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【研究情報】独自の乳化技術でカロテノイドの吸収性を改善

PR TIMES / 2021年9月2日 14時45分

- 「アスタキサンチン」含有サプリメントで実証 -

株式会社ファンケルは、以前からサプリメントに配合されている成分の吸収性や持続性など、体内で効率的に働くための製剤開発として「体内効率設計」に関する研究を進めてまいりました。その中で、カロテノイドの一種で高い抗酸化作用を持つ「アスタキサンチン」を含むサプリメントの研究において、当社独自の自己乳化製法(※1)のサプリメントが一般的な製法と比較して、血中カロテノイドの吸収性を改善することを臨床試験で実証しましたので、お知らせします。カロテノイドは水に溶けにくい脂溶性であることから、そのまま摂取しても吸収性が低いことが知られています。
なお、この研究成果については「薬理と治療」(Vol.48, No.1, 2020)に論文として掲載され、また、2021年6月に開催された「第21回日本抗加齢医学会総会」にて発表しました。



[画像: https://prtimes.jp/i/17666/814/resize/d17666-814-67ddc66f300f22f6db67-0.jpg ]

<研究方法・結果>
【試験方法】
健康な20歳以上50歳未満の日本人男女87人を対象とした試験を実施しました。試験は、自己乳化製法の「アスタキサンチン」含有サプリメントを摂取するグループ(以下、被験食品群)と、一般的な製法の「アスタキサンチン」含有サプリメントを摂取するグループ(以下、対照食品群)の2グループにランダムに分け、それぞれ3週間連続で各サプリメントを摂取後、血中「アスタキサンチン」濃度の変化を比較しました。
なお、試験では公正を期すために、先入観や意図的な操作ができない二重盲検法(※2)で行いました。
【結果】
被験食品群は対照食品群と比較して、摂取1週間後および3週間後で血中アスタキサンチン濃度の変化が大きく上昇することが確認されました(図1)。
これより、当社独自の自己乳化製剤技術を用いたサプリメントは、血中カロテノイドの吸収性を改善することが分かりました。

<研究背景・目的>
カロテノイドの一種である「アスタキサンチン」は高い抗酸化作用を有しています。「アスタキサンチン」はピント調節力の維持による疲労感の軽減が報告されています。しかし,カロテノイドは脂溶性であるため吸収性が低く、効率良く摂取するには吸収性を上げる必要があります。
そこで、当社ではカロテノイドの吸収性を上げる研究として、脂溶性成分が水に素早く乳化分散する独自の技術「自己乳化製法」を用いた「アスタキサンチン」含有のサプリメントを開発し、その吸収性について本臨床試験で確認しました。

<今後の課題>
当社では、さまざまな機能性成分が体の中で効率的に働くための製剤設計技術「体内効率設計」に関する研究開発を進めており、自己乳化製法を含め多くの体内効率技術を製品に応用しています。今後においても体内効率を考え、効率良く機能成分を摂取できるサプリメントの開発を進めてまいります。

【用語説明】
※1自己乳化製法
水に溶けにくく、体に吸収されにくい脂溶性の成分(アスタキサンチン)が水に触れると、自然に素早く均一化されて水になじむ当社独自の製法。
※2二重盲検法
試験の信頼性を高める方法の一つ。評価する試験食品について、どの食品を摂取しているのかを試験に関係するすべての人(医師、解析担当、被験者など)に対して分からない状態にする方法。

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