リビアでの危機発生から6年、子ども55万人に人道支援が必要【プレスリリース】
PR TIMES / 2017年8月14日 16時4分
ユニセフ中東・北アフリカ地域 事務所代表声明
[画像1: https://prtimes.jp/i/5176/984/resize/d5176-984-667405-0.jpg ]
【2017年8月10日 トリポリ(リビア)発】
ユニセフ(国連児童基金)中東・北アフリカ地域事務所代表ヘルト・カッペラエレがリビアを訪問し、子どもたちが置かれている現状について、以下の声明を発表しました。
* * *
2011年の危機発生から6年が経つリビアでは、政情不安や長引く紛争、避難生活、経済の崩壊により、55万人以上の子どもたちが支援を必要としています。一部の地域では激しい暴力により、家族が自宅から避難することを余儀なくされました。8万人以上の子どもたちが、国内避難民あるいは他国からの移民であり、拘留されている間も含め、虐待や搾取の被害に遭いやすい状態に置かれています。
2011年以降、ユニセフは現地の子どもたちのニーズに応えるべく、支援を拡大してきました。昨年1年間で130万人以上の子どもたちがポリオの予防接種を受けました。ユニセフと政府機関を含むパートナー団体は、暴力が最も激しかった時でさえ、高い予防接種率を維持することができました。これは、子どもたちの基本的人権を支援する「共に子どもたちのためにキャンペーン(Together for Children Campaign)」の一環として、ユニセフとリビア全国の28の自治体とが協力して実現させたものです。
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子どもたちが遊び、学び、心理社会的ケアを受けられる子どもにやさしい空間で、男の子たちと女の子たちは平和で豊かな中に暮らす夢を語ってくれました。リビアの子どもたち1人ひとり、特に最も弱い立場に置かれた子どもたちが、自分の持つ潜在能力を十分に発揮できるよう、私たちは支援していく必要があります。
トリポリとベンガジの当局との話し合いにおいて、ユニセフは、支援を必要とする子どもたちに対して、たとえ彼らがリビア国内のどこにいようとも、可能な限りあらゆる支援を提供する決意を新たに表明しました。
ユニセフは10月から、リビア事務所のすべての国際職員を、現地での常勤体制に戻す予定です。ユニセフは、150万人の子どもたちに支援を届けられるよう、支援のさらなる拡大をはかり、また、政府機関ならびに市民団体の能力強化もサポートしていきます。
ユニセフは、リビアの女の子と男の子の健康と幸せこそが、政府当局、市民社会、そして国際社会の優先事項であるべきということを改めて述べました。
ユニセフは、子どもたちの利益のために、直ちにこの危機を政治的に解決し、暴力を停止することを求めます。
■ リビアの現状について
医療施設に対する攻撃は2016年に報告されているだけで20件。シリアに次いで2番目に多い。
リビアの20万人近くの子どもたちが、安全な飲料水を必要とし、31万5,000人が教育支援を必要としている
全国の学校558校が破壊や損傷、あるいは避難所とされているために使用できない
■ユニセフの支援について
ユニセフは2011年以降、支援が届きにくい地域も含めて全国で緊急支援を実施している
ユニセフは、2017年に入り、2万人の子どもたちに心理社会的ケアを提供し、8,000人以上の子どもたちに補修授業を提供した
ユニセフは保健省と協力して、150万人以上の子どもを対象にポリオとはしかの予防接種を実施中。ワクチンの調達・輸送のほか、啓発活動をサポートしている。
* * *
■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)
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