1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. プレスリリース

【トレイダーズホールディングス】子会社及び出資先企業と東京大学との臓器・組織の冷蔵保存等に関する産学共同研究を開始いたしました

PR TIMES / 2018年2月8日 10時1分

トレイダーズホールディングス株式会社の子会社であるトレイダーズインベストメント株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:川上真人、以下「トレイダーズインベストメント」)が一部出資を行っている、臓器や組織移植における領域で独自に開発した過冷却による保存技術を有する3C株式会社(本社:群馬県高崎市、代表取締役:佐藤元彦、以下「3C」)及び冷蔵・冷凍・製氷・解凍装置の製造・販売や非熱エネルギー研究開発等の事業を行っている株式会社MARS Company(本社:群馬県高崎市、代表取締役:大野正樹、以下「MARS Company」)は、このたび国立大学法人 東京大学 大学院工学系研究科及び医学系研究科と、臓器・組織の冷蔵保存等に関する産学共同研究を開始いたしました。また、当社子会社トレイダーズインベストメントも上記出資先企業2社の成長を図りベンチャービジネス化を支援するアクセラレーターとして、本研究活動の進展を促進するため、本共同研究に民間機関として参加いたしますのでお知らせいたします。

1.東京大学との共同研究の内容

本共同研究は、「臓器・組織の冷蔵保存に関する研究」を題目として掲げ、3C及びMARS Companyが開発した冷蔵技術機器を基に、冷蔵プロセスが臓器・組織に与える影響についての研究、及び新たな臓器・組織保存技術の開発を行なうことを目的としています。研究の内容としては、冷蔵条件について生体臓器や組織を使用した実験を行い、1.物理的・化学的パラメータの測定及び腐食プロセスとの関連性についての検討、また2.冷蔵性能の評価に必要な新しい分析手法の検討と妥当性の評価を行なうこととしています。研究の中においては、物質が長期保存される仕組み等の根本の究明や、なぜ、MARS Companyや3Cの冷蔵機器は長期間、高鮮度のまま保存できるのか?といった技術的なテーマも解明されることが期待されます。

本研究の役割分担は、東京大学側からは、大学院工学系研究科がメカニズム解析や各種実験・医工学的検証等を行ない、大学院医学系研究科が医学的アプローチから臨床ニーズの提示・検証を行います。一方、民間機関側からは、3C及びMARS Companyの代表者と技術者及びトレイダーズインベストメントの代表者がそれぞれ本研究における実験・検証プロセスに参画いたします。

なお、本研究の遂行過程においては、技術面・資金面での協力企業として、国内の食品流通事業者、業務用冷凍冷蔵事業者等のコールドチェーン関連企業や、医療理化学機器メーカー、大手商社等から側面支援をいただく予定でおります。

研究は、東京大学内にある分子ライフイノベーション棟の2つの実験室と医療技術評価実験室において行い、MARS Companyからは『蔵番』(「電場」を利用し、非熱エネルギーと温度コントロールによる独自技術の冷蔵機器)、3Cからは『クレア』(医療・医学研究用過冷却冷蔵庫)の基礎技術となった過冷却による保存技術を提供することとなります。東京大学の分子ライフイノベーション棟は、10年後の社会的ニーズを踏まえた革新的なイノベーションを継続的に創出するための産学連携拠点を整備することを目的に、医学部附属病院地区に新営された東京大学の新たな研究拠点であり、快適・健康長寿社会を実現するためのイノベーション拠点として注目度が高まっています。研究スケジュール(期間)は、まず平成30年4月30日までに研究用の設備の設計と製作を実施し、その後、3~5年程度の期間をかけて、大学側との本格研究に入る予定です。

本共同研究の第一段階における具体的な内容としては、長期保存のメカニズム解明です。当該研究成果によって明らかにされた長期保存を可能とするメカニズムを基に、それらの機能をさらに増幅させ、より長期の鮮度維持や安定的な過冷却を実現する冷蔵冷却装置等を、東京大学と共同で開発・製造することも視野に入れております。また、こうした各種装置を臓器・組織の長期間、高鮮度で保存する革新的な技術展開(応用化)も期待されています。

本研究により有用性が認められた場合、その成果は、3Cによる流体力学をベースとした長期冷蔵保存技術となりうる過冷却技術を、医療分野、特に臓器や組織の移植領域や保存装置に導入・応用させ、将来の例えばグローバルな臓器移植のネットワーク構築など、医療体制に革新をもたらす可能性を秘めており、医療機器メーカー・研究開発企業としての事業化を目指す予定です。3Cの代表者である佐藤元彦氏は、同社設立以前より、日本国内の大学(当時)におけるラット肺を用いての共同研究と、その後の米国内での医療機関(専門教授)との共同研究を長年にわたり積み重ねていました。

過冷却技術の研究の結果、臓器を劣化させずに、これまでよりも長時間保存できる技術機器の汎用化・商用化を確立することを通して、将来の国境を越えた世界的な臓器移植機会の増大化と移植可能なドナー臓器の増加を実現することにつながり、今般の東京大学との先進的な共同研究によって、その技術力を一層高め、関連機器・設備等の開発をさらに深化・拡充させることで、医療分野の進展にも広く貢献することが期待されます。

