『日本の「持ちモノ資産」に関する調査』所有物の価値を「持ちモノ資産」として算出 日本全国で推計約216.4兆円、一人当たり平均約182.4万円
PR TIMES / 2024年11月28日 11時10分
~持ちモノを資産として捉える若年層は、高齢層と比べてモノを捨てない傾向が強い~
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/26386/386/26386-386-6b80457ba5a8a0eee5233c134d3fd112-1200x630.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
株式会社メルカリ(以下、メルカリ)は、ニッセイ基礎研究所 生活研究部 上席研究員 久我 尚子氏監修のもと、『日本の「持ちモノ資産」に関する調査』を実施しました。
東京商工リサーチの調査によれば、2024年に値上がりした食品の品目数は1万品目を超えています。さらに、2025年には1,000品目の値上げが予定される(※1)など、物価上昇が続く見通しの中、消費者には賢い買い物や節約といった家計防衛がますます求められています。
一方、メルカリの調査では、特にZ世代の半数以上が「自らの持ち物は現金化しやすい」と回答しており、持ち物を売買することを前提に、自分の所有物を資産として捉え、賢く買い物をしている実態が明らかになりました(※2)。
こうした状況を踏まえ、家計防衛の一助となるべく、より多くの方に所有しているモノの価値を再認識していただけるよう、所有物の数量を調査し、その価値を金額換算した「持ちモノ資産」を算出いたしました。
【結果サマリー】
1. 家庭にあるモノを金額換算した「日本の“持ちモノ資産”」の総額は推計約216兆3,925億円
~国民一人あたりの“持ちモノ資産”額は平均約182.4万円~
2. 国民一人あたりの“持ちモノ資産”の内訳は「服飾雑貨」が最も多い33.6%
3. 1世帯あたりの“持ちモノ資産”額は平均約356.0万円
4. 年代別“持ちモノ資産”の保有数は、60代が最も多い平均約528.2個、10代~20代が最も低い平均約239.2個
~そのうち、1年以上使っていない不要品が占める割合は、60代が最も高い20.7%、10代~20代が最も低い10.3%~
5. 若年層は、高齢層と比べて“捨てない”傾向が強い
直近3年間でファッションアイテムをゴミとして捨てた割合は最大24.7ポイント差
「持ちモノ資産」について
使用・未使用を問わず家庭内で保有しているモノ(※3)の保有数量調査および「メルカリ」の平均取引価格により個人の持ちモノを金額換算した数値を“持ちモノ資産”と定義しています。
※1:2024年10月31日 株式会社帝国データバンク『「食品主要195社」価格改定動向調査』
https://www.tdb.co.jp/report/economic/tdb_neage241031/
※2:2023年8月7日 株式会社メルカリ『「世代別の消費行動と資産認識」に関する調査』
https://about.mercari.com/press/news/articles/20230807_generationsurvey/
※3:本調査において対象としたモノについては「調査対象品目について」を参照
【調査監修】
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/26386/386/26386-386-884f0683747ad8b6ba9736845d13dd65-334x467.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
ニッセイ基礎研究所 生活研究部 上席研究員 久我 尚子(くが なおこ)株式会社NTTドコモを経て、2010年よりニッセイ基礎研究所。2021年7月より現職。専門は消費者行動。内閣府や総務省の統計関連の委員をつとめる。統計を使って暮らしの変化を読み解いている。
■コメント
近年、フリマアプリの普及により、消費行動の基盤に「持ちモノを資産として捉える」意識が広がっています。年間で約300兆円の個人消費のうち、アパレルやゲーム、本などの持ちモノ関連の消費は約20兆円にのぼります(※4)。また今回の調査では、家庭に蓄積されている持ちモノ資産の総額が約200兆円と推計されました。つまり、日本の家庭には、1年間の持ちモノ購入の10年分に相当する資産が蓄積されていることになります。
これまでは自動車や住居のような高額商品に限られていたリセールバリューの意識が、日用品や趣味のアイテムにまで広がり、一般消費者が簡単にモノを売買できる環境が整いつつあります。特にZ世代では、所有するモノを売却し、その価値と現金を組み合わせて新たな購入資金に充てる行動が目立ちます。
さらに、今回の調査では、若年層ほど不要品の保有率が低く、高齢層と比べて不要なモノを捨てず、売却や譲渡を選ぶ割合が高いことが分かりました。彼らは、不要になるモノを最小限に抑えて、購入時からモノの将来的な換金可能性を見据えており、これは節約志向を超えた、モノの循環を意識した生活スタイルといえるでしょう。
今や、あらゆるモノに資産価値を見出せる時代が到来しています。この可能性に多くの人が気づくことができれば、社会全体がより豊かになるでしょう。モノを売却・譲渡することで得られる楽しさや実益は、個人の消費行動を充実させるだけでなく、モノが循環するサーキュラーエコノミーの実現にもつながります。今後、二次流通市場がさらに発展し、資産としてのモノの価値が広く認識されることで、持続可能な社会の実現が一層加速することが期待されます。
※4:参考 内閣府「GDP統計」と総務省「家計調査」からニッセイ基礎研究所推計
調査概要
調査時期:2024年10月11日(金)~2024年10月15日(火)
調査方法:インターネット調査
調査対象:10代~60代の男女2,400人
調査対象品目について
下記の5分類、計36カテゴリーに該当する所有物の個数を調査しました。
- 服飾雑貨・・・トップス、ボトムス、靴、時計、バッグなど計12カテゴリー
- 書籍・音楽・ゲーム・・・書籍・コミック、CD、ゲームソフトなど計5カテゴリー
- 美容・健康・・・メイク・スキンケア用品、香水、ダイエット用品など計4カテゴリー
- 趣味(ホビー・レジャー)・・・おもちゃ、アウトドア用品、車など計8カテゴリー
- 家具・家電・雑貨・・・PC、スマートフォン、家具など計7カテゴリー
調査結果詳細
家庭で保管しているモノを金額換算した「日本の“持ちモノ資産”」の総額は推計約216兆3,925億円
国民一人あたりの“持ちモノ資産”額は平均約182.4万円
性年代別に36カテゴリー毎の持ちモノと不要品の平均個数を調査し、日本全国の家庭の“持ちモノ資産”の総額を算出したところ、推計約216兆3,925億円となりました。国民一人あたり平均“持ちモノ資産”を算出したところ、約182.4万円となりました。
