2024年版確定申告に関する実態調査
PR TIMES / 2024年3月28日 13時45分
~「インボイス導入で慣れない申告業務に時間がかかった」など頭を悩ます声多く~
インボイス導入などの大きな法改正や、マイナポータル連携による申告書の自動入力機能が追加されるなど、今年も確定申告に変化がありました。毎回作業に追われる確定申告ですが、今年はどのように申告し、どのような苦労があったのでしょうか。
弁護士ドットコム株式会社(東京都港区、代表取締役社長 兼 CEO:元榮 太一郎、以下当社)は、昨年に引き続き、当社が運営する「税理士ドットコム(R)︎」に登録している個人事業主482名に対し、確定申告に関するアンケート調査を実施しました。
◾調査概要
調査機関:自社調査(税理士ドットコム(R)︎一般会員を対象)
調査方法:税理士ドットコム(R)︎に登録のある個人事業主を対象にウェブアンケートを実施
調査対象:税理士ドットコムに登録のある個人事業主482名
調査期間:2024年3月18日~3月22日
◾調査結果サマリー
[表: https://prtimes.jp/data/corp/44347/table/403_1_57d35b8c7a975191a91a3d77d1767c55.jpg ]
■確定申告者の約5割は事業に関する税務申告、次ぐ医療費や住宅ローン、ふるさと納税に関する税務申告は約3割強に
調査回答者の99%は確定申告を実施し、1%はこれから行う予定だと回答。確定申告内容としては、「事業(本業)に関する税務申告」が91.9%で最も多く、次いで「医療費控除、生命保険料控除、住宅ローン控除、ふるさと納税など控除に関する税務申告」が37.8%と、昨年と比較しても順位や割合に大きな変動はなかった。
また、「その他」の回答の中には、「青色専従者給与の申告」や「暗号資産の利益の申告」などのコメントが寄せられた。
[画像1: https://prtimes.jp/i/44347/403/resize/d44347-403-0b8875f3799c3218b574-0.png ]
[画像2: https://prtimes.jp/i/44347/403/resize/d44347-403-290c7ce5518763d60217-1.png ]
■国税庁の申請書作成システム、今年も普及に足踏みか
申請書の作成方法についての問いでは、「市販の会計ソフトで申請書を作成」が49.7%でトップとなり、次いで、「国税庁の確定申告コーナーで作成」17.0%、「e-Taxソフトで申告書を作成」15.6%という結果であった。今年も国税庁の申請書作成システム(e-Tax)を利用した割合は市販の会計ソフト利用率に届かず、普及は足踏み状態だと言える。また、「税理士に依頼して申告書を作成」した割合は9.1%となり、昨年の13.7%よりも低下しています。一方で、「市販の会計ソフトを使用して自分で作成する」という割合は41.8%から約8%増加しており、自分自身で確定申告を行う需要が増加していることが明らかになりました。
[画像3: https://prtimes.jp/i/44347/403/resize/d44347-403-5441bd67be8060e4f634-2.png ]
■申請書の提出は “e-Tax” で自宅から手軽にが定番化
申請書の提出方法では、76.7%が「電子申告(e-Tax)」を利用したと回答。昨年のアンケートでも7割強が税務署に行くことなく自宅から手軽に提出できる”e-Tax”を利用したという結果となっており、確定申告の電子化が浸透していることが明らかになった。
[画像4: https://prtimes.jp/i/44347/403/resize/d44347-403-de8434957718b47a59a0-3.png ]
■確定申告でのマイナポータル連携の利用は約半数
令和5年分の確定申告から、給与所得の源泉徴収票、国民年金基金掛金、iDeCo、小規模企業共済掛金がマイナポータル連携による申告書自動入力の対象となった。そこでマイナポータル連携の利用について今年新たに尋ねたところ、48.2%が「利用した」1.3%が「利用する予定」50.4%が「利用しなかった」と回答し、利用者と非利用者が半数ずつという結果となった。
「利用しなかった」理由については、40.1%が「事前準備が手間だった」、17.4%が「マイナンバーカードを持っていない」、15.7%が「マイナポータル連携を知らなかった」、14.9%が「申請内容がマイナポータル連携の対象外だった」と回答。事前準備の手間でマイナポータルの申請を約半数が利用をしなかったが、利用しなかった理由を鑑みると、連携の事前準備の簡素化やマイナンバーカードの普及率向上などの影響により利用率は増加すると考えられる。
[画像5: https://prtimes.jp/i/44347/403/resize/d44347-403-3012b393e32468177b29-4.png ]
※マイナポータル経由で源泉徴収票や、医療費・ふるさと納税などの控除データを一括取得し、自動で申告書に入力できる機能
[画像6: https://prtimes.jp/i/44347/403/resize/d44347-403-bc90f59b1dd0dba85ccb-5.png ]
■確定申告者の多くがインボイス対応に困惑
確定申告をする上での苦労や困りごとについての問いでは、34%が「作業時間の確保」でトップに。次いで31.7%が「領収書やインボイスの保存・保管」に、28.6%が「税法の理解」、24.9%が「会計ソフトの使い方」となった。昨年のアンケートでは、「特に苦労したり困ったりしたことはなかった」と回答した人が3割近くいたが、今年は約18%に減少した。これは、インボイス制度の施行により、インボイスの保存や管理の手間が新たな作業として発生したことが要因だと考えられる。
[画像7: https://prtimes.jp/i/44347/403/resize/d44347-403-a7f5a7fc55f6b452da70-6.png ]
実際にインボイス対応による負担に関する具体的なエピソードが多く寄せられた。
・インボイス対応により、消費税申告などの複数な手続きと、慣れない会計処理に時間がかかった
・インボイス制度についての理解にかけた時間、実際の作業にかかった時間を実務に費やすことができていればもっと生産性をあげられたと感じる
・インボイス初年度であったため税法の理解に時間がかかった
・インボイスで課税業者になったため、これまでやっていなかった所得税に関する項目が増え、調べることや基準期間の課税額を計算する等分からないことだらけでとても大変だった
・インボイス対応について、内容や漏れがないか等の確認が大変だった
その他の「苦労したこと・困ったこと」についての具体的なエピソードは以下の通りである。
・初めての青色申告で会計ソフトを使って本などを読んでやってみたが、それがあってるのかわからず不安
・どこまでが経費にできるかの判断や、記帳に間違いがないかの確認、節税方法を調べるのに少々手間がかかった
・マイナポータルアプリのシステムエラーが続き、結局諦めて手計算で行うことになってしまい、予想以上に時間がかかった
・マイナポータル連携で、医療費の情報が完全に連携されず、急遽手打ちやエクセルの取り込みで対応することになった
e-Taxの浸透などのデジタル化により申告の手間は年々改善されているが、法改正への対応など確定申告は今後も少なからず苦労を強いられる作業である。もし今年の確定申告への対応が大変だったと感じている方は、来年こそは早めに対処する必要がありそうだ。
■税理士ドットコム(R)︎について
税理士ドットコム(R)︎は、「税理士をもっと身近に」をミッションとし、相談者と税理士をつなぐ利用者実績NO.1※の税理士紹介サービスです。税理士への無料相談「みんなの税務相談」や非公開のチャットによる「クラウド税務相談」などを提供し、税務に関するお悩みの解決をサポートしています。
※ショッパーズアイ調べ 2020年6月調査
◆弁護士ドットコム株式会社について:https://www.bengo4.com/corporate/
本社:東京都港区六本木四丁目1番4号 黒崎ビル
設立日:2005年7月4日
資本金:463百万円(2023年12月末現在)
代表者:代表取締役社長 兼 CEO 元榮 太一郎
上場市場:東京証券取引所グロース市場
事業内容:「プロフェッショナル・テックで、次の常識をつくる。」をミッションとして、人々と専門家をつなぐポータルサイト「弁護士ドットコム(R)️」「税理士ドットコム(R)️」「BUSINESS LAWYERS(R)️」、契約マネジメントプラットフォーム「クラウドサイン(R)️」を提供
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