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新興市場がけん引するアジア太平洋地域のデータセンター市場

PR TIMES / 2021年3月16日 18時45分

新興市場の成長とともにデータセンター市場は新たな成長サイクル期へ

(2021年2月3日にシンガポールから発表されたリリースの抄訳版です)



東京 2021年3月16日 – 総合不動産サービス大手JLL(本社:米国シカゴ、CEO:クリスチャン・ウルブリック、NYSE: JLL)がまとめたアジア太平洋地域のデータセンターに関するレポート「新たな成長市場:データセンターの台頭( https://www.joneslanglasalle.co.jp/ja/trends-and-insights/research)」によると、同地域のデータセンター市場は新興市場がけん引し、成長サイクルの新たな段階に入っています。世界の人口ランキング上位4ヵ国のうち3ヵ国(中国、インド、インドネシア)が存在する同地域は、市場規模が大きいことからデータセンター事業者(DC事業者)や投資家にとって魅力的です。

インターネットやスマートフォンの普及が進み、ソーシャルメディア、オンラインゲーム、動画配信、ビッグデータの利用が拡大していることから、アジア太平洋地域全体でデータセンターの需要が高まっています。レポートによると、同地域におけるデータセンター需要は、クラウドコンピューティングやモバイルインターネット利用によって急激に拡大しています。ホスティング、ストレージ、クラウドコンピューティングサービスの市場規模は、2021年に1,630億米ドルに達するとされ、2017年から30%近い成長が予測されています。また、クラウドの通信量は150%以上増加する見通しです。

JLLキャピタルマーケット オルタナティブ シニアディレクター ボブ・タンは次のように述べています。
「データ消費量の飛躍的な増加により、投資家やオペレーターの両方にとって、データセンターのインフラはグローバル、地域規模で注目の投資対象となっています。人口構成や規制の枠組みの進化からみても、アジア太平洋地域のデータセンター市場は、新興市場、成熟市場のどちらにおいても説得力のある投資機会となっています」

現在、中国、インド、インドネシアで投資家やDC事業者の活動が活発化しており、データセンターサービスに対する需要の高まりとともにさらに加速すると予測されます。現在、これらの市場では既存施設の容量が不足しており、国内外のDC事業者からの関心が高くなっています。

各国のデータセンター市場
中国
中国はアジア太平洋地域で最も多くの既存施設と新規供給を抱えており、過去18ヵ月間にいくつもの大きな投資計画が発表されています。2020年6月、ブラックストーンが中国のDC事業者である21vianetに1億5,000万米ドルを投資すると発表しています。ほかにも、GDSとGICは2019年に中国でデータセンターの建設・運営を行うパートナーシップを発表しており、市場の長期的なポテンシャルを示しています。

インド
インドでは、アダニグループがデータパークに約100億米ドルを投資予定で、2019年に米国デジタル・リアルティと覚書を締結しています。Colt DCSも2020年にムンバイでクラウド向けデータセンターの建設に着工し 、完成すればインド最大規模となる見込みです。また、エクイニクスは2020年にGPX India買収を通じインド市場への参入を発表しています。

インドネシア
インドネシアでは、シンガポールとシドニーを結ぶ「INDIGO」と呼ばれる海底ケーブルがジャカルタを経由して新たに敷設されると発表があったことから、データセンター市場としての魅力を増幅させています。2020年11月には、Space DCがインドネシアのデータセンター第1号を開設しており、またKeppel GroupはSalimグループと共同でデータセンター開発を行うパートナーシップ契約を締結しています。Princeton Digital GroupはXL Axiataのデータセンターポートフォリオの過半数持分を取得して市場に参入しています。

日本
日本は、電力供給や通信を含むインフラが極めて安定した国であり、また高度な知識を持った人材が豊富です。さらに、治安が良く政情不安が小さいことも日本でデータセンターを運営することの利点として挙げられます。日本のデータセンター市場は成熟していますが、国外のDC事業者が特に関東圏や関西圏に相次いで参入しつつあることから、成長を続けています。

一方で、投資にあたって評価すべき要素は、各市場それぞれで異なります。データローカライゼーション規制※1、電力供給などさまざまな要因が絡み合うことに注意が必要です。