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/26386/386/26386-386-10bef54289a3b98019b8248b02543f21-1200x630.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
国民一人あたりの“持ちモノ資産”の内訳は「服飾雑貨」が最も多い33.6%
“持ちモノ資産”の内訳は、「服飾雑貨」が33.6%で最も大きな割合を占めていることがわかりました。次に「趣味(ホビー・レジャー)」27.5%、「家具・家電・雑貨」19.6%と続きます。
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/26386/386/26386-386-8a9c8b6533fe1ffe040c3c788f20085f-1200x630.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
1世帯あたりの“持ちモノ資産”額は平均約356.0万円
“持ちモノ資産”の総額を日本の世帯数で割り戻し、1世帯あたり平均“持ちモノ資産”を算出したところ、約356.0万円となりました。
また、調査結果に基づき、世帯構成別の“持ちモノ資産”を算出したところ、単身世帯が約179.7万円、20代・30代夫婦2人世帯が約251.6万円、夫婦と子ども(15歳未満)の3人世帯が約393.6万円、50代・60代夫婦2人世帯が約454.7万円となりました。
[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/26386/386/26386-386-1b8b6f98e46c9965f627d19fdc154394-1200x630.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
年代別“持ちモノ資産”の保有数は、60代が最も多い平均約528.2個、10代~20代が最も低い平均約239.2個 ~1年以上使っていない不要品の割合は、60代が最も高い20.7%、10代~20代が最も低い10.3%~
“持ちモノ資産”の保有数を年代別にみたところ、最も多いのは60代で平均約528.2個、最も少ないのは10代~20代で平均約239.2個になりました。また、”持ちモノ資産”のうち1年以上使っていない不要品の保有数の割合は、最も高いのが60代で20.7%、最も低いのが10代~20代で10.3%となりました。
[画像6: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/26386/386/26386-386-748f4177a25d4cc566445c8083e7bab7-1200x630.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
若年層は、高齢層と比べて“捨てない”傾向が強い
直近3年間でファッションアイテムを捨てた割合は最大24.7ポイント差
直近3年間のファッションアイテムの整理の仕方について質問し、年代別にみたところ、「捨てた」という回答が最も高いのは60代で78.3%になりました。10代~20代が最も低く53.6%となり、60代と比べて24.7ポイントの差がありました。
[画像7: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/26386/386/26386-386-c1c2748d437a7f4109177bf32d35ef61-1200x630.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
また、「売った」する割合は、30代が最も多く35.8%となりました。次に10代~20代で29.8%、40代で27.6%と続きます。最も低い60代と最も高い30代を比べると19.1ポイントの差がありました。
[画像8: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/26386/386/26386-386-f1a1bf3362bc247c9a212904c8293d0f-1200x630.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
算出方法
1.日本の世帯構成比に準じた調査サンプルを設定
日本全国を「北海道・東北」「関東(東京以外)」「東京」「中部」「近畿」「中国・四国」「九州・沖縄」7ブロックに分類。7ブロック内の世帯人員別のサンプル構成比を総務省統計局「令和2年国勢調査 人口等基本集計」の都道府県、世帯人員別一般世帯数と同等比率になるように割り付け、10代~60代の男女合計2,400サンプルを対象にインターネット調査を実施。
2.個人の所有する持ちモノ及び不要品の総量を個数単位で調査
「服飾雑貨」「書籍・音楽・ゲーム」「美容・健康」「趣味(ホビー・レジャー)」「家電・家具・雑貨」の5分類36カテゴリーに該当する持ちモノと不要品を自宅内に何個所有しているかを調査。
3.性年代別一人あたり「持ちモノ資産」を算出
調査結果から、性年代別に36カテゴリー毎の持ちモノと不要品の平均個数を算出。これらの数値と36カテゴリー毎の「メルカリ」における平均取引価格(2023年1月~2023年12月実績)を掛けあわせ、性年代別一人あたり平均「持ちモノ資産」を算出。
4.日本全国の「持ちモノ資産」の総額を算出
性年代別一人あたり平均「持ちモノ資産」を日本の性年代別人口と掛けあわせ、その総計を「持ちモノ資産」として算出。
参照した統計について
性年代別人口
出典:総務省統計局「人口推計」【2024年(令和6年)4月確定値、2024年(令和6年)9月概算値】(2024年9月20日公表)
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?tclass=000001007603&cycle=1&year=20240&month=23070909
日本の全人口および総世帯数
出典:総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」(令和5年1月1日現在)
https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_gyousei/daityo/jinkou_jinkoudoutai-setaisuu.html
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