開館30周年記念 コレクション展「絵画はつづく、今日にむかって」2021/9/18(土)~11/21(日)まで開催 芦屋市立美術博物館
PR TIMES / 2021年9月3日 12時15分
株式会社小学館集英社プロダクションが指定管理者として運営している芦屋市立美術博物館では開館30周年記念 コレクション展を開催します。
「絵画はつづく、今日にむかって」
絵画は今日まで続いてきました。
何度もその終焉をささやかれても、美術の主要ジャンルであり続けています。
それは、1人ひとりの画家がただ描いてきたことによって。
ただ描いた、1枚1枚の絵によって、今日まで続いてきたのです。
今日を生きる私たち。
絵の前に立てば、作品と格闘する画家の当時の「今」と、鑑賞する私たちの「今」が、重なります。
作品が伝える、画家たちの真摯な探求の姿は、今日を生きる1人ひとりの私たちを、力づけてくれます。
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芦屋市立美術博物館開館30周年記念 コレクション展 「絵画はつづく、今日にむかって」
【会 期】2021年9月18日(土)-11月21日(日)
【開館時間】10:00-17:00(入館は16:30まで)
【会 場】芦屋市立美術博物館 第1、2展示室、エントランスホール
【休 館 日】月曜日(ただし、9月20日は開館、翌9月21日は休館)
【観 覧 料】一般500(400)円、大高生300(240)円、中学生以下無料
※同時開催「芦屋の歴史と文化財」展の観覧料も含む
※10月17日(日)と11月3日(水・祝)は無料観覧日
※( )内は20名以上の団体料金
※高齢者(65歳以上)および身体障がい者手帳・精神障がい者保健福祉手帳・療育手帳をお持ちの方ならびにその介護の方は各当日料金の半額になります。
【主 催】芦屋市立美術博物館
【後 援】兵庫県、兵庫県教育委員会、公益財団法人兵庫県芸術文化協会、神戸新聞社、NHK神戸放送局、Kiss FM KOBE
開催趣旨
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美術作品には、作者の思考が刻み込まれています。絵画であれば画家1人ひとりが「何を」「どう」描くか、そして「何がよい絵なのか」という問いを持ち、これに対して出したひとつの答えが作品なのです。本展では、当館のコレクションの中から絵画作品に焦点をあて、「モチーフ」という視点からその実像に迫ります。
「モチーフ」とは風景や人物のモデルなど、絵に描かれる「対象」を指しますが、そのほか制作の「動機」、作品の「主題」や「構成要素、構成単位」という意味ももちます。抽象的な絵にも、画家がその絵で目指したモチーフが必ずあります。モチーフに迫ることは、画家の設定した絵についての問いと答えに迫ることにつながります。絵画の問題に真摯に向き合う画家の姿は、先の見えない困難のなかにいる現代の私たちにも、前向きな気持ちを与えてくれるのではないでしょうか。
展覧会の特徴・見どころ
1.ひたすらに絵画だけに向き合う展覧会!当館のコレクション約1470点の中から選りすぐった絵画作品約80点を展示。
2.若き日の画家が観察眼と描写力を鍛えたデッサンやスケッチ、作品の下絵なども展示。描くことを多角的にとらえます。
3.絵画を見るポイント、着眼点を紹介する、鑑賞の手引きを作成します。今回の展覧会以外にも応用できる絵画のみかたです。ほかにも以下のような情報を紹介します。
絵画とは何か?その存在をめぐるキーワード 絵画の営みをときに支え、ときに脅かしてきた、絵画にまつわる10個のキーワードによって、絵画の問題を概観します。 描くことと塗ること/色彩/支持体/奥行きと空間/行為と痕跡/時間…
画家たちの生きた言葉 なぜそのモチーフを選んだのか、それによって何を実現したかったのか―。
制作ノートやエッセイなどさまざまな資料も参照しながら、自身の制作に関する画家たちの言葉を紹介します。
会期中こんなことやります!
1.会期中、様々なイベントを実施します!美術史の知識によらず造形的な観点から絵画を読みとく講演会や、様々なレベルでの「描くこと」を体感するワークショップ。
ギャラリートークでは学芸員と参加者のみなさんで対話しながら絵を見ていきます。
大人の方からお子さんまで、お気軽にご参加ください。
2.Twitterにて、作品や展覧会について紹介していきます!企画者でありながら1人の熱心な絵画ファンである担当学芸員の、いち鑑賞者としての視点での投稿です。できるだけ毎日更新できるように頑張ります!