当社グループはこれまで、金融事業を中核としながらも、積極的に成長性の高い新規事業分野を開拓し、独自の技術を有する企業との資本業務提携を積極的に行うことで、当該技術企業の成長を、子会社トレイダーズインベストメントがアクセラレーターとして支援してまいりました。今後も当社グループが創業以来培ってきた金融サービス事業、ベンチャー企業ビジネスのノウハウと国内外の幅広いネットワークを活用しながら、将来、大きな成長が見込まれる新規領域を含む事業分野で存在感を増している国内外の潜在的な有力投資先・提携先企業を発掘し、様々な側面から事業拡大をサポートしてまいります。今般の共同研究におきましても、トレイダーズインベストメントが民間機関として、実験・検証過程で有意義となる国内外の関連情報やデータ収集・提供に鋭意努めてまいります。

2.共同研究参加者の概要
【3C概要】
(1) 名称:3C株式会社
(2) 所在地:群馬県高崎市問屋町西一丁目1番2
(3) 代表者:代表取締役 佐藤 元彦
(4) 事業内容:・医学、理化学領域の冷蔵及び冷凍、解凍機器及びその他機器開発・製造・販売
・医学、理化学領域の研究・調査・開発・コンサルティング業務等
(5) 資本金:1,350万円
(6) 設立年月:平成28年7月
(7) 大株主:非上場企業のため、公開しておりません。

【MARS Company概要】
(1) 名称:株式会社MARS Company
(2) 所在地:群馬県高崎市問屋町西一丁目1番2
(3) 代表者:代表取締役 大野 正樹
(4) 事業内容:・非熱エネルギー研究開発及び研究受託、非熱エネルギー製品の開発・製造・販売、冷蔵設備の設計及びコンサルティング、冷蔵・冷凍・製氷・解凍装置製造販売等
(5) 資本金:3,500万円
(6) 設立年月:平成18年7月
(7) 大株主:非上場企業のため、公開しておりません。

【トレイダーズインベストメント概要】
(1) 名称:トレイダーズインベストメント株式会社
(2) 所在地:東京都港区浜松町一丁目10 番14 号
(3) 代表者:代表取締役 川上 真人
(4) 事業内容:投資事業、金融ソリューション事業
(5) 資本金:1億5,000万円
(6) 設立年月:平成28年1月
(7) 大株主:当社(100%)

【東京大学概要】
(1) 名称:国立大学法人東京大学
(2) 所在地:東京都文京区本郷7-3-1
(3) WEBサイト:http://www.u-tokyo.ac.jp/

【ご参考】3Cの技術の特長や今後の研究計画等について
3Cの研究資料に拠りますと、概要は次のとおりです。
現在、人体の臓器などの動物由来物の保存は、凍結した場合に細胞が損傷する状態(蛋白変性)となるため、長時間劣化せずに保存する技術は医療現場において確立されておりませんでした。3Cの保有する過冷却技術は、通常では凍結してしまうマイナス温度帯域においても非凍結の状態のまま保存することを可能とした革新的な冷却保存技術・方式を用いており、こうした特殊技術の導入とその応用によって、細胞の代謝を抑え、臓器の「生存時間」を長時間化させることを可能にしました。これにより、移植可能なドナー臓器そのものを増やせる効果が期待でき、将来における国境を越えたグローバルな移植体制の確立にも貢献することが可能となります。

これまでは、臨床移植でのドナー臓器は、摂氏4~8度程度で冷保存されているものが一般的で、臓器を保存できる許容時間は比較的短く(心臓:4 時間、肺:6~8 時間、肝臓:8 時間、腎臓:18~24 時間)、そのため、ドナーの手術の開始から、その臓器を輸送し、患者へ移植する手術が完了するまで、すべてが緊急作業となっておりました。また、20~30%の割合で術後の臓器機能障害の発生や時には死に至ってしまう事例もあり、臓器保存は医療技術として、改良すべき余地がある分野となっております。3Cはこれまでの研究により、通常の臓器保存期間の延長が確認できており、上記の移植手術の緊急性の緩和を図ることができ、凍結しない過冷却技術による細胞損傷の回避と、4度よりもさらに低い温度帯で、エネルギー源を温存させることによって、長時間にわたり良好なドナー臓器機能を確保し、劣化しない状態で長時間輸送につなげることが可能となります。

我が国においては、米国と比較して臓器ドナー数が圧倒的に少なく、例えば肺移植の年間移植件数も数十件とごくわずかであり(米国は1,800件)、臓器移植を待機している方々のニーズに十分対応できておらず、3Cは、こうした医療の現状を、「保存」という観点から変革すべく、先駆的な研究を鋭意進めております。3Cは世界的規模での臓器・組織等の移植によって多くの人命が救われる医療体制の実現を目指し、過冷却冷蔵機器の研究開発と製品化に向けて取り組みを強化していくことはもとより、既に保有する基幹技術については医薬用特許として出願を行っており、将来的には同知的財産権による事業化も想定しています。冷蔵機器の開発に際しては、移植が行われている臓器の全てを対象としており、さらに、臓器以外にも移植対象となる組織や細胞、例えば、角膜や心臓弁、血小板等の血液成分、また、再生医療に関する心筋シートやiPS細胞由来組織なども研究の対象範囲として開発を行っていく予定です。

企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください