南スーダン ユニセフとWFP、大規模な栄養キャンペーン開始 【プレスリリース】
PR TIMES / 2015年10月30日 16時23分
飢餓に脅かされる子どもの命
[画像1: http://prtimes.jp/i/5176/586/resize/d5176-586-533470-1.jpg ]
※本信は、ユニセフ本部の発信情報を元に、日本ユニセフ協会が要約・配信しています。
※全文(英語)http://www.unicef.org/media/media_85970.html でご覧いただけます。
【2015年10月29日 ジュバ(南スーダン)発】
ユニセフ(国連児童基金)とWFP(世界食糧計画)は29日、南スーダンのワラップ州の25万人以上の子どもたちの命を守るため、各家庭を回って子どもの栄養状態の検査を行う大規模なキャンペーンを開始しました。
南スーダンでは、390万人以上が深刻な飢餓状態の中で生活を余儀なくされています。近発表された「総合的食料安全保障レベル分類」(Integrated Food Security Phase Classification, 略称IPC)によると、少なくとも3万人が極限状態で暮らし、餓死の危険に瀕しています。推計で約23万7,000人の子どもたちが、重度の急性栄養不良で苦しんでいます。
ワラップ州だけでも、2万6,000人の子どもたちが、急性栄養不良に陥っていると見られています。同州は、南スーダンで起きている武力衝突の影響を直接は受けてはいないものの、現在の深刻な食糧難に加え、不十分な摂食量や、妊婦及び子どもの不適切な摂食習慣、病気、保健や栄養分野のサービスへのアクセスが限られていることが、多くの子どもたちを栄養不良に陥らせる要因となっています。
[画像2: http://prtimes.jp/i/5176/586/resize/d5176-586-663627-2.jpg ]
今年末までに、25万人以上の子どもたちが、研修を受けた地域のボランティア240人によって栄養状態の検査を受ける見込みです。栄養不良状態だと確認された子どもたちは、保健施設や他の栄養治療センターへ照会されます。地域のボランティアへの研修は、ユニセフとWFPの協力の下、ワラップ州保健省によって実施されており、研修後に各家庭を訪問する地域のボランティアは、栄養や衛生の正しい習慣を通じて子どもたちの健康を保つ方法を母親や保護者に伝えます。各コミュニティに、食糧とともに、重度・中度の急性栄養不良に対する治療ケアサービスへのアクセスを提供することで、栄養不良の予防や治療の面でよりよい成果が出るということが、過去の経験から明らかになっています。
「すべての家庭を訪問することで、栄養不良あるいは病気に陥った子どもたちを照会し、命を守るための治療ケアを提供できるようになります」と、ユニセフ・南スーダン事務所 栄養部門チーフのヴィルマ・タイラーは述べています。
南スーダンの子どもたちのほとんどが、基本的な保健・栄養サービスを受けることができていません。2015年1月以降、深刻な栄養不良に陥った約10万人の5歳未満の子どもたちが、ユニセフが支援する外来の治療ケアプログラムを受けているほか、WFPは中度の栄養不良に陥った20万5,000人以上の5歳未満児を支援しています。
* * *
■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(http://www.unicef.org/)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する36の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国36の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (http://www.unicef.or.jp/)
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