【国立映画アーカイブ】上映企画「日本の女性映画人(3)――1990年代」開催のお知らせ
PR TIMES / 2025年1月17日 14時0分
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上映会チラシ
日本映画の歴史において、監督のみならず多様な職域で女性映画人たちが手腕を発揮してきました。2022年度の「日本の女性映画人(1)――無声映画期から1960年代まで」、2023年度の「日本の女性映画人(2)――1970-1980年代」に続き、その功績を回顧する特集上映を開催します。
1980年代以前の日本の映画界では、俳優出身の女性監督が台頭し、また記録映画やピンク映画の分野では多くの作品を発表する女性監督の活躍も見られた一方で、一般劇映画の作り手として女性監督がキャリアを築いていくのは困難であり、1990年代にようやく継続的に作品を発表する監督が目立つようになりました。つまり、1990年代は、日本映画史において女性が監督を「職業」とし始めた最初の時代であったといえます。
本特集では、1990年代前後の作品を含め、劇映画、ドキュメンタリー、実験映画、アニメーションなど計52作品(37プログラム)を上映し、それぞれの女性映画人を顕彰するとともに、日本映画史を見据える新たな視点を提示します。
見どころ
▼メジャーでインディーズで……映画監督を「職業」とする女性たちの登場
海外留学を経て長篇監督デビューを果たした山崎博子や佐藤嗣麻子、CMディレクターを経て映画監督となった松浦雅子は、大手映画会社のもとで拡大公開される作品を手がけた女性監督の先駆として特筆すべき存在です。一方、ぴあフィルムフェスティバル(PFF)で頭角を現し、ロッテルダム国際映画祭で受賞した風間志織、個人映画で注目を浴びたのち長篇監督デビュー作によりカンヌ国際映画祭で受賞した河瀬直美など、インディーズ的才覚を持った女性映画作家も国内外で高く評価されました。
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『ぼくらの七日間戦争2』
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『K-20 怪人二十面相・伝』(C)2008「K-20」製作委員会
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『冬の河童』(C)風間志織
▼個人映画・実験映画の分野で活躍した女性作家たち
1990年代には、イメージフォーラム・フェスティバル(IFF)など個人映画・実験映画の発表の場を通じて、多くの女性映像作家たちがそれぞれ独自の個性を発揮しました。本特集では、80年代から映像制作を行っていた小口詩子、大学在学中より身体表現と映像制作を行い、初作品でIFFに入選した和田淳子、幻想的かつブラック・ユーモアの効いた世界観を展開した寺嶋真理、身体と容姿にまつわる関心を突きつめることで「自己と他者」の関係を探求した歌川恵子らの作品を取り上げます。また、次の世代につらなる先駆的な自主映画・実験映画を手がけた1990年代以前の女性映画人の作品として、道下匡子と鵞樹丸の作品も上映します。
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『小口詩子のおでかけ日記』
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『ばら科たんぽぽ』
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『超愛人』
▼1990年代の潮流に寄与した女性の映画プロデューサーの活躍
阪本順治監督作品を長年にわたって支えてきた椎井友紀子や、原将人『20世紀ノスタルジア』(1997)の製作のきっかけをつくった佐藤美由紀、映画美学校の立ち上げにも参加した松田広子、夫の小川紳介が残した記録フィルムをもとにした作品『満山紅柿』(2001)をプロデュースした白石洋子など、1990年代は女性の映画プロデューサーが次々に頭角を現した時代でもあります。本特集では、これらの作品が同時代に与えたインパクトと現在に至る影響を再検証します。
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『どこまでもいこう』
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『20世紀ノスタルジア』
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『満山紅柿』
上映作品(37プログラム、計52作品)
★詳細につきましては、下記のURLからご覧ください。
企画HP:https://www.nfaj.go.jp/film-program/women202502/#section1-2
開催概要
企画名:日本の女性映画人(3)--1990年代
(英題:Women Who Made Japanese Cinema [Part3]:1990s)
会期:2025年2月11日(火)-3月23日(日) ※月曜休館
会場:国立映画アーカイブ 長瀬記念ホール OZU[2階]
HP:https://www.nfaj.go.jp/film-program/women202502/
問合せ:050-5541-8600(ハローダイヤル)
チケット:詳細はHPをご確認ください。
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