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【生活者意識調査】誰もが初めて迎えた”ニューノーマルの年末年始” その行動はどう変わったのか

PR TIMES / 2021年1月26日 12時15分

感染拡大が年末年始の恒例行事に与えた影響は? オンライン化は進んだ?

2度目の緊急事態宣言が1都3県(その後7府県が追加)に発令されるというニュースから始まった2021年。新型コロナウイルス感染症が拡大する中で迎える初めての年明けということで、例年とは異なる緊張感を感じているという方も多いのではないでしょうか。
今回の年末年始(2020年末~2021年始)には、帰省や外出の自粛が広く呼びかけられ、例年なら大混雑する新幹線にも空席が目立つなど、新型コロナウイルス感染症の影響は私たちの年末年始の過ごし方や恒例行事の雰囲気までも一変させました。

CCCマーケティング株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:北村和彦)が設立した7000万人の思いを紡ぐ研究所「CCCマーケティング総合研究所」(以下「CCCMK総研」)では、2021年1月7日(木)~12日(火)にかけて、2,114人のT会員の皆様を対象に「年末年始の過ごし方」に関するアンケート調査を実施しました。本稿では、初めて迎える”ニューノーマルの年末年始”で生活者がどのように行動したのか(行動しなかったのか)、また恒例行事などのオンライン化がどの程度浸透を見せたのか、などをご紹介していきます。



[画像1: https://prtimes.jp/i/983/546/resize/d983-546-846626-pixta_72508584-0.jpg ]



帰省・初詣・初売りに外出したという人は半減

まず初めに、今回の年末年始に実際に行った過ごし方・行動について見ていきます。

<図1>の左のグラフは「年末年始に実際に行ったもの」として、その行動をした人の割合を今回および前回の年末年始(2019年末~2020年始)で比較したものです。併せて、右側には「今回の年末年始に計画したが中止したもの」のスコアも掲載しています。
[画像2: https://prtimes.jp/i/983/546/resize/d983-546-606917-1.png ]


結果は、外出を伴うもののうち、「帰省(故郷や親・親類宅の訪問など)」「初詣」「初売り・セール」の3項目において、前回の年末年始では3~4割ほどあった行動が軒並み半減したというものになりました。“半減”を高いとみるか低いとみるかは、人によって評価が分かれるところかと思いますが、「計画したが中止したもの」においてもこの3項目のスコアが高いことからも、やはり新型コロナウイルス感染症の影響は相当な抑止力になっていたようです。

また、上記を含めた「外出を伴うもの」にあたる行動は、すべて前回の年末年始よりもその率が低下しており、外出を控えようという動きに例外はなかったと言えそうです。その一方で「屋内で行うもの」についても3項目ほど聴取しましたが、こちらの実施率はいずれも横ばい~微増という結果でした。

このようにさまざまな目的の外出が控えられたことは確認できましたが、その理由に違いはあるのでしょうか。<表2>は外出しなかったり取りやめたりした理由を、その項目ごとに集計したものです。
[画像3: https://prtimes.jp/i/983/546/resize/d983-546-192236-2.png ]

いずれも「自分や同行者が新型コロナウイルスに感染する恐れがあると思ったから」が7~8割程度と最も高く、自身や身近な人への感染リスクを強く認識していたことがわかります。

それ以外では、帰省しなかった理由として挙げられた「訪問先に新型コロナウイルスを持ち込んでしまう恐れがあると思ったから」や、初詣や初売り・セールを避けた理由として挙げられた「不特定多数の人が集まる場所には行きたくないと思ったから」などに高い点が目立ちます。親類など身近な人に会う帰省と、多くの人出にまみれる形になる初詣や初売り・セールでは、警戒するポイントが明確に違うことが明らかにされたと言えそうです。

また、国内旅行(宿泊・日帰りとも)をしなかった理由において、「GoToトラベルキャンペーンが一時停止になったから」も2桁台のスコアとなりました。年末年始のキャンペーン休止によるキャンセルの発生については報道なども多くなされていましたが、アンケートからも行動の抑止に一定の効果があったことが確認できます。


”第3波”のいま、警戒感の質は昨年の夏とは異なる

CCCMK総研では、昨年8月に「夏休みの過ごし方」に関するアンケート調査を実施しており、その中で今回のアンケートと同様に、行動を取りやめた理由を聴取していました。(https://biz.cccmk.co.jp/thinktanks/column-3

今回の年末年始における行動を取りやめた理由と、昨年8月時点のものを比較することで、新型コロナウイルス感染症に対して生活者が抱く警戒感の”質”の変化を読み取ることができそうです。
[画像4: https://prtimes.jp/i/983/546/resize/d983-546-490136-5.png ]

<図3>は行動を取りやめた理由として多く挙げられた3つの項目(自分や同行者が新型コロナウイルスに感染する恐れがあると思ったから/訪問先に新型コロナウイルスを持ち込んでしまう恐れがあると思ったから/不特定多数の人が集まる場所には行きたくないと思ったから)について、昨年8月と今回の調査の結果を比較したものです。

