第5回WOWOWシナリオ大賞 受賞作決定!

PR TIMES / 2012年3月13日 13時10分

 第5回WOWOWシナリオ大賞の受賞作が決定いたしました。応募総数591編の中から優秀賞3編を選びました。大賞は該当作品無しです。結果は以下の通りです。

<第5回WOWOWシナリオ大賞>
大 賞 : 該当作品無し
優秀賞: 「ハートに火をつけろ」 伊勢 尚子(いせ なおこ)氏
     「父さんはムーンフェイス」 中西 隆裕(なかにし たかひろ)氏
     「プラタナスの枯葉」 播磨 弘規(はりま ひろき)氏

優秀賞の伊勢尚子氏、中西隆裕氏、播磨弘槻氏にはそれぞれ賞金100万円を贈呈いたします。

<第5回WOWOWシナリオ大賞 概況>
・応募資格:プロ・アマ問わず、共同脚本可
・募集期間:2011年3月8日~2011年9月30日
・応募総数:591編
・選考委員長:崔 洋一氏(映画監督)
・選考委員:奥寺 佐渡子氏(脚本家)、椋樹 弘尚氏(プロデューサー)、野村 正昭氏(映画評論家)、峯崎 順朗(WOWOWドラマ制作部長 ※現編成部長)
・過去の大賞:第1回:「Go Ape ゴー・エイプ」 杉山嘉一氏
           (『HIRAKATA』『南の島のフリムン』)
       第2回:「蛇のひと」 三好晶子氏
       第3回:「仄かに薫る桜の影で」 福島敏朗氏
       第4回:「エンドロール ~伝説の父~」 福島カツシゲ氏


<選評>
選考委員長
崔 洋一氏(映画監督)
 残念ながら今回は大賞が出せなかった。5回目ともなると、応募者も選者もどこかで安定したレベルを求めがちなのだが、いわばそのレベルの技術(力と上手さ)が現代日本の映像事情を突き抜けていくような斬新な物語を産むことにならなかった。最終選考10編は自らが語る物語世界を必死に探しながらも、出立は社会や時代の変化と個人の相克、ないしは対峙、調和が紡ぐ「物語の中の現実」とは別個の一人称的世界に「根源」を求め過ぎているような気がする。今年は震災の影響もあり、「絆」「愛情」「友情」「孤独」「連帯」「乖離」など分かりやすくある種の普遍であるテーマに筆が向かっているのであろう。
 「プラタナスの枯葉」回想と時系列のパラレルな構成は読ませるが、もう少し幸子の若年性認知症の医学的実証と日常生活のギャップを論理的に見せても良いのでは。近所付き合いや友情、厚情がそんな背景を背負っていない分、隣人たちとその善意が、ヒロインあやの恋愛も含めて練れていない。「父さんはムーンフェイス」ままハリウッドにも見られる父子の葛藤と類似性とを相対化させた成長物語なのだが、その通俗の定型が逆に生きている。ラジオ深夜番組を舞台とはなかなか目のつけどころは良い。ただし、誰が聞いてもわくわくするような“ハガキ職人”の執着と面白さが見えないのは弱点。取材不足もあるのか。「ハートに火をつけろ」これまた、父子(娘)ものだが、好感は持てた。構成も含め、少し古くさい物語ではあるが、誰もが納得する予定調和は外していないし、ほろりとさせるシチュエーションはエンタメの約束事ではあるが…。最後に一言。楽しませ、考えさせ、虚構の世界を喜怒哀楽とともに踊る、踊らせる…これがエンターテインメントの本質である。

選考委員
奥寺 佐渡子氏(脚本家)
 大震災ののち、多くの作り手が「書く(作る)ことに意味はあるのか」といった問題に直面した。応募者も同様で、奮起するまでにかなりの時間を要したのではないか―と、思わせられる10編が最終選考に残った。じっくりと構成を練り、タフに推敲を重ね、それゆえ抜きんでて私たちを圧倒する一作が今年はついにあらわれなかったのだ。応募のチャンスがめぐってくるのは年に一度しかない。一年間、その目や手をフルに使い、今まで以上に驚かせて欲しい。「プラタナスの枯葉」妻との新たな旅路を歩もうとする夫の不格好な愛が胸にしみた。周囲の人々の情に土地の匂いが伝わる。「父さんはムーンフェイス」勢いはピカ一。アイディアを生かした父子対決が目を引き、笑いの連打で飽きさせない。「ハートに火をつけろ」確かな筆力で陳腐や凡庸から抜け出すことに成功、ストレートな恋愛ものを堂々と書ききった。

選考委員
椋樹 弘尚氏(プロデューサー)
 優秀賞の「プラタナスの枯葉」は地味なタイトル、地味な設定ではあるが、人物たちの情の深さが魅力的な華になっている。幻想と現実と時制の交錯という難易度の高い構成にトライしていて期待させられた。「父さんはムーンフェイス」は深夜ラジオの投稿というアナクロな親子像が面白い。特に父親のキャラは抜群。「ハートに火をつけろ」は既視感のある設定にも感じたが、爽やか且つ破天荒な登場人物で魅せ切ってくれた。総体的に、それぞれに魅力ある個性は散見するのだが、纏まりの良い行儀良さが目立つシナリオが多く、心揺さぶられるような、または予想を覆すような一編に出会えなかったのは残念。制球力だけのストライクより、コントロールに難はあるが力でグイグイ押してくるような、または切れ味鋭い変化球で圧倒してくるような…、次回は是非そんな個性に出会いたいと思います。

選考委員
野村 正昭氏(映画評論家)
 5回目を迎えて大賞作品を初めて選ぶことができなかったのは、本当に無念だった。悔しいとしか言いようがない。最終選考会では10本の作品について十分に議論されたと思う。当然ながら、どれも脚本としての技術は申し分なく、とりわけ優秀賞になった3本は高く評価された。「父さんはムーンフェイス」のエンターテインメントとしての面白さ、「プラタナスの枯葉」の認知症の問題の節度ある取り扱い、「ハートに火をつけろ」の登場人物たちの瑞々しさ。しかし、最終的には大賞としての何かに欠けると選考委員一同は、苦渋の末に判断したのだ。技術は勿論、重要な問題だ。だが、それだけでは読み手の心を搏つまでには至らない。<ミステリー>でも<コメディ>でも<SF>でも<ホラー>でも<社会派>でもジャンルは問わないが、何に拘り、どう描きたいのか。この時代にどう切り結ぶのか。次回こそは心意気溢れる、そして志のあるオリジナル脚本を待望しています。

以 上


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