先進的なMEMS製品に関する欧州の研究を主導
PR TIMES / 2013年4月11日 9時48分
~ENIACのパイロット・ライン・プロジェクトである「Lab4MEMS」が、STのMEMS製造設備を利用し、次世代アプリケーションを可能にする技術を開発~
多種多様な電子機器に半導体を提供する世界的半導体メーカーである
STマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、圧電・磁性材料や3D
パッケージング等の先端技術を用いる次世代MEMS製品のパイロット・ライン開発
に向け、研究パートナーと協業を開始しました。本プロジェクトは、
ナノエレクトロニクス分野における官民パートナーシップであるENIAC JU
(European Nanoelectronics Initiative Advisory Council Joint Undertaking)
によって開始されました。
2800万ユーロ規模のLab4MEMSプロジェクト(期間:30ヵ月)において、STは
ヨーロッパ9ヵ国の大学・研究機関・テクノロジー企業と協力しています。
本プロジェクトは、設計・製造からテスト・パッケージングに至る次世代製品の
完全な製造技術を確立するため、フランス、イタリア、マルタにあるSTの
MEMS製造設備を利用しています。
MEMS関連特許を800件以上保有し、30億個以上のMEMS製品を出荷してきたSTは、
現在、大規模な自社製造能力によって1日当り400万個以上のMEMS製品を製造して
おり、次世代製品に向けたLab4MEMSのリーダーとして理想的です。
本プロジェクトでは、現在の純シリコンMEMSを拡張することで、より大きな変位、
高いセンシング機能、高エネルギー密度といった改良を可能にする、圧電薄膜等
の技術開発を行う予定です。これらの改良は、データ・ストレージ、インクジェ
ット、医療、自動車、産業制御、スマートビルといったアプリケーションや、
スマートフォンやナビゲーション機器といったコンスーマ機器における将来の
需要に対応するため、スマート・センサ、アクチュエータ、マイクロ・ポンプ、
エネルギー・ハーベスタの構築に必要とされています。
また、本プロジェクトでは、ボディ・エリア・センサならびに遠隔モニタ等の
アプリケーションに向けた3D集積化デバイスを実現するフリップチップ、TSV、
モールド貫通ビアを使用した先進的なパッケージング技術や垂直相互接続を開発
する予定です。量産対応可能な圧電デポジション・プロセスを完成させ、複雑な
MEMSプロセスに統合することで、システム・オン・チップ上の革新的なアクチュ
エータならびにセンサを実現することが主な目標の1つです。
Lab4MEMSは、社会に重要な影響を与える技術およびアプリケーション分野の開発
を目指すENIAC JUが契約したKey Enabling Technologies(KET)パイロット・
ライン・プロジェクトの1つです。STの研究開発部門 欧州プログラム・マネージ
ャであるRoberto Zafalonは、次の様にコメントしています。「ENIAC JUの研究
課題には、テクノロジーを通して生活の質の向上を目指すというSTの取り組み
との相乗効果があります。Lab4MEMSは、ENIAC加盟国を含むコンソーシアム・
メンバーならびにステークホルダーにメリットをもたらす重要なプロジェクト
です。私たちは、この結果が最終的に、長期的な成功と価値ある知識集約型の
雇用機会につながることを期待しています。」
ENIAC JUは、ENIAC加盟国、欧州連合、AENEAS(Association for European Nanoelectronics Activities)
を含む官民パートナーシップで、現在、各種研究開発プロジェクトに約18億ユーロを
提供しています。応募されたプロジェクト案は評価プロセスを通じて選考されます。
STが、コーディネートするLab4MEMSは、2012年に選出され、2013年1月から作業が
開始されています。
STマイクロエレクトロニクスについて
STは、「センス & パワー、オートモーティブ製品」と「エンベデッド・プロセッ
シング ソリューション」の多種多様なアプリケーションに半導体を提供する
世界的な総合半導体メーカーです。エネルギー管理・省電力からデータ・セキュ
リティ、医療・ヘルスケアからスマート・コンスーマ機器まで、そして、家庭、
自動車、オフィスおよび仕事や遊びの中など、人々の暮らしのあらゆるシーンに
おいてSTの技術が活躍しています。STは、よりスマートな生活に向けた技術革新
を通し、「life.augmented」の実現に取り組んでいます。2012年の売上は
84.9億ドルでした。さらに詳しい情報はSTのウェブサイト
( http://www.st-japan.co.jp )をご覧ください。
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