電力供給など立地選定における留意点
データセンター市場へ参入するにあたっては、電力供給に加え、水や通信ネットワークの状況、海底ケーブル陸揚げ局との接続性など考慮すべき項目が多くあります。例えば日本では、電力供給までに時間がかかることが知られています。そのほかに重視される細かい要素としては、航空機の飛行経路から離れていることや、洪水や地震などの自然災害リスクが低いことなどが挙げられます。

発展する再生可能エネルギーの役割
データセンターが急速に拡大する中、データセンターは電力を多く使うことから、その二酸化炭素排出量が課題となっています。中国、シンガポール、韓国、日本を含む多くの政府が「二酸化炭素排出量ネットゼロ」を公約し、今世紀の後半までにカーボンニュートラル達成を目指しています。これらの動きがデータセンターに影響することは明らかで、DC事業者は電力需要を満たす再生可能エネルギーに注目し始めています。

コロケーション事業の市場ダイナミクス
コロケーション※2市場はゆるやかに変化しています。今後はリテールコロケーション(小口顧客向けのラック単位の貸し出しサービス)が限定的となる一方で、ホールセールコロケーション(企業向けの大型案件で、部屋単位など大きい面積で貸し出すサービス)がシェアを伸ばしてくるでしょう。コロケーション市場における多くの既存DC事業者は、クラウド向けホールセールコロケーションの分野で積極的に事業展開を図っています。また、新規参入のDC事業者や投資家も、高い需要が見込めることに加えて、スピードが速く規模も大きいことからこの分野に目を向けています。

新規参入と現地企業との提携
新しい市場への進出を目指すDC事業者は、現地デベロッパーとの提携を試みることが多いです。海外資本のグループが新興市場でデータセンターの開発や運営を行うには、規制の観点から合弁事業が必要なことがあるからです。現地のデベロッパーは、ランドバンク※3へのアクセスや複雑な許認可手続き、電力供給の手配など、その市場特有の専門的な知識を提供し、また大規模施設の建設や土木工事をサポートします。

JLLアジアパシフィック コーポレートソリューション リサーチ ヘッド ジェームス・テイラーは次のように述べています。
「アジア太平洋地域では成熟市場がデータセンターセクター全体のけん引役となっています。加えて、新興市場でもデータセンター開発が加速して新たな段階に入りつつあり、先進国市場を含むセクター全体を押し上げています。現在、投資家やDC事業者はこの分野の将来性に注目しており、適切な投資機会を見極めることが重要な焦点となっています」

JLLキャピタルマーケット事業部 シニアディレクター 浅木 文規は次のように述べています。
「日本では、あらゆる場面で大きなIT化の波が押し寄せています。また、電力供給を含むインフラが安定していることや質の高い労働力を確保しやすいといった観点から、アジア圏における重要なデータ置き場としても注目を浴びています。日本のデータセンター市場は、こういった堅固な需要に裏打ちされた不動産セクターと言えるでしょう」

レポートの詳細は、こちら( https://www.joneslanglasalle.co.jp/ja/campaign/conversations/the-rise-of-new-data-centre-growth-markets)をご覧ください。

※1 ある国において(あるいは外国から当該国を対象に)特定の事業活動を営む場合に、当該事業活動に必要なサーバーやデータ自体の国内設置・保存を求める規制、出所:総務省サイト https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h30/html/nd112220.html
※2 コロケーション:データセンターの場所貸しサービス
※3 ランドバンク:利用されていない土地を取得し、周辺を含めた地域を一体として活用、再生する方法。日本では一般的ではないが、米国など諸外国でみられる。ただし、一定の定義は存在せず、国によって細かい意味は異なる。

JLLについて
JLL(ニューヨーク証券取引所上場:JLL)は、不動産に関わるすべてのサービスをグローバルに提供する総合不動産サービス会社です。JLLは、最先端テクノロジーを駆使して、お客様や人々、コミュニティーに対し、投資機会や環境に配慮した持続可能な不動産ソリューションを提供することで、不動産の未来をかたちづくり、よりよい世界に貢献します。
フォーチュン500に選出されているJLLは、2020年12月31日現在、世界80ヵ国で展開、従業員約91,000名を擁し、売上高は166億米ドルです。JLLは、ジョーンズ ラング ラサール インコーポレイテッドの企業呼称及び登録商標です。 https://www.jll.com

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