全国1万人の意識調査 民泊に対する意識のギャップ「近隣にあったらどうする!?」
PR TIMES / 2018年5月14日 15時1分
利用経験者は賛成、未経験者は反対の傾向
株式会社インテージリサーチ(本社:東京都東久留米市、代表取締役社長:井上孝志)は、自主企画調査 「民泊に関する意識調査」を実施しました。全国の20~79歳の男女1万人を対象にしたインターネット調査で、民泊への意識を伺ったものです。
調査結果のポイント
民泊利用経験の有無により、近隣の民泊運営に対する賛否が分かれる傾向が見られました。
ホスト在宅型の民泊運営に対し、利用経験者の賛成は39.1%、未経験者は16.1%と2倍以上の開きがあります。ホスト不在型では利用経験者の賛成は26.2%、未経験者は8.3%となり、さらなる意識のギャップがうかがえます
住居のタイプ別に見ると、民泊に最も強く反対しているのは「分譲マンション」に住む人となっています
近隣での民泊運営に賛成するために必要と考えることは、「トラブルを起こした民泊施設の営業停止」が51.9%と最も高く、次いで、「対面による本人確認の実施」が37.0%。しかし、「どんな規制があっても賛成できない」も33.8%となっています
民泊を利用したことがある人は1万人中5.1%で、今後に利用してみたいと思う人は13.1%。10~20歳代の若年層での利用経験と意向が、この割合と比較して高くなっています
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考察
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近隣の民泊運営への抵抗感は強く、住民の不安を解消できるように自治体が独自の条例で規制していく流れは続きそうです。特に、トラブルを起こした民泊施設の運営停止を求める声が多く、自治体にはトラブルが発生した場合に適切に対処することが求められます。また、コミュニティーや共用部分が資産価値を左右することもある分譲マンションでは、民泊の運営は現状では受け入れがたいことであるようです。
一方で、民泊利用経験者には、近隣での民泊運営に対する賛成が多くなっています。これにより、実際に利用することによって民泊への考え方が変わると言えそうです。また、民泊の利用経験がなく近隣での民泊運営に反対する人は、実情をよく知らずに、間接的に得た情報やイメージで反対している可能性があります。「住宅宿泊事業法(民泊新法)」の6月15日の施行により、認可を受けた民泊を利用する人が増えていくうちに、近隣住民の意識が変わっていくかもしれません。
現在は、民泊に悪いイメージを持つ人が多いようですが、むやみに規制を強化していけば、民泊の利用が難しくなってしまいます。また、合法的に民泊を運営できないことで、結果的に「ヤミ民泊」の増加につながってしまう恐れもあります。適切な規制は必要ですが、運営者・利用者だけでなく、民泊施設の近隣住民も含めて、それぞれが納得できる民泊のあり方を模索してくことが求められます。
分析者: 豊田 佑哉 (公共サービス事業部 ソーシャル事業推進部)
【報道関係のお問い合わせ先】
■株式会社インテージリサーチ
経営企画部 担当:宇和野/萩森
TEL:042-476-5300 FAX:042-476-5303
【調査に関するお問い合わせ先】
■株式会社インテージリサーチ
公共サービス事業部 担当:豊田
TEL:03-5294-8325
サイト「お問い合わせフォーム」 https://www.intage-research.co.jp/contact/index.php/input
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調査結果の詳細
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近隣のホスト在宅型の民泊運営へは、「賛成しない」が4割超え
近隣でのホストが在宅するタイプの民泊運営については、「賛成する」と「まあ賛成する」を合わせると17.3%。「あまり賛成しない」と「賛成しない」を合わせると43.1%であり、賛成よりも反対の割合が高くなっています。また、年代別に見ると、男女ともに年齢が高くなるにつれ、より反対が強くなる傾向にあります。
問 ご自宅の周りで、民泊を行う家があると仮定してください。
あなたは、近隣の民泊運営について賛成しますか。:ホストが在宅するタイプの民泊
[画像1: https://prtimes.jp/i/1551/375/resize/d1551-375-944079-0.jpg ]
近隣のホスト不在型の民泊運営へは、「賛成しない」が半数以上
近隣でのホストが在宅しないタイプの民泊運営については、「賛成する」と「まあ賛成する」を合わせると9.2%。「あまり賛成しない」と「賛成しない」を合わせると55.7%であり、ホスト在宅型よりも反対の割合がかなり高くなっています。
年代別に見ると、ホスト不在型も男女ともに年齢が高くなるにつれ、より反対が強くなる傾向にあり、60歳代以上では、60%以上が反対しています。
問 ご自宅の周りで、民泊を行う家があると仮定してください。
