シリア:イドリブ県に対する空爆で、患者に化学物質被害の症状
PR TIMES / 2017年4月6日 16時23分
国境なき医師団(MSF)の医療チームは、支援しているシリア・イドリブ県バブ・アル・ハワ病院の救急科で、サリンガスのような神経毒物質による被害に適合する症状を確認した。トルコ国境にも近いバブ・アル・ハワ病院は、4月4日に空爆を受けたハンシャイフンの町から北100kmに位置し、空爆被害者のうち一部が搬送されていた。
8人の患者が瞳孔の収縮、筋肉の痙攣、失禁などの症状を見せており、サリンガスなどの神経毒にさらされた際のものと一致する。MSFは薬と解毒剤で患者を治療するとともに、救急科の医療スタッフに防護服を提供した。
また、MSF医療チームは攻撃被害者が治療を受けている他の複数の病院を訪れ、患者から漂白剤の臭いがしたと報告。塩素にさらされた可能性がある。
これらの報告により、ハンシャイフンの攻撃被害者は少なくとも2種類の化学物質に暴露したことが強く疑われる。
MSF日本事務局長のジェレミィ・ボダンは、「4月4日にハンシャイフンで起きた、子どもを含む民間人への攻撃の報道に、世界は衝撃を受けています。バブ・アル・ハワ病院を支援しているMSFチームによると、患者の症状は、サリンのような神経毒にさらされた時と一致しています」と話す。
「報道によると、この攻撃による被害者を治療していた医療施設も、その後空爆を受けたことにより、被害拡大につながったものとみられます。医療施設は紛争地でも保護対象であり、それを攻撃することは法・秩序の暴力的侵害であって、許されてはいけません。シリアでは2016年だけで、71回にわたってMSFの支援先病院32軒が攻撃されました。ハンシャイフンで起きた特に衝撃的なこの事件によって、国際人道法を軽視する者に対する責任追及が、ますます必要になってきます」
MSFはシリア北部4ヵ所で医療施設を直接運営するほか、国内全域の合計約150の医療施設を支援している。
企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ
この記事に関連するニュース
-
ガザ、紛争激化からの1年
国境なき医師団 / 2024年9月13日 19時7分
-
閉じ込められ、忘れ去られたロヒンギャの人びと 安息の地はどこに──
国境なき医師団 / 2024年9月11日 11時37分
-
パレスチナ・ヨルダン川西岸地区:大規模侵攻で医療へのアクセスが奪われる──イスラエルは国際人道法上の義務の順守を
PR TIMES / 2024年9月9日 18時15分
-
パレスチナ・ヨルダン川西岸地区:大規模侵攻で医療へのアクセスが奪われる──イスラエルは国際人道法上の義務の順守を
国境なき医師団 / 2024年9月9日 17時22分
-
国境なき医師団、ガザで仮設病院を開設──続く病院への攻撃、今こそ医療の保護を
国境なき医師団 / 2024年9月3日 18時4分
ランキング
-
1代表者が高齢になるほど黒字企業率は低下、70代以上の黒字企業率はコロナ禍を下回る
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年9月18日 17時15分
-
2お金持ち流!100円ショップで買うもの・買わないもの
オールアバウト / 2024年9月18日 21時40分
-
3日証協会長「投資者の信頼を失墜するもの」 三菱UFJ銀行とグループ内証券2社に過怠金5億円 非公開情報を無断で共有した問題受け
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年9月18日 21時43分
-
4「若者のディズニー離れは“料金が高い”から」説は、本当か
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年9月18日 7時40分
-
5バレイショ40%高・トマトやタマネギ28%高、生鮮食品の高騰続く…農水省が価格調査
読売新聞 / 2024年9月18日 20時56分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください