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運賃改定の申請について ~2026年3月の運賃改定に向け、手続きを開始しました~

PR TIMES / 2024年12月7日 13時45分



 JR東日本は、1987年の会社発足以来、収入の確保と経費削減による効率的な事業運営により、運賃値上げに依存しない強固な経営基盤の確立と、安全・安定輸送およびサービス品質の更なる向上に努めてまいりました。
 鉄道事業に求められる役割やサービスが多様化・高度化する中、お客さまのライフスタイルの変化、昨今の物価高や人材の確保といった経営環境の変化に対応し、安全・サービスの維持向上、車両・設備の更新、バリアフリー設備の拡充や激甚化する災害への対策等を着実に進めつつ、今後も鉄道事業をサステナブルに運営していくため、本日国土交通大臣に、会社発足以来初めてとなる運賃改定を以下のとおり申請いたしました。
【主な申請の内容】  ・改定率…7.1%   ・実施予定日…2026年3月

○運賃改定の主なポイント
(1) 改定の方向性
1. 「わかりやすい運賃体系」を実現します
・「電車特定区間」、「山手線内」の運賃区分を「幹線」に統合します
・普通旅客運賃は「IC≦きっぷ」となるよう改定します(小児の一部区間を除く)
2. 全エリアの運賃を改定(値上げ)します
・「幹線」、「地方交通線」の普通旅客運賃・通勤定期旅客運賃を改定します
・6箇月の通勤定期旅客運賃の割引率を見直します
3. 通学定期旅客運賃は家計の負担に配慮します
・家計負担を考慮し、「幹線」、「地方交通線」の通学定期旅客運賃は据え置きます
※「電車特定区間」、「山手線内」は「幹線」に統合するため、改定となります

(2) 改定率(値上げ率)                
普通運賃7.8%、通勤定期12.0%、通学定期4.9%
<内訳>    ※ 料金については改定しません。
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/17557/1012/17557-1012-5edd35c072e30a85359d802fb6f19f3e-694x321.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


※ 現行運賃に鉄道駅バリアフリー料金を含めた場合の改定率です。
例)改定後の初乗りIC運賃
 
○幹線:155円(+8円または+9円※)
※現行が「幹線」の場合は+8円
※現行が「電車特定区間」「山手線内」の
場合は+9円

○地方交通線:155円(+8円)


1.申請理由
 当社は1987年の会社発足以来、通勤・通学需要を支える高密度の輸送サービスを行う都市圏輸送や、新幹線に代表される高速輸送サービスを行う都市間輸送、地域の生活基盤を支える輸送サービスを行う地域輸送など、広範な鉄道ネットワークによる多様な輸送サービスを提供することで、鉄道事業者としての使命を果たしてまいりました。また、安全性とサービス品質の向上を実現し、鉄道のネットワークの拡充を進めることで、ご利用の増加につなげるとともに、生産性を向上させることで、財務体質を改善し、「鉄道の再生・復権」に取り組んでまいりました。上記のような経営努力を積み重ねることにより、会社発足後、これまでの間、運賃改定に依存することなく、現在の運賃水準を維持してまいりました。
 しかしながら、コロナ禍を経て当社を取り巻く社会環境の変化が加速し、オンライン会議やテレワーク等の新しい生活様式の定着に伴って鉄道のご利用は減少しており、さらに昨今のエネルギー価格や物価の高騰による経費の増加、沿線人口の更なる減少や人材の流動性が高まる中での人材確保・定着に向けた待遇改善等、今後も厳しい経営環境が継続する見込みです。
 このように鉄道事業の収益確保が厳しさを増す一方で、多様化するお客さまニーズ、鉄道に求められる社会的な役割を踏まえた安全やサービスの維持向上、老朽化した車両・設備の更新、激甚化する災害やカーボンニュートラル等に対応する設備投資や修繕等に必要な資金を安定的に確保することが困難な状況となっております。
 つきましては、当社の経営努力を前提として、今後も鉄道事業をサステナブルに運営していくため、鉄道の旅客運賃の上限変更認可申請を行う次第です。

2.申請内容  ※ 一部届出予定のものを含みます。
(1) 普通旅客運賃
・平均7.8%の改定を申請しました。
・首都圏に設定している他のエリアより低廉な「電車特定区間・山手線内」【図1】の運賃区分を「幹線」に統合します。
・消費税の転嫁方法について、現在の電車特定区間・山手線内と同様、幹線・地方交通線のきっぷ運賃は1円単位の端数を四捨五入から切り上げへ変更します。これによりIC運賃は、きっぷ運賃より低廉または同額となります。(小児の一部区間を除く)
・キロ数に賃率を乗じて算出する11km以上の幹線の運賃は、11km以上300km以下に適用する賃率を16.96円(+4.7%)、301km以上600km以下に適用する賃率を13.45円(+4.7%)へ引き上げます。また、地方交通線の運賃は現行と同様、幹線の賃率を1.1倍した額となります。なお、601km以上に適用する賃率は据え置きます。
・10kmまでの運賃は、税抜運賃を4.7%引き上げます。
・JR他社をまたがる際の運賃に新たに通算加算方式を導入し、加算額を設定します。

【11km以上の普通旅客運賃】   (単位:円)
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/17557/1012/17557-1012-de61f70f1b550984434375f6cc71cdf9-1015x319.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


※11km以上の運賃…賃率×乗車キロ(中央キロ)+ 消費税

【10kmまでの普通旅客運賃】   (単位:円)
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/17557/1012/17557-1012-d5d8e56f95cc4b48d8e7f528a3432cd9-1039x361.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


※1 IC…1円単位運賃 きっぷ…10円単位運賃
※2 電車特定区間・山手線内の現行運賃には鉄道駅バリアフリー料金(10円)を含みます。

(2) 定期旅客運賃
・通勤定期旅客運賃は平均12.0%、通学定期旅客運賃は平均4.9%の改定を申請しました。
・普通旅客運賃と同様、通勤定期旅客運賃・通学定期旅客運賃ともに「電車特定区間・山手線内」の運賃区分を「幹線」に統合します。
・通勤定期旅客運賃は普通旅客運賃の改定相当分を反映します。加えて、有効期間が6箇月のものは割引率を見直します。
・通学定期旅客運賃は、「幹線」、「地方交通線」は据え置きとし、割引率を拡大します。
・JR他社をまたがる際の運賃に新たに通算加算方式を導入し、加算額を設定します。

(3) その他
・特定区間(東京地区)の普通旅客運賃および定期旅客運賃は、一部の区間を除き廃止します。
・東京・熱海間ではJR東海が運営する東海道新幹線と当社が運営する東海道線を同一の線路として取扱いをしておりますが、運賃改定後はそれぞれ別の線路として取り扱います。
・鉄道駅バリアフリー料金は廃止します。
・オフピーク定期券は運賃改定後も利用可能範囲を拡大して設定を行う予定です。
・グリーン定期券、新幹線定期券(東京・大宮、東京・新横浜間等)の価格は今回の運賃改定に伴い値上げとなります。
※ 詳細につきましては、別途お知らせいたします。

(4) 改定率・増収率
(単位:%)
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/17557/1012/17557-1012-277fad7692deb90726f29e92287199b9-844x366.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


※ 現行運賃に鉄道駅バリアフリー料金を含めた場合の改定率です。含めない場合の改定率は「定期外9.8%」「定期(通勤)14.4%」です。

(5) 主な区間の運賃(現行・改定)
   【図2】参照

3.運賃改定の実施予定日
   2026年3月

申請を行った運賃の詳細につきましては、本日より公開を行う特設サイト「運賃改定の申請のお知らせ」(https://www.jreast.co.jp/2026unchin-kaitei/)をご覧ください。
申請内容に関するその他の詳細情報は別紙をご覧ください。


 引き続き、安全を当社グループの経営のトッププライオリティに位置付け、モビリティにおける「究極の安全」を追求することでお客さまや地域の皆さまからの「信頼」を高めていくとともに、「融合と連携」の深化・新領域への挑戦により、「ヒト」を起点とした新たな価値・サービスを創造していきます。

【参考】
1.鉄道部門の収支の実績および推定
(単位:億円)
[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/17557/1012/17557-1012-df93f5b1155bee0ab026a5cb16d5f737-1050x270.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


※1 申請上の計算方式によるものであり、実際の収支とは異なります。
※2 端数処理のため、収入・原価の差分と差引が一致しない場合があります。
※3 原価には、既存の設備投資(耐震補強等)の未償却残高のうち、前倒して減価償却費に加算した138億円が含まれております。

2.運賃・料金収入内訳
(単位:億円)
[画像6: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/17557/1012/17557-1012-9264d1485015ae89067a7066243b32e3-1056x271.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


※1 申請上の計算方式によるものであり、実際の収支とは異なります。
※2 端数処理のため、各項目の計と合計が一致しない場合があります。

3.需要の推移および今後の見通し
〈実績〉   (単位:百万人キロ)
[画像7: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/17557/1012/17557-1012-b75c9a1077b68167535795bf6f4dc120-1051x286.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


〈将来推計〉   (単位:百万人キロ)
[画像8: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/17557/1012/17557-1012-034fb650a6bd378b43c60b1268139aea-1048x286.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


※ 端数処理のため、各項目の計と合計が一致しない場合があります。

4.設備投資実績・計画
(1) 設備投資実績と計画
(単位:億円)
[画像9: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/17557/1012/17557-1012-9018d1872bfc9877bb833ee40f7f9258-1111x174.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


※ 「国土強靭化」や「DX」に資する、新幹線電路設備老朽化対策や指令システム整備等、政策的に必要性が高く加速化すべき設備投資を、2026~2028年度に138億円以上実施予定です。

(2) 主要プロジェクトの内容
1. 安全安心なインフラを社会のために
ア) 「ホームドア整備」(2021~2031年度、約4,100億円)
ホームでのお客さまの転落や列車との接触を防止する対策としてホームドアの整備を進め、2023年度末までに山手線、京浜東北・根岸線を中心に117駅(線区単位)233番線でホームドアの整備を完了しました。さらなる早期整備に向けて、主要な番線以外も含めた東京圏在来線主要路線の330駅(線区単位)758番線に整備対象を拡大し、軽量型の「スマートホームドア」の導入や設計荷重の見直しなどによる工期短縮を図りながら引き続き整備を進めます。
イ) 「大規模地震対策」(2017~2033年度、約4,500億円)
大規模地震発生時における安全性確保のため、耐震補強工事を着実に進めます。新幹線の高架橋柱についてはすべてのラーメン橋台約6,000本を2028年度まで、新幹線電柱は約4,000本を2027年度までに施工を行います。
ウ) 「事故防止対策」(2021~2028年度、約320億円)
踏切事故防止のための3DLR式障害物検知装置等の整備や新幹線台車モニタリング装置の整備など、安全対策を着実に進めます。
エ) 「鉄道設備更新」(2021~2028年度、約1兆2,280億円)
事業用車両の増備、変電所、電車線設備等の鉄道設備更新を計画的に実施し、安全性向上とより効率的なオペレーションを実現します。

2. 活力ある社会のために  ●モビリティと生活ソリューションの融合プロジェクト
ア) 「羽田空港アクセス線(仮称)」(2023~2031年度、約2,800億円※)
東京駅や宇都宮線・高崎線・常磐線方面から羽田空港へのダイレクトアクセスを実現する、羽田空港アクセス線(仮称)の工事を進めます。休止貨物線など既存資産を有効活用し、田町駅付近で上野東京ラインと直通させることで、東京圏鉄道ネットワークを更に充実させます。※国の空港整備事業のうち、JR東日本に関係するトンネル本体などの工事費(約700億円)を含みます。
イ) 「在来線着席サービス」(2018~2024年度、約860億円)
中央快速線等のグリーン車の車両新造と関連する地上工事を進めます。
ウ) 「駅改良、バリアフリー設備整備」(2007~2030年度、約3,300億円)
渋谷駅などの駅改良、バリアフリー設備の整備を引き続き進めていくことで、すべてのお客さまにとって魅力ある使いやすい駅を目指します。
エ) 「TAKANAWA GATEWAY CITY」(2009~2025年度、約6,000億円)●
“Global Gateway”をコンセプトに掲げ、TAKANAWA GATEWAY CITYのまちづくりを推進します。「100年先の心豊かなくらしのための実験場」と位置づけ、新たなビジネス・文化が生まれ続ける街を目指します。THE LINKPILLAR 1および高輪ゲートウェイ駅周辺エリアを2025年3月27日にまちびらきいたします。
オ) 「東北新幹線福島駅アプローチ線」(2018~2026年度、約120億円)
山形新幹線(上り)から東北新幹線(上り)に、立体交差で接続するアプローチ線の増設工事を進めます。山形新幹線と東北新幹線が平面交差する現在の状況を解消し、輸送の安定性をさらに高めます。

5.研究開発活動
 技術革新中長期ビジョンに掲げた「安全・安心」「サービス&マーケティング」「オペレーション&メンテナンス」「エネルギー・環境」の4分野において、IoTやビッグデータ、AIなどを活用して、新しい価値を生み出すために時代を先取りした技術開発を推進します。
なお、2026~2028年度で606億円の研究開発費を原価に計上しています。

6.これまでの経営合理化の状況および今後の取組み
 当社はこれまで安全性とサービス品質の向上を実現し、鉄道のネットワークの拡充を進めることでご利用の増加につなげるとともに、生産性の向上に取り組んできました。JR東日本グループ経営ビジョン「変革2027」に掲げる主な構造改革として、鉄道事業におけるオペレーションコストの削減に取り組み、運行体制のスリム化、駅業務の変革、CBM等のスマートメンテナンス、チケットレス化による効率的な販売体制の促進等を進めることで、オペレーションコストを2027年度に1,000億円(2019年度比)削減できる見込みです。今後も新たな技術を取り入れながら持続的成長を加速させ、更なる経営の合理化に努めます。

7.わかりやすい運賃体系の構築
 当社は4種類の運賃(幹線、地方交通線、電車特定区間、山手線内)を設定しており、運賃体系および運賃水準は会社発足以降、消費税改定を除いて見直しをしておりません。このうち首都圏に設定している電車特定区間および山手線内の運賃については、国鉄時代に当時の運行形態や他の鉄道事業者との競合等を勘案し、基本となる幹線の運賃より割安に設定されたものです。しかしながら、現在は当時の状況とは大きく変化していることから、首都圏エリアに一定の境界を設けて運賃差を設けることなく、電車特定区間および山手線内の運賃を幹線の運賃と同等水準にまで引き上げることにより、シンプルでわかりやすい運賃とすることとします。
 また、ICカードを利用する場合は1円単位、きっぷを利用する場合は10円単位の運賃となりますが、これまで幹線、地方交通線をご利用になる場合、ICときっぷの価格が「IC<きっぷ」となる区間と「IC>きっぷ」となる区間が混在しており、わかりづらい状況となっていました。今回の改定においては、価格を「IC≦きっぷ」に揃えることで、よりシンプルでわかりやすい価格体系を実現します。

8.利用者サービス向上策
(1) 安全安心なインフラを社会のために
1. ホームにおける安全対策
 ホームでのお客さまの転落や列車との接触を防止するため、首都圏におけるホームドアの早期整備に向けて、軽量型の「スマートホームドア」の導入や設計荷重の見直しなどによる工期短縮を図りながら引き続き整備を進めます。
2. 鉄道運転事故防止
 踏切事故防止対策として、障害物検知装置や全方位警報灯等を整備するほか、立体交差化や統合・廃止、廃止が困難な第3種・第4種踏切については、第1種化に取り組むなど、ハード・ソフト両面から安全性向上に取り組みます。さらに、鉄道設備の計画的な更新等により、安全性向上と効率的なオペレーションに努めます。
3. 自然災害に対するリスク低減
 大規模地震に備えた耐震補強対策を推進するほか、激甚化する自然災害へ備えるため、降雨・強風・雪等に対する検討や対策を進めます。