あなたは、近隣の民泊運営について賛成しますか。:ホストが在宅しないタイプの民泊
[画像2: https://prtimes.jp/i/1551/375/resize/d1551-375-633455-1.jpg ]
分譲マンションに住む人は、近隣の民泊運営に強い抵抗感
近隣でのホストが在宅するタイプの民泊運営について、住宅タイプ別に見ると、分譲マンションに住む人の反対が最も強くなっています。さらに、ホスト不在型の民泊には分譲マンションに住む人の7割近くが反対しています。
問 ご自宅の周りで、民泊を行う家があると仮定してください。
あなたは、近隣の民泊運営について賛成しますか。
[画像3: https://prtimes.jp/i/1551/375/resize/d1551-375-221550-2.jpg ]
利用経験があると、近隣での民泊運営に賛成する傾向
民泊利用経験の有無により、近隣の民泊運営に対する賛否が分かれる傾向が見られました。ホスト在宅型では、利用経験者における賛成の割合が未経験者に比べ、2倍以上高くなっています。ホスト不在型でも、賛成する利用経験者が未経験者を大きく上回りました。
問 ご自宅の周りで、民泊を行う家があると仮定してください。
あなたは、近隣の民泊運営について賛成しますか。
[画像4: https://prtimes.jp/i/1551/375/resize/d1551-375-389072-3.jpg ]
近隣の民泊運営に賛成するために必要なルールは「トラブルへの対処」
自宅近隣の民泊運営に賛成するために必要なルールを聞いたところ、「トラブルを起こした民泊施設の営業禁止」が51.9%で最も高くなっています。行政がトラブルを起こした民泊施設を放置せず、適切に対処していくことが求められています。
また、「対面により宿泊者の本人確認を実施」が37.0%、「周辺住民への民泊営業の周知」が32.9%と高くなっています。さらに、設問に対する自由記述として、「近隣でスーツケースを持った旅行者のように見える人がうろつくことがストレスになる」という回答がありました。運営者が責任を持って民泊施設の所在を明らかにし、宿泊者の本人確認を対面で行うことで、近隣住民の抵抗感を軽減できそうです。
一方で、「どんな規制があっても賛成できない」も33.8%と高くなっており、特に、分譲マンションに住む人では、この回答の割合が42.9%と高くなりました。近隣での民泊運営には現在、強い抵抗感があることが見受けられます。
問 あなたは、どのような規制(ルール)があれば、近隣の民泊運営に賛成できますか。(複数回答)
[画像5: https://prtimes.jp/i/1551/375/resize/d1551-375-982365-4.jpg ]
ベース:近隣での民泊運営に反対する人(n=6,511)
民泊の利用経験ありは5.1%、今後利用してみたいのは13.1%
民泊の利用経験を聞いたところ、「利用したことがある」のは5.1%、「利用したことはない」のは94.9%でした。年代別で見ると男女共に10歳代の利用経験が最も高くなっています。
問 あなたは、民泊を利用したことがありますか。国内外を問わず、これまでのご経験でお答えください。(単一回答)
[画像6: https://prtimes.jp/i/1551/375/resize/d1551-375-916711-5.jpg ]
民泊の今後の利用意向を聞いたところ、「利用してみたい」のは13.1%、「利用する気はない」のは86.9%でした。年代別で見ると、こちらも男女共に10歳代の利用意向が最も高くなっています。また、40歳代以上と比較して、30歳代以下で利用意向が高くなっているのが特徴です。
問 あなたは今後、民泊を利用してみたいと思いますか (単一回答)
[画像7: https://prtimes.jp/i/1551/375/resize/d1551-375-201267-6.jpg ]
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調査概要
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調査方法:インターネット調査
調査地域:全国
調査対象者:インテージ・ネットモニター 全国20歳以上79歳までの男女個人
サンプル構成:平成27年国勢調査ベース(性別×年代別×居住エリア×未既婚)母集団準拠
設計数10,000サンプル
調査期間:2018年3月23日(金)~3月26日(月)
調査内容:民泊の利用経験、自宅近隣の民泊運営への意見 等
調査実施機関:株式会社インテージリサーチ
【株式会社インテージリサーチ】 http://www.intage-research.co.jp/
株式会社インテージリサーチ(本社:東京都東久留米市、代表取締役社長:井上孝志)は、インテージグループの一員として、社会・公共領域をテーマとした調査研究、公的統計調査の受託や民間の市場調査のデータ収集を行っています。
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