ヨルダン:シリア難民の子ども85%が貧困下に暮らす~増加する児童労働や早婚【プレスリリース】
PR TIMES / 2018年2月26日 17時1分
食費、医療費、家賃、通学費など不足
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【2018年2月25日 アンマン(ヨルダン)発】
ユニセフ(国連児童基金)は本日、ヨルダンの受け入れコミュニティに暮らすシリア難民の家族は、子どもたちに教育を受けさせたり、彼らを保護することを含めた基本的なニーズを満たすことがますます困難になっていると発表しました。ユニセフの最新の調査分析によると、シリア難民の子どもの85%が、貧困ラインを下回る生活を強いられています。
さらに、受け入れコミュニティに暮らす5歳未満のシリアの子どもの94%が、「多次元の貧困」状態-教育、保健、水と衛生、子どもの保護、および子どもの安全の5つの基本的ニーズのうち2つ以上が剥奪された状態―にあります。
「シリア危機の過去に類のない規模の大きさとその長期化のために、ヨルダンは危機の影響に対応し、弱い立場にある子どもたちのニーズに応えるために、今後も支援を必要としています」とユニセフ・ヨルダン事務所代表ロバート・ジェンキンス述べました。「この危機の開始から7年が経過し、私たちは協力して、基本的ニーズを満たすために奮闘している弱い立場にある難民の子どもたちとその家族を支援するために、今後出来得る限りのことをし続けなければなりません」
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ユニセフの新たな調査分析によると、受け入れコミュニティに暮らすシリア難民の子どもと家族は、次のような剥奪を経験しています。
シリア人家族の10家族のうち4家族が、食糧不安の状態にあり、適切な食事に十分な食糧が不足しており、さらに26%が食糧不安に陥る可能性がある。
シリア人の就学前の子ども45%が、予防接種や障害に対するサービスを含めた適切な保健サービスにアクセスできない。
シリア人の子どもの38%は学校に通っておらず、中退したり学校にいっていない理由として、距離、費用、スペース不足、およびいじめを挙げている。
シリア人の6歳から17歳の子どもたちは、依然として児童労働および暴力という重大な問題に直面している。
シリア人の5歳未満児の16%は出生証明書を持たないため、困難を強いられ、今後成長する過程でさらなるリスクに晒されることになる。
調査をおこなった受け入れコミュニティで暮らす弱い立場にある難民の家族は、家賃や治療費、子どもを学校に通わすための費用を捻出するために日々苦闘していると語りました。子どもに十分に食べさせるために自分たちの食事を抜く親がいました。厳しい状況にあるシリア人家族は今まで以上に、児童労働や早婚などの負の対処方法を取ることを迫られています。
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ユニセフは、ヨルダン政府や各国政府、パートナー団体と協力して、弱い立場にある子どもたちが抱える貧困などの問題の軽減に向けた、対象を絞った支援や若者がコミュニティに積極的に参加できるようにすることで、意義のある雇用、継続した教育、職業訓練の機会に変えていくための支援をおこなっています。
ユニセフ・ヨルダン事務所が2018年に弱い立場にある子どもたちと若者に対する支援に必要としている資金のうち、1億4,570万米ドルが不足しています。
* * *
■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。(www.unicef.or.jp)
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