資生堂がバングラデシュで展開している社会性ビジネスモデル 国連開発計画が主導する「ビジネス行動要請(BCtA)」の取り組みとして承認 ~アジアの化粧品会社では初めて~
PR TIMES / 2015年9月16日 16時23分
資生堂は、国連開発計画(UNDP)が主導する「ビジネス行動要請※1(以下、「BCtA」)」より、バングラデシュで展開している「スキンケア製品を切り口とした農村女性の社会的地位の向上や現地の生活習慣の改善活動」について、アジアの化粧品会社で初めて承認されました。
[画像1: http://prtimes.jp/i/5794/416/resize/d5794-416-640898-1.jpg ]
この活動は、比較的所得の低いバングラデシュの農村女性を対象に、現地専用に開発したスキンケア製品(「Les DIVAS(レ ディーバ)」※2)の販売と、その使用方法を紹介するとともに、保健や衛生、栄養に関するワークショップなどの啓発活動をあわせて実施し、彼女たちの社会的地位の向上や生活習慣の改善を支援するものであり、社会貢献活動と事業活動の両立が期待できるビジネスモデルとして高く評価されました。
資生堂は、BCtAの承認を原動力としながら、「美しい生活文化の創造」という企業理念のもと、これからも自分らしく生きたいと願う世界中の人々の幸せの実現に貢献し続けることで、サステナブルな社会の実現を目指し、多くの女性のエンパワーメントを後押しする活動を進めていきます。
《資生堂のバングラデシュでの社会性ビジネスモデル》
資生堂はこれまで、「化粧の力」を通じて女性の生き方を応援する様々な活動を行ってきました。近年の国際的な社会問題として貧困や環境問題のほか、「女性の社会的地位の向上」が取り上げられていることに注目し、国際的なガイドラインである「女性のエンパワーメント原則(WEPs)※3」にいち早く署名するなど、本業を活かして国際社会の課題解決に貢献できることを検討してきました。
バングラデシュは都市部を中心に近年経済発展が進みつつありますが、農村部では保健や衛生、栄養、女性の雇用などに関して、現在も多くの課題を抱えています。加えて、農村部の女性は美容やスキンケアへの関心は高いものの、正しいお手入れ方法などの美容情報や化粧品に接する機会が少ないことが事前の現地調査で明らかになりました。
そこで資生堂は、社会貢献活動と事業活動を両立させるという観点で、2011年度よりバングラデシュの農村女性を対象に、嗜好や高温多湿な環境を踏まえて現地専用のスキンケア製品を開発して販売したり、使用方法を紹介する活動とともに、保健や衛生、栄養に関するワークショップなどの啓発活動を推進してきました。この活動は、2012年に国際協力機構(JICA)が進める「BOPビジネス連携促進(協力準備調査)」にも採択されました。
2015年度からは、これまでの対象や範囲を拡げ、現地の主力産業である縫製工場で働く女性や女子学生にもワークショップを実施したり、農村近郊のリテールストア(雑貨店)での展開を進めています。
[画像2: http://prtimes.jp/i/5794/416/resize/d5794-416-377357-2.jpg ]
《当該社会性ビジネスモデルにおける活動の成果》
(1)スキンケア製品の販売や啓発活動は、現地の農村女性の中から選ばれた啓発普及員や訪問販売員が担当しました。この活動は農村女性の雇用創出にもつながり、彼女たちは自分の力で収入を得て所得を増やすことができるようになりました。同時に、この活動を通じて知識を増やすことで自分への自信が生まれ、人前で堂々と話をすることができるようになったり、家庭内でも積極的に自分の意思表示ができるようになりました。また、啓発普及員や訪問販売員以外の農村女性たちも、ワークショップで得た知識により、これまでの生活習慣を見直したり、肌やスキンケアへの自信が強まるなど、意識や行動に多くの変化が見られ、彼女たちのエンパワーメントを後押しすることができました。
(2)当該活動は、社内公募制度により選ばれた社員が現地にホームステイし、現地女性と生活を共にした経験から、高温多湿・多汗の環境下でのモノづくりのノウハウや、彼女たちの肌に関する知見が得られました。これらを活かして、“水・汗に触れても紫外線防御効果が落ちずに高まる”という日やけ止めの革新的な新技術「ウェットフォース」が誕生しました。当技術を採用した日やけ止めは、2015年3月発売の資生堂「パーフェクト UVプロテクションN」として製品化されています。
(3)当該活動全体を通じては、未進出の後発開発途上国への新たな市場アプローチの手法や、いわゆるBOP層(Base of the Pyramid)への製品販売、ハラル認証取得のノウハウなど、当社が今後、様々な場面での事業活動に応用できる知見を得ることができました。
資生堂は、これからも美しさを通じて世界中の人々が幸せになるサステナブルな社会の実現を目指し、世界中の女性たちのエンパワーメントに貢献する活動を続けていきます。
【ご参考】当該活動を紹介している映像
https://youtu.be/qQHIAyLTeOk
※1 ビジネス行動要請(BCtA:Business Call to Action):
民間企業のコアビジネスを通じて、ミレニアム開発目標(MDGs)を達成することを目的に、2008年に発足した企業・政府・開発援助機関が参加するグローバルなイニシアティブ(取り組み)。国連開発計画(UNDP)をはじめとした6つの開発機関や政府が主導し、商業的な成果と開発の成果を両立するビジネスモデルの構築を支援。これまでに農業、保健、金融サービス、エネルギー、教育等の分野で130の企業が参加している。
http://www.jp.undp.org/content/tokyo/ja/home/partnerships_initiatives/privatesector/privatesector5.html
※2 「Les DIVAS(レ ディーバ)」:
現地女性の理想の肌を実現するために必要な3機能「洗顔・保湿・紫外線防御」を満たす3品目・4品種(洗顔フォーム1種、ジェル2種、日やけ止め1種)。イスラム教徒が人口の9割を占めることから、ハラル認証を取得。
※3 女性のエンパワーメント原則(WEPs:Women's Empowerment Principles):
2010年3月に国連と企業の自主的な盟約の枠組みである国連グローバル・コンパクトと国連婦人開発基金(UNIFEM)(現UN Women)が共同で作成した7原則。企業がジェンダー平等と女性のエンパワーメントを経営の核に位置づけて自主的に取り組むことで、企業活動の活力と成長の促進を目指して、女性の経済的エンパワーメントを推進する国際的な原則として活用されることが期待されている。
▼ ニュースリリース
http://www.shiseidogroup.jp/releimg/2487-j.pdf?rt_pr=tr405
▼ 資生堂グループ企業情報サイト
http://www.shiseidogroup.jp/?rt_pr=tr405
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