ヒューマンタッチ総研が独自分析 2017年度上場企業決算から見る建設市場の動向
PR TIMES / 2018年6月1日 14時1分
~2018年度は業績好調も人材不足、建設資材高騰により減益か~
ヒューマンホールディングス株式会社の事業子会社で、人材紹介事業を行うヒューマンタッチ株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役:高本和幸、以下「ヒューマンタッチ」)が運営するヒューマンタッチ総研は、総合工事業(ゼネコン)、土木工事業、電気設備工事業、管工事業の4業種に分けて、3月期決算の主要上場企業各10社の2018年3月期の決算と2019年3月期の業績予想をまとめました。
<全体概況> 4業種とも2018年3月期売上高(主要10社合計)は前期を上回り、2019年3月期も順調な成長を予想
各業種の上場主要10社合計の2018年3月期(連結)実績と2019年3月期の業績予想をまとめると、2018年3月期の売上高は4業種ともに、経常利益については土木工事業以外の3業種で前の期を上回っており、好調な決算となりました(=図表1.)。
2019年3月期(連結)の業績についても、4業種ともに売上高は前期を上回るという予想になっており、順調に成長すると見込まれます。ただし、経常利益については、人手不足による人件費の高騰、建設資材の高騰等が懸念されて、4業種ともに前期を下回る予想となっています。
【図表1. 各業種主要10社合計の2018年3月期(連結)の実績と2019年3月期(連結)の業績予想】
[画像1: https://prtimes.jp/i/5089/642/resize/d5089-642-502722-6.jpg ]
<総合工事業(ゼネコン)> 2018年3月期は8社が増収増益、2019年3月期は全10社増収も6社が減益見込む
ゼネコン主要10社の2018年3月期決算は、好調な結果となった企業が多く、8社で増収増益となりました。手持ち工事の消化が順調に進んで完成工事高が増加したことなどが寄与しています(=図表2.)。
また、2019年3月期の売上高については10社すべてが前期を上回ると予想しています。東京オリンピック関連の工事、再開発事業等がピークを迎えることを背景に、売上高は順調に拡大すると見込まれています。
一方、経常利益については6社で減少すると見込まれており、工事量が増加する中で、人手不足による人件費の高騰、資材コストの上昇などを懸念していると見られます。
※竹中工務店は非上場のため除いています
【図表2. ゼネコン主要10社の2018年3月期(連結)の実績と2019年3月期(連結)の業績予想】
[画像2: https://prtimes.jp/i/5089/642/resize/d5089-642-180164-1.jpg ]
<土木工事業> 2018年3月期は8社が増収も利益は低迷、2019年3月期は7社が増収予想
主に土木工事を行う土木工事業主要10社の2018年3月期決算は、豊富な手持ち工事の消化が順調に進んで8社で増収となりましたが、資材コストの高騰等の影響で経常利益については8社が減益となっています(=図表3.)。
2019年3月期の売上高については7社が前期を上回ると予想しており、堅調に推移すると見込まれています。
【図表3. 土木工事業主要10社の2018年3月期(連結)の実績と2019年3月期(連結)の業績予想】
[画像3: https://prtimes.jp/i/5089/642/resize/d5089-642-194442-2.jpg ]
<電気設備工事業> 2018年3月期は8社が増収増益、2019年3月期についても8社が増収を予想
主に電気設備の工事を行う電気設備工事業主要10社の2018年3月期決算は、好調な企業が多く8社で増収増益となっています(=図表4.)。
2019年3月期の売上高についても8社が増収と予想しており、堅調に推移すると見込まれています。
【図表4. 電気設備工事業主要10社の2018年3月期(連結)の実績と2019年3月期(連結)の業績予想】
[画像4: https://prtimes.jp/i/5089/642/resize/d5089-642-422881-3.jpg ]
<管工事業> 2018年3月期は7社が増収増益、2019年3月期についても7社が増収と予想
主に空調設備工事等を行う管工事業主要10社の2018年3月期決算は、7社で増収増益となっています(=図表5.)。
2019年3月期の売上高についても7社が前期を上回ると予想しており、堅調に推移すると見込まれています。
【図表5. 管工事業主要10社の2018年3月期(連結)の実績と2019年3月期(連結)の業績予想】
[画像5: https://prtimes.jp/i/5089/642/resize/d5089-642-525554-4.jpg ]
■ヒューマンタッチ総研所長・高本和幸(ヒューマンタッチ代表取締役)のコメント
[画像6: https://prtimes.jp/i/5089/642/resize/d5089-642-824471-5.jpg ]
2018年3月期の主要建設関連企業の決算を見ると、ゼネコンと電気設備工事業では10社中8社、管工事業では10社中7社が増収増益となっており、建設業界全体としておおむね高い成長を実現した年度であったと言えます。
また、2019年3月期の売上高については、ゼネコンでは主要10社すべて、電気設備工事業は8社、土木工事業と管工事業は7社が増収と予想。東京オリンピック関連の工事やインフラ整備、大型再開発事業などが一気に完成の時期を迎えることなどから、今年度も市場規模は拡大基調で推移すると考えられます。
一方、経常利益については多くの企業で前期割れの予想となっています。収益性低下の要因としては、建設技術者や技能工の人材不足による人件費の高騰や、建設資材の高騰が挙げられます。増加する工事量を確実に受注・消化するためには、有資格者・経験者の確保と同時に、ICT活用等による効率化への取り組みが非常に重要です。また、社員の採用・育成・定着を強化するために、週休2日制の導入、時間外労働の削減などにより、安全管理・健康管理に向け安心して働ける環境づくりを進めていくことや、人事・評価制度の見直しが重要な経営戦略と言えるでしょう。
ヒューマンタッチ株式会社 会社概要 ------------------------------
●代表者:代表取締役 高本 和幸
●所在地:東京都新宿区西新宿7-5-25 西新宿プライムスクエア1F
●資本金:1億円
●URL:https://human-touch.jp/
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