【有明高専】サーキットデザイン教育センター(仮称）の設置について

～全国51の国立高専との連携で、未来を担う半導体人材を育成～



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有明工業高等専門学校サーキットデザイン教育センター及び国立高等専門学校機構のロゴマーク

　有明工業高等専門学校（福岡県大牟田市　校長:八木雅夫　以下「有明高専」）は、日本の半導体産業の再興に向けて、サーキットデザイン教育センター（Circuit Design and Education Center、以下「CDEC（シーデック）」）（仮称）を令和7年度初頭に設置し、半導体人材育成を強化します。CDECは、産学連携による実践的な教育、全国51の国立高専との連携、小中高生への早期教育など、多角的なアプローチで、社会が求める半導体技術者を育成します。
半導体人材育成に取り組む背景
　日本の半導体産業は、かつて世界をリードしていましたが、垂直統合型から水平分業型への産業構造の変化に対応できず、シェアを大幅に失いました。人材不足も深刻化しており、国家の競争力低下につながる懸念があります。この状況を打開するため、政府は半導体産業の再興を掲げ、半導体人材育成に力を入れています。
　有明高専は、設計分野に特化した人材育成を強化し、全国51の国立高専と連携して、日本の半導体産業を支える人材育成を目指しています。
サーキットデザイン教育の全国展開へ
　有明高専は、これまで培ってきた半導体設計人材育成の知見と実績を基盤として、CDECを設置します。CDECは、東京大学大学院工学系研究科附属システムデザイン研究センター（System Design Lab、以下「d.lab」）との連携のもと、全国51の国立高専と連携し、サーキットデザイン教育を推進することで、日本の半導体産業を支える人材育成を目指します。

　具体的には、EDAソフトウェアの導入や半導体教育プラットフォームの提供、教材開発、インストラクター育成、ICチップ試作環境及び機会の提供など、多岐にわたる教育活動を実施し、高専における半導体教育の質向上を図ります。これにより、学生は実践的なスキルを習得し、日本の半導体産業の活性化に貢献できる人材へと成長することが期待されます。
サーキットデザイン教育の5つの強み
　サーキットデザイン教育では、半導体の基礎から最先端の研究開発まで、幅広い教育を提供します。産学連携による実践的な学び、全国の高専との連携による高度な教育、そして子ども向けの早期教育まで、多角的なアプローチで、社会が求める半導体技術者を育成します。

（１）実績ある教育プログラム

　半導体の歴史から最新のAIチップ開発まで、幅広いテーマを網羅した体系的な教育プログラムを提供しています。学生は、これらの知識を基に、国際的なビジネス環境で活躍できる人材へと成長します。

（２）産学連携・社会実装教育

　企業と連携し、最先端のEDAツールを用いた回路設計実習や、共同研究プロジェクトを通じて、学生が実際に製品開発に関わる経験を積みます。これにより、社会で求められる問題解決能力を養い、イノベーション創出に貢献できる人材へと育成します。

（３）高専間連携

　全国51の国立高等専門学校と連携し、半導体に関する教育リソースを共有し、共同でカリキュラムを開発することで、全国規模で高度な半導体技術者を育成します。

（４）早期教育

　塗り絵やメタバースなど、子どもたちが興味を持ちやすい教材を用いて、半導体の基礎知識を楽しく学べる環境を提供します。これにより、将来の半導体分野を担う人材育成の土台を築きます。

（５）研究開発志向人材育成

　d.labの前身である、東京大学大規模集積システム設計教育センター（VLSI Design and Education Center、以下「VDEC」）の設立理念を継承し、最先端の研究開発を牽引する人材育成を目指しています。学生は、教員や企業の研究者と共同で研究を行い、新たな技術開発に挑戦します。
サーキットデザイン教育基金の設立
　CDECは、VDECの設立理念を継承し、サーキットデザイン教育の更なる発展を目指し、持続可能かつ安定的な資金基盤を構築するため、サーキットデザイン教育基金を設立いたします。この基金を活用し、EDAソフトウェアの導入、半導体教育プラットフォームサービスの提供、教材開発、インストラクター育成、ICチップ試作環境及び機会の提供など、幅広い教育活動を展開してまいります。また、小中高生へのアウトリーチ活動を通じて、半導体への興味関心を早期に喚起し、将来の半導体分野における人材育成の礎を築くことを目指します。民間企業や個人の皆様からのご寄付により、基金を充実させ、より多くの学生・生徒に最先端の教育を提供し、日本の半導体産業の発展に貢献してまいりたいと考えております。
有明高専と東大、半導体人材育成で包括連携協定を締結
　有明高専とd.labは、令和7年1月31日、「半導体人材育成分野における包括連携に関する協定」を締結しました。本協定により、両者は教育の質向上、共同研究、学生・教職員の交流を深め、日本の半導体産業の発展に貢献していきます。
記者発表
日時
令和7年3月3日(月)　13時30分～15時00分
場所
有明工業高等専門学校管理棟2階大会議室
取材申込
　記者発表でのカメラ撮影、取材が可能です。本校のスケジュール上、取材時間が限られていますのでご留意ください。

　なお、カメラ撮影及び取材を希望される報道機関は、令和7年2月25日(火)までに、必ず有明高専総務課総務企画係までご連絡ください。
有明工業高等専門学校について
　有明工業高等専門学校は、昭和38年に創立された福岡県大牟田市にある国立の高等教育機関です。平成28年に機械工学、電気工学、電子情報工学、物質工学、建築学の５学科を創造工学科の１学科に再編しました。本学科は環境・エネルギー工学系（エネルギー、応用化学、環境生命の各コース）と人間・福祉工学系（メカニクス、情報システム、建築の各コース）の2系6コースで構成され、2年生後期から、各コースに分かれます。創造工学科の入学定員は200名で、学生総定員は1,000名です。これまでの卒業生は9,091名にのぼり、各分野において広く社会の期待に応えて活躍しています。
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有明高専外観

【学校概要】
　学校名：独立行政法人国立高等専門学校機構　有明工業高等専門学校
　所在地：福岡県大牟田市東萩尾町150
　校長：八木　雅夫
　設立：1963年4月
　URL：https://www.ariake-nct.ac.jp/
　事業内容：高等専門学校・高等教育機関


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