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マスクをしていてもツヤと色の仕上がりが続く口紅を開発 唇上で分離するカラー層とツヤ高いフィルムコート層により実現

PR TIMES / 2023年3月10日 12時15分



 株式会社コーセー(本社:東京都中央区、代表取締役社長:小林 一俊)は、マスクをしていてもツヤと色の仕上がりが長時間持続する口紅技術を開発しました(図1)。これは唇に塗布することで、口紅が色味のあるカラー層とそれを覆うツヤのあるフィルムコート層に分離し、それぞれの機能を発揮する技術です。この研究成果は、2023年5月16日発売のスティック口紅「ヴィセ ネンマクフェイク ルージュ(※)」に応用されます。
(※)2023年3月10日発行ニュースリリース https://corp.kose.co.jp/ja/news/7921/

[画像1: https://prtimes.jp/i/41232/420/resize/d41232-420-b195d6515c9317059d3c-4.jpg ]

     図1 開発した口紅のマスク着用下でのツヤと色のラスティング効果


研究の背景

 化粧直後の仕上がりが長時間持続する「ラスティング効果」は多くのメイクユーザーに求められています。特に口紅においては、時間の経過とともに色がくすんだり、マスクやカップなどに色移りしてはがれたりすることが悩みとして挙げられます。そのため、コロナ禍によりマスクの着用が習慣化していたときには、マスクへの付きにくさを優先してツヤのないマットタイプが人気を集めました。一方、昨今ではマスクを外す機会が多くなっていることを背景に、マスクを外したときにきれいな色味とマットタイプでは得られないツヤのある仕上がりが得られるよう、マスクをしていてもそれらが持続できていることが求められると考えました。そこで、本研究ではマスク着用下でもツヤと色の両方の仕上がりを持続できる口紅技術の開発に取り組みました。


ツヤと色の仕上がりを持続させるフィルムコート層分離技術の開発


[画像2: https://prtimes.jp/i/41232/420/resize/d41232-420-3119cb1b00e623d45b67-1.jpg ]

              図2 開発品のラスティング効果のメカニズム

 これまでのラスティング効果をかなえる技術は、粉体を高配合して付着性を上げたり、皮膜形成剤により塗布膜全体に強靭さを与えるものが多かったため、不透明でマットな膜になりやすく、ツヤを出すのが難しいという課題がありました。そこで今回、口紅製剤が唇上で色味のある「カラー層」とそれを覆うツヤのある「フィルムコート層」に分離し、ツヤと色の両方を持続させる口紅製造技術を開発しました。このフィルムコート層は透明でツヤ高い設計が可能であり、カラー層を厚く覆うように存在するため、マスクなどにはフィルムコート層の一部のみが付着することになり、ツヤと色の仕上がりを持続させることができます (図2)。
[画像3: https://prtimes.jp/i/41232/420/resize/d41232-420-e08fd9721441a1fe52e8-2.jpg ]

 この技術のポイントは、2つの層をきれいに分離させることにあります(図3)。これにより、フィルムコート層の透明度やツヤ高さを最大限発揮させ、それを維持することができるようになります。これらの実現には、分離を促す成分の配合や、それぞれの層が混ざらないような処方設計、フィルムコート層の厚みを維持するための粘度の設計など、製剤技術の検討を重ねました。その結果、きれいに2層に分離する口紅製剤を設計することができました。


ツヤと色のラスティング効果の検証

 開発品のツヤと色のラスティング効果を検証するため、当社従来品と開発品を唇に塗布した後にマスクを着用し、塗布直後と8時間後の唇の外観およびマスクへの色移り度合いの比較を行いました。その結果、開発品は従来品に比べてマスク着用下でもツヤと色の仕上がりが維持できており、マスクへの色移りも大幅に減少していることが確認できました(図1)。
 また、外部機関の専門色判定者によるラスティング効果の検証と試験参加者33名へのアンケートを実施しました。その結果、専門評価者による評価ではラスティング効果が認められ、アンケートでは約90%の参加者が8時間後の色持ち効果ありと回答しました。

今後の展望

 本研究の成果は、これまでの口紅の色におけるラスティング効果から、ツヤにおけるラスティング効果まで技術の幅を広げるものであり、他製品への応用も検討していきます。今後も当社ではお客さまのニーズに寄り添った価値を提供すべく、新規性と有用性の高い研究開発を推進していきます。

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