木造建築技術研究所「構造実験棟」がグッドデザイン賞受賞!
PR TIMES / 2024年10月22日 4時40分
鉄骨造の3分の2という価格帯で倉庫やロードサイド店舗の建築実現へ 低コスト・大空間・環境貢献に加え、木造化促進の可能性を評価
株式会社AQ Group(本社:埼玉県さいたま市西区、代表取締役社長:宮沢 俊哉)が手掛けた木造建築技術研究所(埼玉県上尾市小敷谷225‐1)の木造平屋建て「構造実験棟」は10月16日、公益財団法人日本デザイン振興会が主催する「2024年度グッドデザイン賞」において、グッドデザイン賞を受賞しました。構造実験棟は512平方メートル (約310帖)の無柱大空間を実現。日本伝統の木造軸組工法による低コストと大空間の実現などに加え、木造化促進の可能性を示したことが高く評価されました。
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非住宅木造建築に新たな視点坪40万円以下で16mスパン500平方メートル 超の大空間
今回グッドデザイン賞を受賞した木造平屋建て「構造実験棟」はAQ Groupが埼玉県上尾市に保有している敷地面積15,000平方メートル 超の木造建築技術研究所内に建築されました。2024年4月に完成した同施設は、AQ Groupの技術開発の場であり、戸建て住宅から中大規模木造建築における技術革新の加速を目指して活用しています。また、試験設備を持たない中小企業・大学の研究においても戸建住宅から中大規模木造までの研究開発が実施可能な施設となっています。
2024年6月から稼働した「構造実験棟」は、住宅用一般流通材を使用。最小限の部材で構成された合理的な木造トラス(AQトラス:意匠権出願中)により、512平方メートル の無柱大空間を実現させました。木造平屋建てで大空間の構造実験棟には「水平加力試験」と「鉛直加力試験」の複合機が設置されており、面内せん断試験や曲げ試験、軸圧縮試験などを行うことが可能です。中大規模木造建築の開発専用最大荷重500kNの水平加力試験機は、公開施設としては日本初※となります。
〈審査員コメント〉
16mスパンの大空間を住宅用の一般流通材によって、軸組工法で実現し、内部空間に出てくる架構が非常に華奢でシンプルで、意匠的にも優れていることを高く評価した。大スパンの木造建築は集成材による大断面の架構が主流だったが、コストもそれなりになるため、中規模建築ではなかなか木造の採用が難しい場面もあった。今回の工法を用いれば、木造を採用するコスト・工期のメリットが大きく、倉庫やロードサイドの店舗なども木造化が促進される可能性を秘めている。
「構造実験棟」の建築費は坪40万円以下。実物大耐震実験をはじめ、耐雨・耐風の実証実験も行い、性能を担保しながら余剰な部材を省き、標準仕様化。非住宅分野に取り組むにあたり柱のない大空間とするため、16mもの木造トラスを一般普及型で開発しました。大スパンかつシンプルな構造とし、内部は木のあらわしとして木質空間を表現しています。このトラスは桁行方向に延ばして面積を拡張することで様々な用途でも活用することができます。
2012年から13年連続、30点目のグッドデザイン賞
デザイン力と技術力は住宅建築にも反映
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2022年度グッドデザイン賞「超空間の家」
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2023年度グッドデザイン賞「普及型純木造ビル川崎5階建てモデル」
AQ Groupは2022年に大空間かつ適正価格のアキュラホーム注文住宅「超空間の家」でグッドデザイン賞を受賞。2023年は独自技術の構造計算と地域工務店でも建設可能な「普及型純木造ビル川崎5階建てモデル」が受賞しています。今回の上尾研究所「構造実験棟」グッドデザイン賞受賞によりAQ Groupは2012年から13年連続の受賞。累計で30点目となりました。
木造建築企業として技術の研究開発を続けるAQ Groupは「構造実験棟」をはじめとする倉庫だけでなく、木造マンションシリーズ「AQフォレスト」など、中大規模木造建築もリリース。2024年3月には純木造8階建て本社ビルが完成し、その技術力を実証してきました。この技術力は当然、一般住宅にも反映されています。AQ Groupのオリジナル構法である「AQダイナミック構法」や「木のみ構法」は、「構造実験棟」に見られる16mスパン500平方メートル 超の大空間を実現させることができ、8階建てビルに耐えうる強度を兼ね備えた建築技術で、注文住宅アキュラホームなどにも応用されています。
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AQダイナミック構法の一例
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純木造8階建て本社ビル
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木造4階建てマンション
木造建築普及の鍵となる“非住宅” グッドデザイン賞「構造実験棟」
業界全体の技術力向上を目指し、各種試験機の貸し出しも
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地球規模の課題であるカーボンニュートラル社会の実現に向けて、木造建築は世界中で注目を集めています。日本は木造建築の普及を加速させるため、補助事業や制度の見直しを実施。建築物の木造化、木質化を推進しています。しかし、これらの多くは鉄骨やコンクリート造などのハイブリッド工法といった特殊技術なため、一部の限られた施工会社のみが建築できるものです。建築費は補助金事業や制度を利用しても鉄筋鉄骨コンクリート造の約2倍のコストがかかってしまうため、必然的にシンボリックな建物として建築され、一般建築への普及は大きな課題となっています。
AQ Groupは日本国内で最も浸透している「木造軸組工法」をベースとし、一般流通材を利用した“普及型”の木造建築に強いこだわりがあります。また、今回グッドデザイン賞を受賞した「構造実験棟」は業界全体の技術力、品質向上を加速させるものと考えており、AQ Groupでは「構造実験棟」の「試験請負業務」にも対応。各種試験機の貸し出しも実施しています。
さらに、この技術を広く活用してもらうため、木造建築の普及という同じ志を持つ中小ゼネコンや地域工務店などで構成された「フォレストビルダーズ」を組織。木造戸建住宅だけでなく、倉庫や事務所、店舗、中大規模木造建築までを手掛けることができる技術共有を展開します。
特に、需要が高まる倉庫などの“非住宅”は木造建築普及の鍵になると予測。木造建築技術研究所「構造実験棟」のグッドデザイン賞受賞はさらなる追い風になると考えています。
【木造建築技術研究所 構造実験棟 概要】
事業者:株式会社AQ Group
建築地:埼玉県上尾市小敷谷225-1
敷地面積:15,495平方メートル
建築面積:526.4平方メートル
延床面積:512.0平方メートル
最高高さ:9.9m
構造:平屋建て 純木造軸組工法
用途:木造技術専門研究
施工:株式会社AQ Group
竣工日:2024年4月2日
※2024年6月自社調べ(公開、貸し出し可能な木造専用設備として)
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