まず「自分や同行者が新型コロナウイルスに感染する恐れがあると思ったから」は、すべての行動において約6~19ポイントと昨年8月時点よりも大幅に伸びていることがわかります。対して「訪問先に新型コロナウイルスを持ち込んでしまう恐れがあると思ったから」は大半の項目で減っており、特に帰省・国内旅行(宿泊)においては10ポイント前後の減少が見られました。

これは、昨年後半の「GoToトラベル」キャンペーンなどにより、宿泊を伴う人の動きが活発化したことによって、自分がウイルスを持ち込んでしまうのではないかという認識が低下した一方で、直近の”第3波”と言われる感染拡大が自分や身近な人に対する”自分ゴト”リスクとしての警戒感・恐怖心を高めたことの表れとみることができるかもしれません。

また、「不特定多数の人が集まる場所には行きたくないと思ったから」も軒並み低下しています。こちらも、人の動きが活発化したことによる一種の”慣れ”のようなものが反映された結果とみることもできそうです。

ただ、先ほどの表2において「初詣」や「初売り・セール」を避けた理由として、不特定多数の人が集まる場所を避ける意識が高かったことをご紹介しました。上述した”慣れ”のようなものが生まれていたとしても、例年多くの人出が見られる「初詣」や「初売り・セール」については、別格の警戒感が発揮されていたのもしれません。

そのためか、「初詣」や「初売り・セール」に実際に行った人においても<表4>で示すように混雑を避けるために様々な注意や気遣いをしていたことがうかがえます。(その一方で、帰省において「例年と同じように行動した」が約2割と高い点も印象的です)
[画像5: https://prtimes.jp/i/983/546/resize/d983-546-430158-3.png ]



恒例行事のオンライン化はどれくらい浸透した?

昨年以降、さまざまなものでオンライン化が進展しましたが、”ニューノーマルの年末年始”において、いわゆる恒例行事のオンライン化はどの程度まで浸透したのでしょうか。アンケートでは、1.オンライン帰省、2.オンライン初詣、3.オンライン福袋、4.オンライン忘年会・新年会、5.キャッシュレスお年玉の5つについて、実施・検討の状況と、実施した人における感想(自由回答)を聴取しました。

[画像6: https://prtimes.jp/i/983/546/resize/d983-546-486138-4.png ]

実施状況を見ると、「実際にやった」はいずれも1割を下回る結果となりました。ただ、1.オンライン帰省については、「実際にやった」人の割合が「検討したがやらなかった」を上回っています。つまり、検討した人のうち半数以上が実際に実施したということで、これは他の4つとは異なる傾向となりました。

1.オンライン帰省を実施した人の感想を見ると、やはり顔を見られて/見せられてよかった、というものが多く挙げられました。その一方で、楽しさと同時に寂しさを感じたり、余計に会いたくなってしまったという気持ちを抱いた方も多かったようです。

なお、普段からテレビ電話などを利用して遠方の親類とコミュニケーションを取っているような方においては「普段と変わらない」という印象だったようです。同様の反応は4.オンライン忘年会・新年会や、3.オンライン福袋でも見て取ることができました。

3.オンライン福袋については、並ばずに購入できる、持ち帰る手間が省ける、ネットでゆっくり検討できる、といったメリットの発見があった方が多かったようです。反対にデメリットとしては、店頭で選ぶワクワク感がない、人気のものや抽選で手に入らないものもあったなどが挙げられていました。

5.キャッシュレスお年玉については、便利・楽である反面、味気ない、有難みがわかないといった淡白さの印象が残ったようです。2.オンライン初詣は実施した人の印象は概ね好意的なようでしたが、実施率自体はかなり低い水準にとどまったようでした。

あらゆる領域でオンライン化が進む昨今、年末年始の恒例行事も例外ではなかったと思いますが、実施状況や実施後の反応はさまざまだったと言えそうです。多くの人にとって身近なものである年末年始の恒例行事をオンライン化した場合の反応というのは、今後も次々と生みだされるであろうオンラインサービスの企画検討時においても参考になるのではないでしょうか。

今回は”ニューノーマルの年末年始”に焦点をあて、その過ごし方の変化や、背景にある新型コロナウイルス感染症への警戒感の質の変化などを読み解きました。新型コロナウイルス感染症に打ち克つための人類の戦いは、迎えた2021年もまだまだ続きます。と同時に、私たち生活者をとりまく”ニューノーマル”の進化もまだまだ続いていくことでしょう。CCCMK総研では2021年も引き続き”ニューノーマル”のあるべき姿やそこにまつわる生活者の想いなどを捉え続けていきたいと思います。

調査地域 :全国
調査対象者:男女・20~69歳
サンプル数:2114サンプル
調査期間 :は2021年1月7日(木)~1月12日(火)
実査機関 :CCCマーケティング株式会社(Tアンケートによる実施)
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