たりにし、家を追われ、最悪のレベルの飢餓に苦しみ、基本的な医療を受けることができず、メンタルヘルスや感情的な問題に対処し、教育へのアクセスが損なわれ、または完全に遮断されています」


[画像2: https://prtimes.jp/i/5096/291/resize/d5096-291-8072b237941e86a35f28-0.jpg ]

しかし、たとえ紛争が今日終結し、人道アクセスが認められたとしても、ガザの子どもたちにとって飢饉の危険がなくなることはありません。すでに昼夜を問わず食料不足に陥っている多くの家族や、急性栄養不良に苦しむ多くの子どもたちにとって、命を救う食料援助や基本的なサービスへのアクセスをすぐに始めなければ、手遅れになるのです。さらに、ガザやこの地域の子どもたちは、敵対行為、強制退去、移動制限の間接的な影響に耐え続けることになれば、例えば、急性の飢餓や予防可能な健康問題、ストレスの増加やその他の精神的・感情的な健康問題などによって、当たり前の子ども時代を失うリスクにさらされているのです。

エレノア・モンビオは続けて述べました。
「この6カ月という節目は、ガザの飢えた少女、少年、女性、男性に必要不可欠な食糧援助を届ける車列の中で、ワールド・セントラル・キッチンの活動に従事していた7人の方が悲劇的に殺害された後に起こりました。紛争開始以来、パレスチナ自治区で殺害された人道支援従事者総数は少なくとも196人になりました。起こっていることは、人道的悲劇であり、特にこの危機の中でほとんど見過ごされてきた子どもたちに、すでに恐ろしい結果をもたらしています。すべての民間人、特に子どもたちの安心、安全、幸福は、すべての当事者にとって優先されなければなりません。子どもたちが、彼らに責任のない紛争の犠牲者になるようなことはあってはなりません。子どもたちには保護を受ける法的権利があります。人質は家族と再会する必要があります。すべての国際的な関係者と紛争に直接関与する者は、罪のない子どもたちの保護を保証しなければなりません」

この危機の影で生きている子どもたちの命を救うためには、残された時間は少なくなっています。このような苦難は1日でさえも想像を絶する痛みをもたらしえます。ましてや180日間というのは、どんな子どもにとっても前例のない苦しみに耐えるには長すぎるのです。ワールド・ビジョンは、恒久的な平和と、一般市民、特に子どもたちとその家族、弱い立場にある人々に食料や命を救うための支援が届くことを妨げているあらゆる制限の撤廃を祈り続けています。
以上


ワールド・ビジョン・ジャパンとは
キリスト教精神に基づき、貧困や紛争、自然災害等により困難な状況で生きる子どもたちのために活動する国際NGO。国連経済社会理事会に公認・登録された、約100カ国で活動するワールド・ビジョンの日本事務所です。
※詳細はこちら:www.worldvision.jp

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