展覧会構成
プロローグ 絵画の成り立ち
絵画を成り立たせているものは何でしょう。
絵を見てまず知覚されるのは、何が描いてあるか(=イメージ)、そしてそれを構成している色彩や線です。物質的には、紙やカンバスといった支持体の上に絵の具がのってできています。絵の具の表情を見つめてみると、ここに閉じこめられた色彩は実にさまざまな表情で輝いていることがわかります。
また絵の具や支持体は、絵画の本質についてのキーワードにも関係しながら、これまで美術史のなかで語られてきました。展覧会のプロローグとして、絵画の物質的な側面に注目し、絵の具や支持体の様子がさまざまな作品とともに、絵画の存在をめぐる10個のキーワードを紹介します。
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第1章 描きとめる ―眼の欲望と手の仕事
画家はそれぞれのモチーフを世界から選び取ります。ありふれた日常に着眼し、描くに足るモチーフとしてしまう、画家のまなざし。ふとした子どもの表情や動物の躍動感、自然のきらめきに言いようもなく引きつけられ、一瞬の表情や動きを何かに留めておきたいと思うことは、私たちにも共感できるのではないでしょうか。いわば、眼の欲望です。
そして、モチーフを眼と手で確かめながら画面に描いていく筆跡には、モチーフに対する愛情や、画家としてのひたむきな熱意がこもります。画家の手の仕事を通して画面に現れるモチーフは、現実のたたずまいのうえに絵画としての味わいをまとって、絵画ならではのイメージとしてあらわれます。
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第2章 絵をつくる ―モチーフの操作と構成
画家たちはモチーフを絵にするとき、画面にどう収めるか、を考えます。バランスよく画面に収めるための構図にとどまらず、線や色彩を意識的に調整し、省略したり強調したりしていく画家の絵づくりには、描写から離れることになっても、絵としての生命力を探求していく意思がこもります。
このように意識的な絵づくりを推し進めていくと、次第にそれとわかる具体的なモチーフが解体され、画面は純粋な色彩や線、形によって構成されていきます。「何を描くか」から「どう描くか」という問題への移行です。
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第3章 描くことへ ―せめぎあうモチーフとイメージ
モチーフの再現から自立した色彩や線は、それ自体が、画家が画面にはたらきかける手立てとなり、画面の構成要素としての抽象的なモチーフ、また画家の動機という意味でのモチーフとなります。あるルールや秩序のもとで画面を構成する色彩や線は、やがて画家の描く行為の痕跡そのものとなり、また極限まで要素がそぎ落とされた画面の中に静かにたたずむようになりました。一方で、従来の具体的なモチーフは完全に消失することはなく、具象と抽象のあいまを円環する、絵画の営みが現在まで継続しています。
画家たちが試行錯誤によってカンバスに立ち上げてきた絵画的なイメージは、見る者の多様な見かたを受けとめる強さをそなえています。今日の私たちは、絵画を通して画家のまなざしを追体験するだけでなく、ときに個人的な心象を投影しつつ、自分に引きよせて見ることで、絵画とのゆたかな交流の時間を体感できるのです。
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関連イベント
※新型コロナウイルス感染症の状況により、イベント内容の変更または中止となる場合がございます。
詳細は当館ホームページにてご確認ください。
(1)講演会「絵画のみかた ―フォーマリズム入門」
10月2日(土)13:00-15:00
(2)ワークショップ「動きを描く ―ダンシング×クロッキー」講座
10月9日(土)16:30-19:00
(3)学芸員によるワークショップ
10月23日(土)、11月7日(日)いずれも13:00-15:00
(4)学芸員とギャラリートーク
9月26日(日)、10月17日(日)、10月30日(土)、11月3日(水・祝)
いずれも14:00-15:00
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【お問い合わせ】 芦屋市立美術博物館
〒659-0052 兵庫県芦屋市伊勢町12-25 FAX:0797-38-5434
◆企画内容に関して
担当学芸員 川原百合恵 TEL:0797-23-2666(学芸直通)
◆画像貸出等、広報について
総務課 TEL:0797-38-5432(代表)
◇ホームページ:https://ashiya-museum.jp
◇Facebook:芦屋市立美術博物館
◇Twitter:@ashiyabihaku
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