(2) 快適な都市のために
1. 輸送サービスの拡充
 中央快速線等へのグリーン車導入により着席サービスを向上するほか、羽田空港アクセス線(仮称)工事により、東京圏鉄道ネットワークを更に充実させます。また、山形新幹線には車椅子スペースの増設等、車内設備を充実させたE8系を順次導入するほか、東北新幹線福島駅におけるアプローチ線の増設による輸送の安定性向上に向けた工事を引き続き進め、より便利で快適な新幹線輸送サービスの提供を目指します。
2. 混雑緩和の取組み
平日朝の通勤時間帯の混雑緩和を実現するため、2023年3月より通常の定期券より割安な「オフピーク定期券」サービスを提供していますが、運賃改定後も継続して設定するとともに設定範囲の拡大も検討してまいります。(具体的な拡大範囲等は別途お知らせします。)
また三大繁忙期のご利用の平準化を実現するため、2022年4月よりシーズン別料金を見直しするとともに、通常の新幹線の普通車指定席より割安な「新幹線eチケット(トクだ値)」の座席数を、ピークを避けた対象日に多めに設定しています。
さらにみどりの窓口の混雑緩和を目的として、新規購入時に一度だけ通学証明書等を窓口にお持ちいただければ、その後は卒業まで確認の省略が可能となるよう、通学定期券の発売方法を見直すとともに、指定席券売機の増設や乗車変更・払いもどし機能を拡充していきます。
3. 駅改良、バリアフリー設備の整備
 渋谷駅や品川駅、中野駅などの駅改良、バリアフリー設備の整備を引き続き進めていくことで、すべてのお客さまにとって魅力ある使いやすい駅を目指します。
4. より多くのお客さまのシームレスな移動の実現(チケットレス化の推進)
 Suicaをお持ちでないお客さまやSuicaエリア外のお客さまにも駅の券売機や窓口を経由せずにご乗車いただけるよう、チケットレス化の新しい手段として、QRコード※1を利用した乗車サービス「えきねっとQチケ」を2024年10月1日より開始しました。段階的にサービス提供エリアを拡大し、2026年度末にはJR東日本エリア全域でご利用いただけるようになる予定です。(※1)QRコードは株式会社デンソーウェーブの登録商標です。
 また、これまでもSuicaエリアについては順次拡大してまいりましたが、2025年春以降、長野県内の23駅を対象にSuicaをご利用いただける駅を拡大します。
5. Suicaの進化によるデジタルプラットフォームの構築
 Suicaについては、2027年度までにえきねっとやモバイルSuicaなどの各種ID統合でシームレスなご利用を可能とするとともに、クラウド化による新しい鉄道チケットシステムを開始し、例えば駅ビルで一定額のお買い物をされたお客さまに帰りの運賃割引のご提供を可能にします。さらに、2028年度にはSuicaアプリ(仮称)をリリースし、お客さまのご利用シーンにあわせたサービスを一括してご利用できるようにします。
 あわせて、移動と一体のチケットサービス、金融・決済、生体認証、マイナンバーカード連携等の新機能を今後10年の間に順次追加し、進化したSuicaであらゆる生活をカバーすることを目指します。
6. まちづくり
 鉄道事業者ならではの駅というアセットを最大限活用し、駅まち一体開発によるまちづくりを推進、首都圏のターミナル駅を中心とした大規模複合型のまちづくりのみならず、地方中核都市等においては行政・地域と一体となり持続的なまちづくりを進めます。ビジネス・文化・賑わいの創出のほか、環境・防災・コミュニティに配慮したまちづくりを目指します。
7. Beyond Stations構想の推進
 ヒトの生活における「豊かさ」を起点として駅のあり方を変革し、「交通の拠点」という役割を超えて駅を”つながる”「暮らしのプラットフォーム」へと転換します。上野駅、秋葉原駅、新宿駅では、駅を「イマーシブなメディア空間」として、大規模なサイネージと一体となった駅型ショールーミングスペースを整備し、リアルな駅空間と一体となった新たな発見・体験・交流の場を創出します。

[画像10: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/17557/1012/17557-1012-da904c323bed0537aefdc91cd68ab202-793x783.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]



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