0603サイズ 低背チップ形積層サーミスタを製品化
PR TIMES / 2012年11月27日 10時29分
パナソニック株式会社 デバイス社は、サーミスタ内蔵水晶発振器[1]や各種モジュール、およびスマートフォンなどの高機能携帯端末の薄型化、高性能化に貢献する、0603サイズで業界最薄レベル(※1)の低背化と業界トップレベル(※1)の抵抗値安定性を実現した「0603サイズ 低背チップ形積層サーミスタ[2]」を製品化しました。
(※1)2012年11月26日現在 チップ形積層サーミスタとして(当社調べ)
スマートフォンなどの高機能携帯端末の小型化・薄型化、多機能化・高機能化に伴い、温度センサとして搭載されるチップ形積層サーミスタには、従来品同等の抵抗値の狭許容差に加え、低背化と高い抵抗値安定性を備えた製品が要求されています。今回、当社では、0603サイズで業界最薄レベル(※1)の低背化(製品厚み0.15mm)と業界トップレベル(※1)の抵抗値安定性を実現した「0603サイズ 低背チップ形積層サーミスタ」を製品化、サンプル対応を開始します。
■チップ形積層サーミスタ(ERTJYシリーズ)の特長
1.業界最薄レベル(※1)の低背化(製品厚み0.15mm)で、各種機器のさらなる薄型化に貢献
形状(L×W×T):0.60mm×0.30mm×0.15mm
当社従来品(※2)比 製品厚み 約1/2に薄形化
一般にチップ形積層サーミスタは、製品に内蔵する内部電極間の抵抗と、さらに内部電極と端子電極間の抵抗を足し合わせた合成抵抗が、その製品の抵抗値になります。製品を低背化する場合には、この内部電極間の厚みや内部電極と端子電極間の厚みを薄くしていく必要がありますが、この場合、抵抗値のばらつきが大きくなるという課題があり、製品の低背化と従来品同等の抵抗値の狭許容差化(±1%)の両立は困難な状況でした。今回当社では、内部電極を形成する積層プロセスの精度を大幅に向上させる技術を確立しました。この結果、業界最薄レベルの低背化(製品厚み0.15mm)と高い抵抗値精度の両立を実現しました。これにより、サーミスタ内蔵水晶発振器や各種モジュール、およびスマートフォンなどの高機能携帯端末の薄型化に貢献します。
2.業界トップレベル(※1)の抵抗値安定性で、各種機器の高性能化に貢献
抵抗値:初期値からの変化が±1%以内
B定数[3]:初期値からの変化が±0.5%以内
当社従来品(※2)比 B定数変化率 約1/2(※3)に低減
チップ形積層サーミスタで高い抵抗値安定性を実現するためには、リフロー実装時や周囲環境、雰囲気などの外的要因に対して高い耐性が必要になります。これまでは、低背化に必要な端子電極と内部電極間を薄くしていくと、耐性が低くなるという課題がありました。本製品は、独自の材料、プロセス技術の採用により、耐性が高く、外的要因を受けにくい当社独自の製品構造を実現しています。これにより、各種機器におけるリフロー実装時の加熱や実際の使用環境においても抵抗値変化が小さく、高い抵抗値安定性を発揮できるため、高精度な温度制御要求にお応えすることができ、各種機器の高性能化に貢献します。
(※2)当社従来品:0603サイズ チップ形積層サーミスタ(ERTJZシリーズ)
(※3)リフロー実装(ピーク260℃)、耐湿環境(温度85℃、相対湿度85%で1000時間)での抵抗値比較
■販売計画
・サンプル開始時期:2012年12月
・量産開始時期:2013年1月
・サンプル価格:5 円/個
・月産数量:1000 万個/月
■用途
サーミスタ内蔵水晶発振器、各種モジュールおよびスマートフォンなど高機能携帯端末
■用語説明
[1]水晶発振器
水晶発振子を使用して発振周波数を制御する発振回路のこと。一般的に水晶発振 子は温度変化に対する安定性が高いため、安定した発振回路を構成することがで き、スマートフォンや携帯電話をはじめとする通信機器に用いられる。
[2]チップ形積層サーミスタ
温度で抵抗値が変化する半導体で、その特性を利用し電子機器の温度検知や温度補償に使用されている。このサーミスタは温度が上がると抵抗値が小さくなる、負の温度特(Negative Temperature Coefficient)を持つ。
[3]B定数
サーミスタの温度に対する抵抗値変化の大きさを表す定数のこと。一般的に、B定数が大きいほど温度変化に対する抵抗値の変化が急峻で、測温される温度が狭い場合や、ある1点のみの場合に有効。B定数が小さいほど温度変化に対する抵抗値の変化が緩慢で、広い温度範囲の測定に適している。
▼商品情報
・パナソニックのチップ形積層サーミスタ
http://industrial.panasonic.com/www-cgi/jvcr21pz.cgi?J+PZ+3+AUA0001+4++JP
・パナソニックの電子デバイス
http://industrial.panasonic.com/jp/index.html
▼本件に関するお問合せ先
●報道関係お問合せ先
デバイス社 経営企画グループ 広報・調査チーム
TEL:06-6904-4732
●商品に関するお問合せ先
URL:http://panasonic.net/id/jp/contact/
●パナソニック株式会社 デバイス社 ホームページ
URL:http://panasonic.net/id/jp/
企業プレスリリース詳細へ
PRTIMESトップへ
この記事に関連するニュース
-
窒化アルミニウム系ショットキーバリアダイオードの電流輸送機構を解明 ~低炭素社会に寄与する新しいパワー半導体デバイスの実現に向け大きく前進~
Digital PR Platform / 2024年12月10日 14時6分
-
IEDM 2024でインテルが1枚のウェハーから1万5000個以上のチップレットを数分で切り出す技術を発表
ASCII.jp / 2024年12月8日 5時0分
-
「遅い」のに高効率な情報処理技術を開発
共同通信PRワイヤー / 2024年11月28日 14時0分
-
愛知県刈谷市にレーザ加工ソリューションラボを開設
Digital PR Platform / 2024年11月27日 15時3分
-
モバイルサウンドをグレードアップ アイバッソ・ジュニアからポータブルDAC/AMPとイヤーモニター
OVO [オーヴォ] / 2024年11月26日 14時30分
ランキング
-
1車両生産で相互乗り入れ検討 ホンダ、日産にHV供給も
共同通信 / 2024年12月21日 16時3分
-
2「本当に就職に強い大学ランキング」トップ150校 卒業生が1000人以上で実就職率が高い大学
東洋経済オンライン / 2024年12月21日 7時30分
-
3オープンAIの新たな生成AI「人間並み」近づく…安全性を確認するため当面は研究者に限定提供
読売新聞 / 2024年12月21日 18時19分
-
4自動車メーカー「勝ち組と負け組」の明暗分かれた? 知っておくべき「決算書」の見方は? 半期決算で見る「日産とスズキ」の違いとは
くるまのニュース / 2024年12月20日 5時50分
-
5日鉄、ホワイトハウスが「不当な影響力」と米当局に書簡 法的措置も
ロイター / 2024年12月21日 17時6分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください