電車の回生電力を活用した世界初『ゼロエミッション地域公共交通インフラ(電動バス)』の開発・実証事業を開始
PR TIMES / 2017年9月12日 14時18分
~さいたま市における電動バスの実証運行について~
住友商事株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役 社長執行役員 CEO:中村邦晴、以下「住友商事」)は、地域交通の低炭素化を進めるさいたま市、および埼玉高速鉄道株式会社の協力を得て、世界で初めてとなる電車の回生電力(注1)を電動バスに超急速充電(注2)する『ゼロエミッション地域公共交通インフラ(電動バス)』の開発・実証事業(以下「本事業」)を開始します。
本事業では、従来回収することが難しかった電車の回生電力を次世代蓄電池によって全量回収し、同電力をパンタグラフ接触式充電器により電動バスに5分以内に「超急速充電」する、新たな交通インフラを開発・実証します。次世代蓄電池は本事業の共同実施者であるエクセルギー・パワー・システムズ株式会社が製作します。また、住友商事は共同実施者の株式会社早稲田大学アカデミックソリューションと共に電動バスの普及阻害要因の課題解消を検証します。充電時間が長い、航続距離が短い、充電コストが高い、等の課題を解消し、既存のディーゼルバスによる運行と同等以上の稼働率を確保した交通インフラの事業化を目指します。
2018年秋には埼玉高速鉄道の浦和美園駅バスターミナルに超急速充電システムを設置し、JRさいたま新都心駅との間で次世代「ゼロエミッション電動バス」の運行実証を開始する予定です。2020年には さいたま市と連携し、東京オリンピック・パラリンピック競技大会の会場間をつなぐ「ゼロエミッション地域公共交通インフラ(電動バス)」として営業運行を目指し、世界に向けて環境先進性を伝えます。また、首都圏の鉄道事業者・バス運行事業者向けを始め、全国主要都市にも事業展開していく計画です。将来の事業展開においては、住友商事100パーセント子会社である住商機電貿易株式会社と共同で取組んでいきます。
運輸部門におけるCO2排出削減に向け、日本国内でも電動バス導入が始まっていますが、既存路線バスの本格代替には至っていません。本事業では電動バス普及の阻害要因を解消するだけではなく、電車の回生電力をエネルギー源として用いることで「ゼロエミッション地域公共交通インフラ(電動バス)」を実現します。住友商事はさいたま市、埼玉高速鉄道および共同実施者とともに本事業をとおして循環型社会に向けた仕組みづくりに貢献し、さいたま市をはじめとした世界各国各都市の地球環境と共生した成長実現に寄与していきます。
※本事業は環境省「平成29年度CO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業」に採択され、実施する事業です。
注1 回生電力 : 電車の減速制動時の物理エネルギーにより発電する電力。
注2 超急速充電 : 従来のEV急速充電(CHAdeMO急速充電規格):30~50kWに対して4倍の200kW以上の直流急速充電を「超急速充電」と称している。
■参考
【埼玉高速鉄道 浦和美園駅・バスターミナルでの実証システムイメージ】
[画像1: https://prtimes.jp/i/726/438/resize/d726-438-484042-0.jpg ]
【次世代蓄電池の電池モジュールイメージ】
[画像2: https://prtimes.jp/i/726/438/resize/d726-438-273702-1.jpg ]
[画像3: https://prtimes.jp/i/726/438/resize/d726-438-449900-2.jpg ]
【電動バス実証運行イメージ】
[画像4: https://prtimes.jp/i/726/438/resize/d726-438-205163-3.jpg ]
<参考資料>
■住友商事のマテリアリティ(重要課題)
住友商事グループは『社会とともに持続的に成長するための6つのマテリアリティ(重要課題)』を、事業戦略の策定や個々のビジネスの意思決定プロセスにおける重要な要素と位置付け、事業活動を通じて課題を解決することで持続的な成長を図っていきます。本事業は、特に「地球環境との共生」、「地域と産業の発展への貢献」、「快適で心躍る暮らしの基盤づくり」、「多様なアクセスの構築」に資する事業です。
[画像5: https://prtimes.jp/i/726/438/resize/d726-438-222544-4.jpg ]
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