“あなたのため”は呪いの言葉。社会問題化しつつある「教育虐待」の実態に教育ジャーナリストが迫る!
PR TIMES / 2019年7月13日 9時40分
株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン(取締役社長:干場弓子、本社:東京都千代田区)は2019年7月12日に『ルポ教育虐待 毒親と追いつめられる子どもたち』(おおたとしまさ著)を刊行いたしました。
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◆どこまでが「しつけ」で、どこからが「教育虐待」なのかー
気鋭の教育ジャーナリストが壮絶な現場に迫る
「教育虐待」とは、「あなたのため」という大義名分のもとに親が子に行う、いきすぎた「しつけ」や「教育」のこと。現在、3年前に名古屋市で中学受験をめぐるトラブルで小学6年生が父に殺害された事件の裁判が行われていますが、子どもの限度を超えて勉強や習い事をさせるなど、親が過干渉し、結果が悪いと暴力につながることも。どこまでの厳しさは許されてどこからが教育虐待なのか、教育虐待を受けて育つとどうなるのか……。社会問題化しつつある「教育虐待」の実態に教育ジャーナリストが迫ります。
◆“あなたのため”は呪いの言葉。「うつ病」「摂食障害」「万引き」……大人になっても癒えない心の傷
本書では、著者が直接取材をするほか「子どもシェルター」運営者からきいた教育虐待の事例を紹介。
子どもの限度を超えて勉強や習い事をさせるなど、「あなたのため」という言葉を武器に追いつめる親の実態が明かされます。中には、父親が中学受験指導に熱をいれるあまり毛根を食べるようになった息子の例や、子どもに期待するあまり、過干渉になった母親から逃れるため、高校を中退した例も。「生きづらさ」を感じて自分らしく生きられなくなった子どものSOSは「非行」や「摂食障害」など様々な形で現れ、社会人になってからうつ病を発症するケースも珍しくありません。大人になってから「あれは教育虐待だった」と気がつく人もいます。
◆社会の機能不全と家族の機能不全が「教育虐待」を生む
著者のおおたとしまささんは「社会の機能不全と家族の機能不全が不幸にも重なり合ったところに最凶の教育虐待が生じる」と指摘します。
「高度成長期の「教育ママ」は子どもを有名大学に入れることだけを考えていればよかった。「もやしっ子」と呼ばれようが、テストでいい点数をとれる子を育て、「高学歴」というパッケージ商品を得られれば、それだけで満足できた。しかしいま、「学歴はもう役に立たない」と言われる。学歴が要らなくなったわけではない。高学歴があることは大前提で、オプションとして、英語もできなければいけないし、プログラミングもできなければいけない、プレゼンテーションにも長けていなければいけない……と考える親は多い。「勉強ができるのは当たり前。でも勉強ができるだけじゃダメ」というわけだ。単純に、昔よりも子どもの負荷は増えているのである。」 (はじめにより)
そこに家族の機能不全や孤独な子育てのストレスなどが重なると、壮絶で逃げ場のない教育虐待が起こるのです。
構造的に多重な問題を前にして、ほとんどの大人が無力ではありますが、子どもの人権を尊重する立場に立つことで、一筋の光が見えてきます。社会全体としては、普遍的な人権意識を高めることで、さまざまな虐待・差別・不平等とともに教育虐待も減らしていくことが期待できるのです。
◆メディア・読者から反響続々
6/27 フジテレビ「バイキング」
7/9 TBS「ビビット」
他、「東洋経済オンライン」「講談社現代ビジネス」等、紹介多数!
【書誌情報】
『ルポ 教育虐待』
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おおたとしまさ[著]
ディスカヴァー・トゥエンティワン [刊]
発売日: 2019/7/12
ISBN: 978-4-7993-2535-3
【目次】
第1章 「あなたのため」という呪い
第2章 第一志望に合格しても癒えぬ傷
第3章 摂食障害や万引きというSOS
第4章 シェルター保護は女子が圧倒的多数
第5章 スパルタ教育での“成功"は美談か?
第6章 理性の皮を被った感情の暴走
第7章 最凶の教育虐待を生む二つの機能不全
第8章 結局のところ、親は無力でいい
※本書は2015年に毎日新聞出版から発売した『追いつめる親』に大幅な加筆修正を加えたものです。
【著者情報】
おおたとしまさ
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教育ジャーナリスト。1973年東京生まれ。麻布中学・高校卒業、東京外国語大学英米語学科中退、上智大学英語学科卒業。リクルートから独立後、数々の育児・教育誌の監修・企画・執筆を担当し、現在は主に書籍執筆や新聞・雑誌・web媒体への寄稿を行う。メディア出演や講演活動も多数。心理カウンセラーの資格、中高教員免許をもち、私立小学校での教員経験もある。著者は『ルポ塾歴社会』『名門校とは何か?』『受験と進学の新常識』など50冊以上。教育や育児の現場を丹念に取材し、斬新な切り口で考察する筆致に定評がある。
●オフィシャルサイト:http://toshimasaota.jp
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