コンテンツビジネスラボ「リーチ力・支出喚起力ランキング」を発表
PR TIMES / 2021年9月3日 14時45分
博報堂DYメディアパートナーズ・博報堂「コンテンツファン消費行動調査2021」より
[表1: https://prtimes.jp/data/corp/8062/table/461_1_26ce3fb676cb748810d3df0ab8a01c94.jpg ]
株式会社博報堂DYメディアパートナーズ(東京都港区、代表取締役社長:矢嶋弘毅)と株式会社博報堂(東京都港区、代表取締役社長:水島正幸)の共同研究プロジェクト「コンテンツビジネスラボ」は、毎年実施している全国調査「コンテンツファン消費行動調査」の2021年版を実施し、そのデータをもとに最新の全11カテゴリ・計1000以上のコンテンツに関する「リーチ力・支出喚起力※ランキング」を算出しました。
また、カテゴリ別調査レポートの販売を開始いたしました。
(調査時期:2021年2月19日~24日、調査対象:全国15~69歳の男女5,000人)
<調査結果の概要>
●コロナ禍で楽しみ方が広がり、コンテンツの平均支出金額が上昇
2020年はコロナ禍で、エンタテインメント・イベントの中止が相次ぎ、業界全体が大きな打撃を受けました。しかしながら、本調査の結果から、2020年1年間の生活者のコンテンツへの平均支出金額は67,201円と、前年比で2,629円上昇していることがわかりました。
[画像1: https://prtimes.jp/i/8062/461/resize/d8062-461-0949810d8f1f7e7881a1-0.jpg ]
この要因として、コロナ禍によりコンテンツの楽しみ方が多様化したことが考えられます。
各市場の推計規模(図1)を見ると、コロナ禍で「リアルイベント市場」は低迷を余儀なくされた一方で、「パッケージ市場(CDや本、DVD等)」や「関連グッズ市場」、「スマホ・タブレット市場」、「ゲームアプリ市場」などが伸長しています。また、「雑誌・書籍市場」も伸びており、コロナ禍における生活者のコンテンツの楽しみ方が多様化していることが見て取れます。
加えて、オンラインライブや、ライブチャットでの投げ銭、ライブコマースなど、新たな支出先の出現も支出金額上昇の一端を担っていると考えられます。
図1:各市場の推計規模(前年比較)
[画像2: https://prtimes.jp/i/8062/461/resize/d8062-461-e334f0e65da9adce35d0-1.jpg ]
●「デジタル+フィジカル」の顧客接点を増やしたコンテンツが伸長
2021年調査における「リーチ力・支出喚起力ランキング」Top20(図2)を見ると、新たにランクインしたコンテンツには、昨年の調査結果リリース「デジタルプラットフォームへの積極的展開を核に、多様な顧客接点を用意したコンテンツが上位に(https://www.hakuhodo.co.jp/news/newsrelease/83830/)」と同様に、デジタルからアナログまで様々なプラットフォームに生活者との接点が用意されている、という共通点があります。この傾向は、昨年調査までは音楽コンテンツに強く現れていましたが、2021年調査ではアニメコンテンツでも見られます。
図2:2021年調査 リーチ力・支出喚起力ランキングTop20
[画像3: https://prtimes.jp/i/8062/461/resize/d8062-461-71c47991d59c0447a332-2.jpg ]
音楽コンテンツでは昨年の傾向と同様、ストリーミングサービスで火がついた『YOASOBI』が、新たにリーチ力でランクインしています。彼らは小説を原作とした楽曲でデビューし、ストリーミングサービスでの再生が伸びた後に、人気YouTubeチャンネルやラジオ番組、TikTokでのライブなどへの出演を経てNHK紅白歌合戦に出場し、様々な嗜好を持つ生活者との接点を築きました。また、原作となった小説の単行本化、初のCD作品発売など、デジタルでの接点だけでなく、パッケージ市場、雑誌・書籍市場といったフィジカルの接点においても積極的に展開しています。
昨年からの大ヒットで、リーチ力・支出喚起力ともに首位にランクインした漫画『鬼滅の刃』は、国内歴代興行収入1位など様々なニュースが話題となるタイミングに、動画サブスクリプションサービスで随時視聴できたことがリーチ力の拡大につながりました。同様の動きは、『呪術廻戦』や『新世紀エヴァンゲリオンシリーズ』など他のランクインコンテンツにも見られます。また、アニメ視聴、原作漫画に留まらず、公式ファンブックや公式画集といった書籍販売、各種コラボグッズの展開といったフィジカルの接点を充実させている点は『YOASOBI』とも共通しています。
さらに、『ドラえもん』、『クレヨンしんちゃん』などの長寿コンテンツが、リーチ力に新たにランクイン。これも動画サブスクリプションサービスで視聴できる環境が存在したことが大きく影響しており、コロナ禍でコンテンツ利用の間口が広がったことで、リーチ力が押し上げられたものと考えられます。
このように、コンテンツの楽しみ方、支出先もコロナ禍を機に一気に広がりを見せており、デジタルプラットフォームを核にしたコンテンツは、ジャンルを問わずますます加速していくことが予想されます。同時に、デジタルの接点だけでなく、パッケージ市場(CDや本、DVD等)や関連グッズ市場、雑誌・書籍市場といったフィジカルの接点も伸長しており、デジタルとフィジカルの両方の接点を織り交ぜたコンテンツが、今後さらに求められていくことになるでしょう。
※リーチ力・支出喚起力
企業のコンテンツ活用を促進するために、コンテンツビジネスラボが開発した独自指標のこと。
・リーチ力:そのコンテンツが一年間に到達できる人数を表す指標。コンテンツの力を活かして幅広い生活者に自社商品やサービスを知らせる際に参照。この指標が高いと、キャラクタータイアップ・CM への起用・PR などの活用に向いている。
・支出喚起力:コアファンによる、年間の関連市場規模の指標。自社の商品やサービスそのものにコンテンツを組み込んだオリジナルの企画を開発し、コンテンツファンの実際の購買を目的とする際に、どのくらいの売上規模が見込めるかを推計することができる。
[表2: https://prtimes.jp/data/corp/8062/table/461_2_de8177bdc8e763f28c837eaa60fa4bbb.jpg ]
▼博報堂ニュースリリースページ
https://www.hakuhodo.co.jp/news/newsrelease/92835/
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