DOCSIS(R) 3.0規格に準拠するケーブル・モデム用ICを発表
PR TIMES / 2013年1月15日 10時37分
~ ケーブルTV向けSTB用ICのノウハウを活かし、次世代マルチメディアおよびインターネット・サービスをサポート ~
多種多様な電子機器に半導体を提供する世界的半導体メーカーで、ケーブルTV用
セット・トップ・ボックス(STB)およびホーム・ゲートウェイ用ICの
主要メーカーであるSTマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、
DOCSIS 3.0ケーブル・モデム規格に準拠した新製品ファミリにおける最初の
3製品を発表しました。
2012年9月、DOCSIS 3.0技術のデモを初めて行ったSTは、セット・トップ・
ボックスまたはデコーダ内蔵ゲートウェイ向けのSTiD125(12チャネル対応)と
STiD127(16チャネル対応)、さらにはケーブル・モデムおよびデコーダ内蔵
ゲートウェイを含むデータ・ゲートウェイ向けのSTiD128(16チャネル対応)を
迅速に市場へ展開しました。これらの製品は、DOCSIS 3.0規格に準拠する世界初
の製品と考えられ、16チャネルのダウンリンクおよび4チャネルのアップリンク
を提供し、ダウンストリームで最大800 Mbps、アップストリームで108 Mbpsの
データ速度を実現します。
DOCSIS 3.0は、家庭およびモバイル・エンターテインメントの様式を、従来の
MPEGからIPビデオ配信へと進化させる技術です。非常に高速なデータ転送レート
により、STBとホーム・ゲートウェイが、単一ネットワーク上でビデオと
インターネット・データの統合サービスを提供できる他、屋内のスマートテレビ、
デジタル・ビデオ・レコーダ(DVR)、タブレット、スマートフォン、ゲーム機
等、複数のネットワーク接続型機器を同時利用できるようになります。調査会社
であるIMS社は、DOCSIS 3.0が利用可能になったことで、DOCSIS規格に準拠した
家庭用機器市場が2012年の年間3200万台から2015年には年間4900万台以上へ成長
すると予測しています。
STのDOCSIS 3.0対応技術は、デュアル・コアARM(R) Cortex(TM)-A9プロセッサと
連動し、ルーティング、スイッチング、電話機能を制御します。STのDOCSIS 3.0
規格に準拠した製品は、Orly(STiH416)等の高度なSTB用ICと連係し、ペイTVや
次世代のネットワーク接続型機器で使用されるインターネット・ベースの
サービスに、セキュリティやメディア・サーバ機能を提供します。
STのデジタル・コンバージェンス・グループ、バイスプレジデント 兼
ユニファイド・プラットフォーム事業部ジェネラル・マネージャである
Laurent Remontは、次の様にコメントしています。「STはDOCSIS規格に準拠した
第1・第2世代の製品を既に何千万個も出荷しています。今回の製品を迅速に
発表できたことは同分野におけるSTの実績を証明するものです。当社は
16 x 4チャネル対応のDOCSIS 3.0技術を採用した製品のデモを実施した初めての
企業で、最新の製品群を迅速に提供することで、事業者の加入者に対するより
高度なサービスの提供を可能にします。」
STでは、2013年第1四半期にBGAパッケージ(23 x 23 mm)で提供されるSTiD125・
STiD127・STiD128向けの製品開発キットをリリースする予定です。
STiD125 / 127 / 128の特徴
DOCSIS 3.0準拠の高速チャネル : 最大16 x 4チャネル(データ用)、
最大8チャネル(ビデオ用)
豊富なコネクティビティ : FSTインタフェース、イーサネット・ポート
(最大3個)、PCI-e(Wi-Fi DBC)ポート(最大2個)、デジタル・ビデオ転送
ストリームの出力バス(200Mb/s)
PacketCable(TM) 1.5および2.0対応によるインターネット電話機能の強化
低消費電力・高性能マルチ・コアARMプロセッサで業界最高レベルの電力および
性能を実現
DOCSIS 3.0について
DOCSIS(Data Over Cable Service Interface Specifications)は、北米の
ケーブルTV事業者や機器メーカーに使用されているケーブル・モデムの主要規格
です。同等のEuroDOCSIS規格は、ヨーロッパ全域で採用されています。最先端の
データ転送レートをサポートするDOCSIS規格を採用することで、ケーブルTV事業
者は映像、音声、およびデータ通信のフル・サービスの提供が可能になります。
最新のDOCSIS 3.0は、オンデマンド・コンテンツやストリーミング・ビデオなど
のサービスを実現するIPTV(Internet Protocol TV)をサポートしており、静的
マルチキャストまたは動的マルチキャストでサービス品質の向上を実現します。
この他、次世代インターネット・プロトコル(IPv6)もサポートすることでIP
アドレス範囲を大幅に拡張し、より多くのデバイスによるインターネット接続を
可能にします。
また、ケーブル・モデムの最大データ帯域を増加させる柔軟な技術である
チャネル・ボンディングもサポートします。DOCSIS 2.0に準拠するSTi7141は、
ダウンリンクで40 Mbpsのデータ速度に対応していますが、DOCSIS 3.0技術では
チャネル・ボンディングと組み合わせることで最大800 Mbpsに対応できる
ポテンシャルがあります。これは大きなメリットで、ケーブルTV事業者は、豊富な
マルチメディア・サービスと高速インターネット・アクセスを複数のユーザへ同時配信
できるようになります。
STマイクロエレクトロニクスについて
STは、「センス & パワーとオートモーティブ製品」部門と「エンベデッド・
プロセッシング ソリューション」部門の多種多様なアプリケーションに半導体
を提供する世界的な総合半導体メーカーです。エネルギー管理・省電力から
データ・セキュリティ、医療・ヘルスケアからスマート・コンスーマ機器まで、
そして、家庭、自動車、オフィスおよび仕事や遊びの中など、人々の暮らしの
あらゆるシーンにおいてSTの技術が活躍しています。STは、よりスマートな生活
に向けた技術革新を通し、「life.augmented」の実現に取り組んでいます。
2011年の売上は97.3億ドルでした。さらに詳しい情報はSTのウェブサイト
( http://www.st-japan.co.jp )をご覧ください。
◆ お客様お問い合わせ先
〒108-6017 東京都港区港南2-15-1
品川インターシティA棟
STマイクロエレクトロニクス(株)
デジタル製品グループ
TEL:03-5783-8340 FAX:03-5783-8216
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