空き家の仲介報酬の上限引き上げから4か月、800万円以下の掲載物件が緩やかに増加
PR TIMES / 2024年11月8日 13時15分
廉価な物件の購入ニーズも明らかに【LIFULL HOME'Sによる最新不動産市況】
事業を通して社会課題解決に取り組む、株式会社LIFULL(ライフル)(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:伊東祐司、東証プライム:2120)が運営する不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME'S」は、今年7月に行われた「空き家等に係る媒介報酬規制の見直し」*から4か月が経った今、不動産マーケットにどのような変化が表れているかを調査しました。
*国土交通省 「空き家等に係る媒介報酬規制の見直し」
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/33058/586/33058-586-ab199e9d6ca7e5010abbe9983526dd2c-2560x1440.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
LIFULL HOME'S PRESS記事
仲介報酬の特例規定が見直され、24年7月より大幅拡充。空き家流通の加速を狙う
国土交通省は、不動産市場で流通しづらい空き家・空き地の流通を促すため、2024年7月1日から仲介報酬の特例規定の拡充を実施しました。
従前の特例では、400万円以下の物件に対し、売主から通常の料率を超えて最大で18万円(税抜)の報酬を受領することが可能でしたが、このたびの改定により売主・買主の双方から800万円以下の物件に対して通常の料率を超えて最大30万円(税抜)の報酬を受領することができるようになりました。
これまで、成約までに時間を要するうえに報酬も少ないことから不動産仲介会社に敬遠されがちであった廉価な物件ですが、改定から4か月経った今、市場に流通した物件数に変動があったのか、また廉価な物件に対するユーザーの問合せ状況を調査しました。
物件数の推移:地方部を中心に緩やかに増加。一方、都市部は影響なし
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/33058/586/33058-586-28487dd8e4c24fba70e007c4bfcd929f-1058x794.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
LIFULL HOME'Sに掲載された中古物件のうち800万円以下のものがどの程度占めるかを調べたところ、仲介報酬上限が引き上げられた2024年7月時点では全国で5.7%となり、昨年同月比で0.5pt上昇しています。その後も8月には5.8%、9月には5.9%とさらに増加しています。
エリア別に見てみると、地方部(東京23区および政令指定都市を除いた地域)では、2024年7月は7.9%で前年同月比0.4ポイント上昇、10月には8.2%と低廉な物件の掲載が緩やかに増加しています。一方で、都市部(東京23区と政令指定都市)では昨年同月と比較しても明らかな差異はなく、報酬の上限引き上げによる影響は現状見られませんでした。
物件の反響(問合せ)割合:800万円以下の物件が全体の約3割を占める
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[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/33058/586/33058-586-81ba3091af5b8751aa63429f37fa5acb-1058x794.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/33058/586/33058-586-bc360b36e8e6c7b2dc35812aa30854b5-1058x794.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
郊外を中心に少しずつ流通量が増えている800万円以下物件ですが、実際に消費者からの反響(問合せ)はあるのでしょうか?
そこで、全体の反響に占める物件の価格帯を調べたところ、「400万円超~800万円以下」が17.7%、「400万円以下」が10.9%と約3割が800万円以下の物件の反響となりました。
エリア別に見てみると、都市部(東京23区と政令指定都市)においては、800万円以下の物件が全体の2.9%しかないにもかかわらず、反響は11.3%を占めています。地方部(東京23区および政令指定都市を除いた地域)においても800万円以下の物件は8.2%なのに対し、反響は28.8%を占めており、都市部・地方部いずれにおいても物件数のわりに需要は大きいことがうかがえます。
LIFULL HOME'S PRESS編集部 渋谷雄大(しぶやたけひろ)考察
[画像6: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/33058/586/33058-586-d51318d0cd1b686acade62a85a9fedcf-2048x2048.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
空き家等の低廉な不動産を取り扱う不動産事業者にとって、媒介報酬規制の見直しはその追い風となることが予想されます。今回の調査では、低廉な不動産に対して比較的大きなニーズがあることもわかりました。全国で空き家が900万戸にのぼり、その流通活性化が求められるなか、報酬規制の見直しを契機に、ぜひ多くの不動産事業者に空き家等の低廉な物件の流通促進に取組んでいただきたいと思います。
ただし、低廉な物件をはじめとした既存住宅の流通を阻害する要因は、その報酬額の低さだけではありません。選ばれる住宅とするためには、消費者が持つ「古い」「汚い」「不安」というマイナスイメージ*を払拭することが必要です。その手段としてこれまで、既存住宅売買瑕疵保険や安心R住宅、インスペクションなどの制度が整えられてきましたが、その活用はまだ十分に進んでいないのが現状です。報酬規制の見直しを機に、空き家ビジネスに取り組む事業者が増えるとともに、各社がそれらの制度を活用することで、消費者が安心して低廉な不動産を購入できる市場が形成されることを期待しています。
*消費者が既存住宅を選ばなかった理由として「設備の老朽化が不安(33.8%)」「隠れたところに不具合がありそう(29.5%)」などが上位に挙げられる(電通オリジナル調査 国土交通省「政策レビュー 既存住宅流通市場の活性化」(2019年))
集計対象データ
対象物件:LIFULL HOME'Sに掲載された中古アパート、中古マンション、中古戸建て
抽出期間:22年7月~24年10月
LIFULL HOME'S について(URL:https://www.homes.co.jp/)
LIFULL HOME'Sは、「叶えたい!が見えてくる。」をコンセプトに掲げる不動産・住宅情報サービスです。賃貸、一戸建て・マンションの購入、注文住宅から住まいの売却まで。物件や住まい探しに役立つ情報を、一人ひとりに寄り添い最適な形で提供することで、本当に叶えたい希望に気づき、新たな暮らしの可能性を広げるお手伝いをします。
[画像7: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/33058/586/33058-586-cecd6baaa200da8207a54b57936520cb-1920x1080.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
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株式会社LIFULLについて (東証プライム:2120、URL:https://lifull.com/)
LIFULLは「あらゆるLIFEを、FULLに。」をコーポレートメッセージに掲げ、個人が抱える課題から、その先にある世の中の課題まで、安心と喜びをさまたげる社会課題を、事業を通して解決していくことを目指すソーシャルエンタープライズです。現在はグループとして約60の国と地域でサービスを提供しており、不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME'S」、空き家の再生を軸とした「LIFULL 地方創生」、シニアの暮らしに寄り添う「LIFULL 介護」など、この世界の一人ひとりの暮らし・人生が安心と喜びで満たされる社会の実現を目指し、さまざまな領域に事業拡大しています。
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