【「脳×技術」は希望か? 脅威か?】TED、ダボス会議、朝日地球会議で注目の第一人者が提示する『ニューロテクノロジー:脳の監視・操作と人類の未来』が、12月3日に発売。
PR TIMES / 2024年12月3日 10時45分
これは、SFではなく現実だ! 脳内を読み取り、操作する「ニューロテクノロジー」の実例を多数紹介。その社会的影響とは?
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株式会社河出書房新社(本社:東京都新宿区 代表取締役:小野寺優)は、ニタ・A・ファラハニー著『ニューロテクノロジー:脳の監視・操作と人類の未来』(原題 THE BATTLE FOR YOUR BRAIN: Defending the Right to Think Freely in the Age of Neurotechnology)の日本語版を、2024年12月3日に発売いたします。
「指一本動かさずにデバイスを操作する」
「認知症を検知し、うつ病を治療する」
「犯罪捜査で脳の取調べをする」
「企業が消費者に見せたい夢を生成する」──これらは、もはや「現実」となりました。
「ニューロテクノロジー(神経テクノロジー、ブレインテック)」は、脳から思考や感情を読み取る技術、あるいは脳に直接操作を加えて強化する技術です。脳データへの追跡(トラッキング)や侵入(ハッキング)は、人類の希望となるのか、それとも脅威となるのか、いま世界中が注目する最新技術です。
本書『ニューロテクノロジー:脳の監視・操作と人類の未来』は、新しいテクノロジーの社会・法・倫理的影響についての研究で世界の第一線に立つ著者、ニタ・A・ファラハニー氏(米国デューク大学法科大学院法学・哲学特別教授)が、衝撃的な実例の数々を紹介、解説するとともに、新時代の権利「認知的自由」を守り、ニューロテクノロジーをよりよく活用するために、来るべき社会の設計図を提示する書籍です。
■私たちの想像を超えるテクノロジーの数々!
- 従業員の疲労度をリアルタイムで計測して、管理する
- デバイスが思考を検知し、指一本動かすことなく操作が可能に
- 脳に装置を埋め込んで、難治性のうつ病を治療
- 犯罪捜査の取り調べで、被疑者の脳波から嘘を見抜く
- 睡眠時に刺激を与えて、被験者が見る夢を操る
- 脳どうしで直接意思疎通し、ゲームを共同でプレイする
……etc.
今年、イーロン・マスク氏が創設したニューラリンク社が、脳インプラント(埋め込み装置)の臨床実験をおこなったことで、ますます注目をあびているニューロテクノロジー。
本書では、本格的な実用化がはじまりつつあるニューロテクノロジーの実例を紹介していきます。私たちの想像を超える技術の進化に、きっと衝撃をうけることでしょう。
■未来の社会はどうなるのか、第一人者が提言!
ニューロテクノロジーが暮らしを便利にするかもしれない一方で、私たちは前例のない深刻な倫理的問題にかかわるジレンマに直面しています。
「脳内のプライバシーは保護されるのか?」
「他者に脳を支配されるのでは?」
「脳を強化することはどこまで許されるのか?」……
現代人はいま、脳の制御能力が強化されるか、あるいは失われるかの分岐点にいます。ここで、脳や精神の経験にかかわる自己決定権である「認知的自由」の概要を定義しなければ、ニューロテクノロジーによる利益とリスクについて考慮し、整備していくことができません。
本書では、精神的プライバシー、思想の自由、自己決定の権利といった新しい「認知的自由」の権利を定義するのに必要なツール、方法、問いを例示し提案していきます。そして、未来への指針を提示します。
著者のファラハニー氏は、TED、世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)、朝日地球会議などで発言しており、さらなる活躍が期待される世界で最も注目されている存在です。また、本書のキーワードである「認知的自由」の権利は、今後必須の知識になることが予想されます。
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ニタ・A・ファラハニー氏(credit: Merritt Chesson)
本書は、激動につぐ激動で、いよいよ先を見通すのが困難な2020年代以降の世界を考えるために、現代人必携の一冊です!
●各界著名人・各紙誌が絶賛!
