ヤエヤマクロレラの摂取が、マイコトキシンの一種であるデオキシニバレノールにより増悪する皮膚アレルギー症状を軽減する可能性を示す研究結果を確認
PR TIMES / 2024年11月1日 17時15分
株式会社ユーグレナ(本社:東京都港区、代表取締役社長:出雲充、以下「ユーグレナ社」)と麻布大学獣医学部(神奈川県相模原市、学長:川上泰)の福山朋季准教授は、共同研究により、ヤエヤマクロレラの摂取が、マイコトキシン※1の一種であるデオキシニバレノール※2により増悪する皮膚アレルギー症状を軽減することを示す研究結果を確認したことをお知らせします。なお、今回の研究結果は、2024年9月8日~11日に開催された「EUROTOX 2024(欧州毒性学会)」※3で発表しました。
※1 マイコトキシン:植物病原菌であるかびや貯蔵穀物などを汚染するかびが産生する化学物質で、人や家畜の健康に悪影響を及ぼす
※2 デオキシニバレノール:麦類の赤カビ病の病原菌であるFusariumu属菌のカビが産生するかび毒。100ヵ国を対象とした調査で、全体の64%のサンプルから検出されており、世界的な汚染が問題となっている
※3 「EUROTOX 2024」:https://www.eurotox2024.com/
■ 研究の背景と目的
食品のマイコトキシン汚染は、人間や家畜に健康被害を及ぼすことが報告されています。マイコトキシンの一種であるデオキシニバレノールの免疫抑制作用や消化器系のダメージによる腸管バリア低下によって、炎症やアレルギーを引き起こす可能性があります。また、すでにアレルギーを持っている方がデオキシニバレノールにさらされると、そのアレルギー症状が悪化する可能性も指摘されています。
これまでの研究において、ヤエヤマクロレラの摂取が、マイコトキシンの直接的な吸着によって、マイコトキシンの吸収を阻害し、排出を促進することを報告しています※4。
今回は、ヤエヤマクロレラの摂取が、マイコトキシンの一種であるデオキシニバレノールにより増悪する皮膚アレルギー症状を軽減するかどうか、検証を行いました。
※4 2023年8月24日のニュースリリース https://www.euglena.jp/news/20230824-2/
■ 研究の内容と結果
アレルギー性皮膚炎モデルマウスを1. 無投与群、2. デオキシニバレノール(DON)投与群、3.DON+ヤマクロレラ投与群に分類し、DONやヤエヤマクロレラを4週間経口投与しました。その後、アレルギー症状の一種である耳介皮膚厚や痒み行動の測定、また組織学的評価によって、皮膚の過形成や炎症の度合いの確認を実施しました。
その結果、無投与群と比較して、DONのみを投与した群では、耳介皮膚厚(図1)や痒み行動(図2)、組織学的評価による皮膚の過形成(図3a)や炎症(図3b)の度合いが有意に増加し、アレルギー性皮膚炎を発症していることが分かりました。しかしながら、DON+ヤエヤマクロレラ投与群ではDON投与群と比較して耳介皮膚厚(図1)や痒み行動の回数(図2)、組織学的評価による皮膚の過形成(図3a)や炎症(図3b)の有意な減少が見られ、アレルギー性皮膚炎症状の軽減が確認できました。
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/36462/637/36462-637-32008e630cc4c1c4659fbaed152be66d-1501x2692.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
図1:耳介皮膚厚の変化
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/36462/637/36462-637-05b6b6b500987f4143f97f38f906f395-1333x2488.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
図2:痒み行動回数
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/36462/637/36462-637-8ae3c9a23c6de5cfe46558303be2bede-2653x2633.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
図3:組織学的評価における (a)皮膚過形成の度合い(b)炎症の度合い
以上の結果から、ヤエヤマクロレラがDONに吸着することで体内吸収を抑制し、DONによるアレルギー性皮膚炎の増悪を抑制させる可能性が示唆されました。今後もユーグレナ社は、ヤエヤマクロレラの機能性の解明を目指し、研究に取り組んでいきます。
<麻布大学について>
麻布大学は、2025年に学園創立135周年を迎えます。動物学分野の研究に重点を置く私立大学として、トップクラスの実績を基盤に新たな人材育成に積極的に取り組んでいます。
獣医学部には獣医学科、獣医保健看護学科及び動物応用科学科が設置されています。獣医学科では、全国共通のモデル・コア・カリキュラムと参加型臨床実習に対応した獣医学教育はもちろんのこと、臨床教育に適した施設・設備を整備して充実した教育を実践しています。さらに、多くの研究室において動物に関して多様な研究活動を行っています。
・麻布大学獣医学部:https://www.azabu-u.ac.jp/academic_graduate/veterinary/
<株式会社ユーグレナについて>
2005年に世界で初めて微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)の食用屋外大量培養技術の確立に成功。「Sustainability First(サステナビリティ・ファースト)」をユーグレナ・フィロソフィーと定義し、微細藻類ユーグレナ、クロレラなどを活用した食品、化粧品等の開発・販売、バイオ燃料の製造開発、遺伝子解析サービスの提供、未利用資源等を活用したサステナブルアグリテック領域などの事業を展開。2014年より、バングラデシュの子どもたちに豊富な栄養素を持つユーグレナクッキーを届ける「ユーグレナGENKIプログラム」を、継続的に実施している。https://euglena.jp
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/36462/637/36462-637-775c51c1b2141ae9ab48a0100da8b525-648x276.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ
この記事に関連するニュース
-
ユーグレナ社、新たな医薬部外品・化粧品原料として「パラミロン原末(ユーグレナ多糖体)」を開発
PR TIMES / 2024年11月21日 18時45分
-
花粉症改善への新たなアプローチ。乳酸菌株KB1とシソ由来ポリフェノールの併用投与の効果についてLABバイオテックが報告。
PR TIMES / 2024年11月19日 10時30分
-
フリーズドライ製法のドッグフードがアレルギー性皮膚疾患の犬の食餌(しょくじ)として有用であることを確認
PR TIMES / 2024年11月2日 23時40分
-
【麻布大学】ヤエヤマクロレラの摂取が、マイコトキシンの一種であるデオキシニバレノールにより増悪する皮膚アレルギー症状を軽減する可能性を示す研究結果を確認
Digital PR Platform / 2024年11月1日 20時5分
-
致死的な重症薬疹の新規治療薬を開発
共同通信PRワイヤー / 2024年10月29日 12時30分
ランキング
-
1「無人餃子」閉店ラッシュの中、なぜスーパーの冷凍餃子は“復権”できたのか
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年11月20日 6時15分
-
2ブランド物を欲しがる人と推し活する人の共通点 囚われの身になってしまう、偶像崇拝者たち
東洋経済オンライン / 2024年11月21日 14時30分
-
3食用コオロギ会社、破産へ 徳島、消費者の忌避感強く
共同通信 / 2024年11月22日 1時18分
-
4「サトウの切り餅」値上げ 来年3月に約11~12%
共同通信 / 2024年11月21日 19時47分
-
5さすがに価格が安すぎた? 『ニトリ』外食事業をわずか3年8カ月で撤退の原因を担当者に直撃「さまざまな取り組みを実施しましたが…」
集英社オンライン / 2024年11月21日 16時49分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください