ブラジルにおけるバイオマス燃料製造事業への資本参画について
PR TIMES / 2016年2月26日 17時27分
住友商事株式会社(本社:東京都中央区、取締役社長:中村 邦晴、以下「住友商事」)は、世界最大の砂糖メーカーCosan S.A. Industria e Comercio(以下「コザン」)の子会社で、バイオマス発電向けサトウキビ固形燃料ペレットを製造・販売するCosan Biomassa S.A.(本社:ブラジル サンパウロ市、以下「コザンバイオマス」)の株式を20パーセントまで取得し、経営参画する契約を締結しました。
コザンバイオマスは、サトウキビ残渣を原料とし、圧縮成型したペレット状の固形燃料を独自に開発し、2015年に世界初の大規模商業生産を開始しています。原料は、製糖工場にてサトウキビを圧搾した後の搾りかす(バガス)、およびサトウキビ収穫後に農園に残る未利用の茎・葉の二種類を使用しており、コザングループから大量かつ安定的に原料を確保する計画です。ブラジル政府からの支援を受け、2015年9月、年間175千トンの生産能力を持つ第一工場が竣工し、2015年末より商業生産を開始しました。住友商事の経営参画により、今後は日本や欧州向け輸出とブラジル国内向けの販売を拡大させ、工場を増設する計画です。サンパウロ州で生じるサトウキビ残渣は、ペレット換算で45百万トンと大きな賦存量があり、市場の拡大に伴って収益性が確保される前提で2025年には200万トンの生産体制、さらに将来的には800万トン規模の生産体制を目指す計画です。
住友商事は、バイオマスを日本の再生可能なエネルギーの普及を促進するために有望なエネルギー源と考え、2008年より発電用バイオマス燃料の対日輸入ビジネスを開始しています。また、国産バイオマス燃料を補完する位置付けで海外での有望なバイオマス資源ソースの確保を目指しています。中でもコザンバイオマスを、その豊富な資源賦存量に裏付けられた競争力の高い安定・確実なバイオマス資源ソースとして、さらにはバイオマス燃料の消費が先行する欧州市場に本格的に参入するための重要ソースと捉えています。
住友商事とコザングループは、本日よりコザンバイオマスの共同経営を開始し、バイオマス燃料の世界的な供給基地の構築を目指してまいります。
【参考資料】
■バイオマス燃料について
石油・石炭・天然ガスなどの化石燃料はいずれ枯渇する有限資源ですが、バイオマスは、太陽光・水力・風力とならび枯渇させずに利用することができる再生可能なエネルギーです。既に子会社のサミットエナジーでもバイオマス燃料を活用した発電事業を運営しておりますが、再生可能なエネルギーは、地球温暖化防止、二酸化炭素排出減に貢献するクリーンなエネルギーとして、地球規模で導入・普及が進んでいます。日本でも、2012年の電力固定買取制度(FIT)の導入、昨年10月の政府公表のエネルギー・ベストミックス(再エネ比率をさらに高める方針)、昨年12月の気候変動に関するパリ協定での我が国の削減公約(2030年度に2013年比で温室効果ガスを26パーセント削減)などの再エネ促進方針が打ち出されております。
■コザングループについて
コザングループは、砂糖に加え、サトウキビ由来のエタノール生産でも世界最大メーカーを傘下に有しており、ブラジル国内最有力の鉄道物流事業、港湾ターミナル事業、ガソリン・天然ガス流通事業など、物流・エネルギー分野で多角的に事業を展開しているブラジルトップクラスの企業グループです。コザンは、金融機関を除いたブラジル国内企業の連結売上(2014年実績)で、第3位の規模を有しています。
<コザン概要>
社名:Cosan S.A. Industria e Comercio(コザンSAインダストリア エ コメルチョ)
創業:1936年
本社:ブラジル サンパウロ州 サンパウロ市
事業:傘下のグループ子会社にて、以下を保有経営
砂糖・エタノール工場 ブラジル国内24カ所
サトウキビ年間圧搾能力68百万トン(世界第一位)
粗糖生産4.5百万トン(世界第一位)
バイオエタノール生産20億リットル(世界第一位)
ガソリンスタンド5,356カ所(ブラジル第三位)
コンビニエンスストア944カ所(ブラジル第一位)
国内鉄道網 11,953キロメートル (ブラジル第一位)
<コザンバイオマス概要>
社名: Cosan Biomassa S.A.(コザン バイオマス SA)
本社:ブラジル サンパウロ州 サンパウロ市
設立時期:2012年
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