ジェニファー・ダウドナ(2020年ノーベル化学賞受賞者)──
「ニューロテクノロジー革命の将来の可能性と危険性について、明快かつ熱意ある筆致で語る」
アフメッド・シャヒード(元国連特別報告者)──
「人類の利益のためにテクノロジーの進歩をどう導いていくか、入念に練られたマニフェスト」
米国「ウォール・ストリート・ジャーナル」紙──
「私たちの見る夢すらデータマイニングの対象となる世界では、これからの難題を考え抜くために、彼女のようなガイドがいっそう必要とされる」
米国「サイエンス」誌──
「神経科学に関心がある人だけでなく、近い将来に人類が直面するであろう難題について心から懸念を抱く人なら誰でも読む価値がある」
■目次より
はじめに
[第I部 脳のトラッキング]
第1章 最後の砦
最後の砦/ビッグテック、脳データ解読に総力をあげる/「生の」脳データは一人ひとりが固有のパターンを有する/私たちは知らぬ間に脳データを他者と共有するか/脳波データを最新の状態に更新する/脳データも商品化されている/脳データは機微性も管理も一律でない/共有することの価値/精神的プライバシーの権利
第2章 職場における脳の監視
職場における監視の広まり/職場における疲労度トラッキング/注意力が低い脳への対処/従業員に対する最新の「福利厚生」──脳の健康(ウェルネス)/職場における新たな規範の確立
第3章 国家による脳の監視
政府は脳研究に何を求めているか/忘れ去られていた思想の自由の権利/脳監視を可能にする「パスソート」/脳監視の萎縮効果/思想犯罪の思考実験/殺人事件の捜査で脳を取り調べる/自分の思想を明かさない権利
第4章 汝自身を知れ
瞑想からアルツハイマー病まで/やさしい嘘/知るべきか、知らざるべきか/変化を阻む逆風/小さな一歩を踏み出すたびに大きく一歩後退する/ヘルス・リテラシーを武器にする/汝自身を知る権利
[第II部 脳のハッキング]
第5章 脳を活性化する
バーシティ・ブルース作戦/大学における認知力の強化(コグニティブ・エンハンスメント)/それは本当に不正行為か?/スポーツにおける不正行為の事例/スポーツにおいて運動能力強化薬の使用がなぜ不正とされるのか/知的ゲーム/日常生活における健康を理由にした規制/エンハンスメントを強制する圧力がかからないか/エンハンサーの使用を秘匿しない義務はあるか
第6章 脳にブレーキをかける
私たちはしょっちゅう脳にブレーキをかけている/自己決定の原理/脳に直接介入する/脳や精神的経験にかんする自己決定権
第7章 精神を操作する
脳へのマーケティング/脳を説得するか、依存させるか/脳の直感的思考(ヒューリスティクス)を利用する/どのような精神の操作が許されないのか、いつ許されないのか/意識ある脳を迂回する
第8章 ワイルダービースト
MKウルトラ計画とマインドコントロール/現代の脳戦争/正気を失う/自己決定と選択能力
第9章 人間を超えて
人類2.0/無限の精神/記憶を記録・再生する/不死の精神/人間の感覚を超えて/人間のコミュニケーションの拡張/人間であることの苦しみの終わり?/自分の意志通りに世界を変える/今後取るべき道
第10章 認知的自由について
謝辞/原注/索引
■著者紹介
ニタ・A・ファラハニー(Nita A. Farahany)
米国デューク大学法科大学院の法学・哲学特別教授。新しいテクノロジーの社会・法・倫理的影響についての研究で第一線に立つ。2010年、バラク・オバマ政権下で「生命倫理問題の研究に関する大統領諮問委員会」委員に就任(~2017年)。TED、世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)をはじめ、研究者・実業家・一般市民などに向けた講演を行っており、メディアでも積極的に発言している。
■訳者紹介
鍛原多惠子(かじはら・たえこ)
翻訳家。米国フロリダ州ニューカレッジ卒業(哲学・人類学専攻)。訳書に、D・ジョエル& L・ヴィハンスキ『ジェンダーと脳』(紀伊國屋書店)、M・シェルドレイク『菌類が世界を救う』(河出書房新社)、D・クリスチャン『「未来」とは何か』(共訳、NewsPicks パブリッシング)など多数。
■書誌情報
書名:ニューロテクノロジー:脳の監視・操作と人類の未来
著者:ニタ・A・ファラハニー
訳者:鍛原多惠子
仕様:46変型判/並製/320ページ
発売日:2024年12月3日
税込定価:2,750円(本体2,500円)
ISBN:978-4-309-30041-2
装丁:松田行正
https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309300412/
出版社:河出書房新社
*電子書籍も近日配信予定。
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