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歴史家・成田龍一が、大佛次郎が渾身の力で書いた史伝の傑作「天皇の世紀」について語る!

PR TIMES / 2018年11月13日 10時40分

11/24(土) 14時開催 講演会「鞍馬天狗のいない明治維新 大佛次郎『天皇の世紀』再読」(会場:神奈川近代文学館 展示館2階ホール)

司馬遼太郎や中里介山の研究でも知られる歴史家・成田龍一が語る!
執筆から50年が経過した今だからこそ見えてくる、大佛次郎が長く書き続けたフィクションの世界から離れて読者に伝えたかったことは何か?
史伝「天皇の世紀」の魅力とは?




講演会概要


[表: https://prtimes.jp/data/corp/14302/table/399_1.jpg ]




1. 大佛次郎 史伝の傑作「天皇の世紀」とは・・・


大佛次郎が病床で書き続けた、まさにライフワーク。
戦時中から敗戦直後 に着想を得て以来の構想で、維新時にさかのぼり、明治期以降、執筆当時 の現代にも続く日本人の精神の歴史、とりわけその原体質を明らかにしよう とする試みでした。約1000点にも及ぶ資料を駆使し、ブロックを積み重 ねるようにして歴史をつづりました。また「匂いを嗅ぐだけで安心できる」と 何度も現地を訪れ、取材しています。 「天皇の世紀」は、連載1555回をもって、著者の病気のため休載となりました。
未完ながら10冊におよぶ大作は、これまでの作家生活でつちかった全てを注ぎ込んだ集大成であり、大佛の歴史を見るまなざしに貫かれています。
[画像1: https://prtimes.jp/i/14302/399/resize/d14302-399-418877-2.jpg ]




2.「明治百年」と「明治150年」50年間で大きく変わった作品を取りまく社会の変化とは?

「講演者・成田龍一氏からのメッセージ」
「明治百年」の企画として執筆された「天皇の世紀」ですが、この時には推進派はむろんのこと、反対派も熱い議論を繰り広げました。歴史がまだ、議論の対象となる(アイデンティティと連動している)時代でした。それに対し「明治150年」のいまは、みなが覚めています。歴史に対する思い入れ―立ち位置が異なってきていると思います。このことは、明治維新に対する距離感の差異といってもよいでしょう。「明治百年」のときには、「明治」にまだリアリティがありました。
[画像2: https://prtimes.jp/i/14302/399/resize/d14302-399-187788-3.jpg ]




3. 大佛次郎と司馬遼太郎、両者が描いた「近代日本」

【講演者・成田龍一氏からのメッセージ】
大佛次郎も司馬遼太郎も、歴史を考察することが<いま>を考察することに通じている、と考えていた点で共通していると思います。「明治維新」を近代日本の出発として、その形成のされ方に<いま>の課題を探っていきます。「日本」「日本人」のありようを探るという問題関心も共通しています。さらには、稗史から正史へ赴くという経緯も、共通しています。
しかし、このとき、司馬は「上から」したがって「英雄たち」による「近代日本」を考察しますが、大佛はすべての人びとの営為とその合力により作り上げられたものとして「近代日本」を描き出していきます。国家に向き合う姿勢に温度差がみられます。また、司馬は当初の出発点はよかったが、日清・日露戦争を契機に蹉跌をしていくという把握です。これに対し、大佛は出発点のなかにも「攘夷」という問題がありそれが席巻するが、それを経ることによってはじめて「近代日本」にたどり着くという認識を示しています。


成田龍一(プロフィール)

日本女子大学人間社会学部教授。専門分野は、近代日本史です。主な著書に、『司馬遼太郎の幕末・明治』(朝日選書)、『「大菩薩峠」論』(青土社)、『近現代日本史と歴史学』(中公新書)、『戦後史入門』(河出文庫)などがある。

[画像3: https://prtimes.jp/i/14302/399/resize/d14302-399-593765-0.jpg ]




お問合せ先

大佛次郎記念館(公益財団法人横浜市芸術文化振興財団)
講演会担当:安川篤子
広報担当:大房奈央子
TEL:045-622-5002
FAX:045-622-5071
メールアドレス:osaragi@yaf.or.jp

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