沖縄県初!絶滅危惧種の海草の再生プロジェクトが評価
PR TIMES / 2024年11月7日 18時45分
石垣島野底ウミショウブ群落 環境省「自然共生サイト」に認定
沖縄セルラー電話株式会社(本社:沖縄県那覇市、代表取締役社長: 宮倉 康彰、以下 沖縄セルラー)、東京海上アセットマネジメント株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長: 横田 靖博、以下 東京海上AM)、富士通株式会社(本店:神奈川県川崎市、代表取締役社長: 時田 隆仁、以下 富士通)は、沖縄県石垣市野底エリアにおいて、自然保全活動を推進しているエコツアーふくみみ(代表者 大堀 健司)ならびに石垣市立野底小学校(校長 仲皿 利治)と協力し、野底エリアにおけるウミショウブ(海草)の藻場再生に取り組んできました(以下 本活動)。
この度、本活動を行っている石垣市野底エリアが環境省の「自然共生サイト(注1)」に沖縄県内で初めて認定されたことをお知らせします。
[画像1: https://prtimes.jp/i/93942/346/resize/d93942-346-fd75c9dd1cd0587c5833-4.jpg ]
[画像2: https://prtimes.jp/i/93942/346/resize/d93942-346-b14e770525fc9c125b66-0.jpg ]
認定にあたっては、本活動エリアの以下の特徴が評価されました。
1. 野底崎は石垣島唯一のウミショウブが群生するエリアであり、希少な生物種が群生する地域です。アオウミガメによる食害が深刻になる前の2010年頃まではウミショウブ以外にも10種近いアマモ類が見られるアマモ場があり、水質浄化機能、ブルーカーボン貯留機能を有していました。今般のウミショウブ増殖による自然環境の復旧と保全が実現すれば、ウミショウブ群生期に匹敵する生物種および生物量の回復が期待されます。
2. 野底小学校の児童とともに生物多様性保全活動を実施しています。生物多様性教育および自然保全文化の構築を促し、地域における人と自然との関わり方を未来世代に伝えていくことにも貢献しています。
3. ウミショウブは炭素を貯留するため脱炭素の促進にも貢献します。増殖したウミショウブにより貯留できた温室効果ガス(以下 GHG)量を計測し、「Jブルークレジット」(注2)として申請する予定です。
今後、当該エリアは「OECM(注3)」としても国際データベースに登録され、このプロジェクトの活動により国際目標である「30by30(注4)」の達成に貢献します。
[画像3: https://prtimes.jp/i/93942/346/resize/d93942-346-defe1fb3fa37197a7782-1.png ]
沖縄セルラー、東京海上AMおよび富士通の3社は、これからも地域の皆さまとともに、生物多様性の保全や回復に貢献していきます。
詳細な活動内容については別紙をご参照ください。
[別紙]
【1.本活動内容】
(1)背景
石垣島野底崎は10種近いアマモ類が観察されている希少なアマモ場です。特にウミショウブは分布の北限であり、環境省および沖縄県のレッドリストで絶滅危惧II類に分類されている希少種となっています。近年、このウミショウブがアオウミガメに捕食され絶滅の危機に瀕しており、従来地元の方を中心にアオウミガメの食害を防止するための防護柵を設置する保全活動が行われてきました。しかし、減少ペースが加速していたため、保全環境の強化が求められていました。
(2)取り組み内容
このたび、沖縄セルラーなどの民間企業が参加し、防護柵を新設、さらに陸上でのウミショウブの育成と防護柵内への移植、保護エリアでの生育状況の把握のための水中ドローンを活用した海洋環境モニタリングを実施します。モニタリングなど保全活動には地元の方や近隣小学校の児童も参加するなど、地域の皆さまの協力を得ながら取り組みを進めています。
[画像4: https://prtimes.jp/i/93942/346/resize/d93942-346-220dba154b677af3dbe9-2.png ]
[画像5: https://prtimes.jp/i/93942/346/resize/d93942-346-c7f2149d996cb2eebc19-3.png ]
(3)今後の展望
今後は保全エリアの拡充に加え、沖縄県産の素材を与えてのウミショウブの育成のほか、ウミガメのエサの開発に取り組むなど、沖縄県全体でかかえる「ウミガメの捕食による海草の減少」という課題解決に取り組んでいきます。
また、今後、増殖したウミショウブにより貯留できたGHG量を計測し、「Jブルークレジット」として申請していく予定です。脱炭素や生物多様性保全の取り組みの成果を企業活動の一環として組み込むことで、この取り組み自体をより持続可能なものにしていきたいと考えています。
【2.活動における各社の役割】
[表: https://prtimes.jp/data/corp/93942/table/346_1_f981ceb1e3615b0e381fca2ac1810899.jpg ]
【3.終わりに】
沖縄セルラーは、世界に誇る豊かな自然環境をもつ沖縄を、次の世代に引き継ぐことができるよう今後も地元の方を含めたさまざまなパートナー様とともに、環境保護活動の取り組みを続けていきます。
東京海上アセットマネジメントは、金融の力を使い自然由来系の脱炭素と生物多様性保全の推進に貢献することを目指します。また、多くの企業や地域との連携を通じて、日本経済の発展に貢献してまいります。
富士通は、社会課題を起点とした事業モデル「Fujitsu Uvance」のもと、データとAIを活用した経営の高度な意思決定によるビジネスインパクトとソーシャルインパクトの両立に取り組んでいます。今回の取り組みをもとに、海洋デジタルツインを活用し海洋の状況を把握し施策の検証を行うことで、生物多様性の保全などさまざまな社会課題の解決を目指します。今後、海洋デジタルツインのデータをAIで分析し、シミュレーションおよび、レコメンド機能を実現、企業のESG経営の実現を支援する「ESG Management Platform」を通じて提供を予定しています。
【商標について】
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
【注釈】
注1
自然共生サイトとは、「民間の取組等によって生物多様性の保全が図られている区域」を国が認定する区域のことです。
注2
Jブルークレジットは、ジャパンブルーエコノミー技術研究組合(JBE)が運営主体であり、JBEから独立した第三者委員会による審査・意見を経て、JBEが認証・発行・管理する独自のクレジットです。
注3
OECM (Other Effective are-based Conservation Measures)とは、「保護地域以外」で生物多様性保全に資する地域のことです。
注4
30by30とは、生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)で採択された「昆明・モントリオール生物多様性枠組」の2030年ターゲットの1つで、2030年までに、陸と海の30%以上を健全な生態系として効果的に保全しようとする目標のことです。
注5
海洋デジタルツインとは、地球資源の大半を占める広大で複雑な海洋に関する多様なデータをテクノロジーで収集・モデル化し、海洋の状態をデジタル空間に高精度に再現する技術のことです。
海洋デジタルツイン実現に向け、AIを活用して海中の生物や構造物の3次元形状データを取得する技術を開発(2023年3月26日プレスリリース)
(https://pr.fujitsu.com/jp/news/2024/03/26.html)
【本件に関するお問い合わせ】
富士通株式会社
富士通コンタクトライン(総合窓口)
0120-933-200(通話無料)
受付時間: 9時~12時および13時~17時30分(土曜日・日曜日・祝日・富士通指定の休業日を除く)
お問い合わせフォーム(https://contactline.jp.fujitsu.com/customform/csque04802/873532/)
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