4年ぶりに、学校外教育活動の実態を調査 子どもたちの習い事に「不況」と「脱ゆとり」の影響
PR TIMES / 2013年6月28日 13時33分
「スポーツより勉強、8.0ポイント増」「芸術より勉強、7.8ポイント増」
4年ぶりに、学校外教育活動の実態を調査
子どもたちの習い事に「不況」と「脱ゆとり」の影響
「スポーツより勉強、8.0ポイント増」「芸術より勉強、7.8ポイント増」
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株式会社ベネッセコーポレーション(本社:岡山市)の社内シンクタンク「ベネッセ教育総合研究所」では、2013年3月に、3歳から18歳(高校3年生)までの子どもを持つ母親16,480名を対象に、習い事や部活などの学校外教育活動や費用について、調査を実施しました。2009年にも同様の調査を実施しており、4年間の変化をとらえることができます。
主な調査結果は次のとおりです。
1.子ども1人の活動にかける費用の合計が1,700円減少
●個々の活動にかける費用も減少しており、合計では16,700円から15,000円になった。習い事のかけもちをやめたり、費用の安い習い事を選んだりといった状況が見られる。
・スポーツ活動……3,700円→3,300円(400円減少)
・芸術活動…………2,200円→1,900円(300円減少)
・家庭学習活動……3,400円→2,900円(500円減少)
・教室学習活動……7,400円→6,900円(500円減少)
2.中学生・高校生で活動にかける費用が減っている
●子ども1人にかける費用を子どもの年齢別にみると、中学生・高校生の減少幅が大きい。
・幼児………… 7,200円→ 6,700円( 500円減少)
・小学生………17,900円→16,200円(1,700円減少)
・中学生………25,100円→22,300円(2,800円減少)
・高校生………19,400円→17,200円(2,200円減少)
3.4人に1人が「不況で教育費を減らした」と回答
●「不況で教育費を減らした」は27.0%、「教育にお金がかかりすぎると思う」は66.2%が肯定しており、教育費の負担が大きい様子がわかる。
●スポーツ活動に関しては65.0%(2.0ポイント増)、芸術活動については59.9%(1.5ポイント増)の母親が「費用の負担が重い」と回答し、前回調査から微増した。
4.活動費の格差は変わらずに存在
●子ども1人の活動にかける費用を世帯年収別に見た結果は、2009年調査から大きく変わっていない。年収400万円未満の世帯では8,500円なのに対して、800万円以上の世帯では25,600円と約3倍の開きがある。
5.「スポーツや芸術よりも勉強を」という意識が強まる
●子どものスポーツ・芸術活動への保護者のかかわりが弱まった。いっしょに活動したり、話をしたり、子どもの活動の様子を見に行ったりする割合が低下している。
・子どもとスポーツをする(ほとんどない)…………………………………………37.6%→46.2%
・子どもといっしょに歌ったり楽器を演奏したりする(ほとんどない)…………44.3%→53.7%
・子どもといっしょに絵を描いたり、ものを作ったりする(ほとんどない)……38.0%→42.9%
●「運動やスポーツよりももっと勉強をしてほしい」は26.8%から34.8%(8.0ポイント増)、「音楽や芸術の活動をするよりももっと勉強をしてほしい」は31.7%から39.5%(7.8ポイント増)に増加した。
※数値の比較は、前回調査と同一の項目・対象年齢(3歳から17歳)の15,450名を抽出して行った。
<子どもたちのバランスのよい育ちを目指して>
今回の調査では、世帯年収が減って家計の厳しさが増すなかで、保護者が子どもたちの活動の費用を減らしている実態が明らかになりました。教育費に対して重い負担感を感じており、習い事の数を減らす、より安い費用で抑えるといったさまざまな工夫を行っています。
このような経済環境の下で、スポーツや芸術よりも勉強を重視するような「脱ゆとり」の意識も強まり、親子がいっしょにスポーツや芸術活動を楽しむ割合が低下しています。限られた家計収入をどのように分配するかは各家庭での切実な課題ですが、その結果、スポーツや芸術の比重が低下するという状況が生まれているとしたら、心配な面もあります。子どもたち一人ひとりのバランスのよい育ちのために、学校や地域において必要な場を充実させるなどの対応が必要であると考えます。
<調査概要>
◆名称
学校外教育活動に関する調査
◆調査テーマ
子どもの学校外教育活動の実態、費用と保護者(母親)の教育観を明らかにする
◆調査方法
インターネット調査
◆調査時期
2013年3月下旬
◆調査対象
3~18歳(高校3年生)の子どもを持つ母親16,480名=515名×2(男子・女子)×16学年(有効回答数)、子どもは第1子
※ただし、前回調査は3~17歳(高校2年生)の子どもを持つ母親を対象としていたため、今回の分析では18歳(高校3年生)のデータを除外し、15,450名に揃えて数値を算出した。
◆調査項目
定期的に行うスポーツ活動の種類/定期的に行う芸術活動の種類 /定期的に行う塾や教室の種類/定期的に行う学習方法や使用教材の種類/それぞれの活動の頻度 ・費用 /スポーツ・芸術活動への希望・意見・期待 / 親子で行うスポーツ・芸術活動の頻度 /母親の教育に対する意識 など
<活動のご紹介>
2013年6月28日より、「ベネッセ教育研究開発センター」「ベネッセ次世代育成研究所」「ベネッセ高等教育研究所」「ベネッセ食育研究所」を統合し、「ベネッセ教育総合研究所」(http://berd.benesse.jp/)に生まれ変わりました。今後も、時代の変化に即したテーマで調査や研究活動を行い、その結果を広く社会に開示することで、さまざまな方々との議論の輪を広げていきたいと考えています。
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