上橋菜穂子の新たなる代表作『香君』がいよいよ文庫化!
PR TIMES / 2024年7月16日 10時45分
「1巻」と「2巻」を9月4日に発売
株式会社文藝春秋(本社:千代田区紀尾井町 社長:飯窪成幸)は、作家 上橋菜穂子さんの新たな代表作『香君(こうくん)』の文庫1巻と2巻(全4巻)を、9月4日に発売いたします。
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NHKでドラマ化された『精霊の守り人』をはじめとする「守り人」シリーズ、第12回「本屋大賞」を受賞した『鹿の王』、そして『獣の奏者』などの作品で知られ、2014年に国際アンデルセン賞作家賞を受賞し、世界中で愛される上橋菜穂子さんによる壮大なファンタジー長編『香君』。単行本は上下巻でしたが、文庫では全4巻となり、1、2巻を9月4日、3巻を11月6日、4巻を12月4日に刊行いたします。
■『香君』あらすじ
遥か昔、〈神郷〉から降臨した初代〈香君〉が携えてきたとされる奇跡の稲〈オアレ稲〉の力によって、多くの国を従え、繁栄を誇って来たウマール帝国。
その属国〈西カンタル藩王国〉の藩王の孫、15歳の少女アイシャは人並外れた嗅覚を持ち、植物や昆虫たちが香りで行っているコミュニケーションを〈香りの声〉のように感じながら生きていた。
祖父の失脚の後、彼女の運命は大きく変転していき、やがて、ウマール帝国を庇護する美しい活神である当代〈香君〉の元で働くことになる。
神授の稲〈オアレ稲〉によって人々は豊かな暮らしを謳歌していたが、実はこの稲には恐ろしい性質があった。
害虫はつかぬはずのオアレ稲に、あるとき不思議な虫害が発生し、この稲に過度に依存していた帝国は、凄まじい食糧危機に見舞われる。
アイシャは当代〈香君〉と共にオアレ稲の謎に挑み、人々を救おうとするのだが――。
「香り」と植物や昆虫の生態をテーマに描く壮大なファンタジーの誕生!
■上橋菜穂子さんからのコメント
声をもたず、動くこともない草木のことを、私は長く、とても静かで受動的な存在だと思っていたのですが、あるとき、彼らが、「香り」など様々な方法をもちいて、実に能動的に生の営みを繰り広げていることを知って、大きな衝撃を受けました。
目に見えぬものに気づくのは難しいですが、実際には、私たちは、香りや音、ウィルスや微生物など、多くの目に見えぬものが様々な形で関わり合い、巡り、やりとりをしている世界に生きていて、意識するしないに関わらず、その複雑なネットワークの中に組み込まれているのですよね。
『香君』は、優れた嗅覚によって、「香り」で繋がっている世界を知ることが出来るアイシャが、どのような選択をし、生きていくかを描いた物語です。
単行本のときも美しい装丁にしていただきましたが、上下二巻の単行本が、今回全四巻の文庫本になりますので、「春」と「秋」に「夏」と「冬」が加わって、春夏秋冬の素敵な表紙になりました。
小さな文庫本の中に広がっている世界を、楽しんでいただけたら幸せです。
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上橋菜穂子さん(撮影・小池博)
■著者プロフィール
上橋菜穂子(うえはし・なほこ)
1962年東京生まれ。
文学博士。川村学園女子大学特任教授。
1989年『精霊の木』で作家デビュー。
著書に『精霊の守り人』をはじめとする「守り人」シリーズ、『獣の奏者』『鹿の王』など。
野間児童文芸賞、本屋大賞、日本医療小説大賞、など数多くの賞に輝き、
2014年には国際アンデルセン賞作家賞を受賞。
20年、マイケル・L・プリンツ賞オナー、日本文化人類学会賞を受賞、23年吉川英治文庫賞を受賞。
医学博士・津田篤太郎との共著『ほの暗い永久から出でて 生と死を巡る対話』もある。
■『香君』商品情報
タイトル:『香君1 西から来た少女』
『香君2 西から来た少女』
『香君3 遥かな道』
『香君4 遥かな道』
出版社:株式会社文藝春秋
判 型:文庫版(電子版も同時発売)
発売日:2024年9月4日(3巻は2024年11月6日、4巻は12月4日)
定 価:各792円(税込)
ISBN:(1巻)978-4-16-792269-6
(2巻)978-4-16-792270-2
書誌ページ:(1巻) https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784167922696
(2巻) https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784167922702
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