カンボジア: 栄養不良を治療するウエハースを開発~自国生産で普及を目指す【プレスリリース】
PR TIMES / 2018年12月18日 17時40分
[画像1: https://prtimes.jp/i/5176/1256/resize/d5176-1256-109520-0.jpg ]
【2018年12月17日 プノンペン(カンボジア)発】
ユニセフ(国連児童基金)、フランス開発研究所(IRD)、コペンハーゲン大学とDanish Care Foodsは、カンボジア政府とともに、重度の急性栄養不良の子どもを治療するため、魚を原料とした新しいウエハース食品「ニュートリックス(Nutrix)」を開発しました。
プノンペンに「ニュートリックス」の製造拠点を設置するにあたり、パートナー機関は、カンボジアの子どもを取り巻く栄養不良に対処するため、すぐに食べられる栄養治療食(RUTF)の大規模な製造を行うと発表しました。
「この革新的な栄養治療食の現地での製造開始は、少なくとも年間2万5,000人の重度の急性栄養不良の子どもを治療するという政府の目標を達成するための重要な一歩です」とカンボジアのモム・ブンヘーン(Mam Bunheng)保健大臣は述べました。「製造を開始すれば、重度の急性栄養不良を治療する食品が現地で入手できるようになります。過去5年間にわたり、多くのパートナーが本食品の開発に関わりました。この新しいパートナーシップによって、さらに多くの重度の急性栄養不良の子どもに支援を届けられるようになることを期待しています」
カンボジアでは、子どもの約2.6 %が重度の急性栄養不良と診断されています。在宅での治療を基本とするRUTFが処方されており、これなしでは多くの子どもたちが入院する必要性が出てきます。しかし、調査によると、現在カンボジアの保健施設において提供されている既存の製品を利用している子どもは多くありません。
「東アジアと太平洋地域では、年間500万人を超える5歳未満児が重度の急性栄養不良の影響を受けており、5歳未満の子どもの主な死亡原因となっています。重度の急性栄養不良をなくすことは困難を伴い、社会的、政治的意思が求められます。カンボジア政府がこの問題に優先的に取り組み、すべての場において治療を強化することは喜ばしいことです。カンボジアは本地域において2カ国目の、自国で独自のRUTFを製造する国となりました」と、ユニセフ・東アジア太平洋地域事務所副代表のWivina Belmonteは述べました。
カンボジア政府は、スナック菓子に類似した、安価な栄養治療食「ニュートリックス」を提供することで、現地の保健施設を通し、遠隔地の貧しいコミュニティで暮らす、重度の急性栄養不良の5歳未満児を治療することができます。カンボジアでは、年間推定6万人から9万人の子どもが、栄養治療食を含む専門的な治療を必要としています。
良く知られているRUTFとして、ピーナツと乳製品を原料とするものがカンボジアに輸入されていますが、 「ニュートリックス」の原料は現地で調達しているため、生産費が20%抑えられています。
[画像2: https://prtimes.jp/i/5176/1256/resize/d5176-1256-780553-1.jpg ]
*栄養治療食「ニュートリックス」について
カンボジアの子どもの口により合う食品として、治療を続ける子どもを増やすことを目的としています。この新しい栄養治療食の治療を受ける子どもたちは、毎月保健スタッフが診察し、成長過程を記録・管理します。ユニセフのサポートの下、36 の病院と100 以上の保健センターで治療を受けた子どもの数は、国全体で1,604 人(2011年)から5,576人(2017年)に増えました。さらに多くのカンボジアの子どもたちが、「ニュートリックス」を通じて治療を受けられるようになります。
* * *
■ 本信はユニセフ本部が発信した情報をもとに、日本ユニセフ協会が編集・翻訳したものです。本信の原文は、以下よりご覧いただけます。
https://www.unicef.org/press-releases/new-fish-based-ready-use-therapeutic-food-treat-children-severe-acute-malnutrition
* * *
■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。( www.unicef.org )
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)
企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ
この記事に関連するニュース
-
ガザ、ポリオ集団予防接種 1回目終了 約56万の子どもに投与とユニセフ等発表【プレスリリース】
PR TIMES / 2024年9月18日 18時40分
-
子どもの消耗症、世界的な増加-ガザ・スーダンの戦闘が起因【プレスリリース】
PR TIMES / 2024年9月6日 17時45分
-
ガザでのポリオ予防接種、第1段階終了~地球上、最も危険で困難な集団予防接種【プレスリリース】
PR TIMES / 2024年9月5日 18時45分
-
ロヒンギャ難民危機7年:ミャンマーで続く暴力、国内避難民も増加【プレスリリース】
PR TIMES / 2024年8月26日 18時15分
-
アフリカ東部・南部でエムポックス集団発生-脆弱な子どもへの深刻な脅威【プレスリリース】
PR TIMES / 2024年8月23日 17時45分
ランキング
-
1高齢者のダイエットは危険!実は寿命を削ってしまう可能性もあることが判明
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年9月19日 11時0分
-
2マイナ保険証では"大損"する人が続出…廃止される健康保険証だけに記載された最重要情報で医療費は雲泥の差
プレジデントオンライン / 2024年9月19日 10時15分
-
3ローソン、107円になる「長すぎるパン」を発売 「大きすぎるパン」も KDDIと共同開発した背景
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年9月19日 16時44分
-
4日系企業、社員の一時帰国容認も=邦人に募る不安―中国・男児襲撃事件
時事通信 / 2024年9月19日 21時1分
-
5お金持ち流!100円ショップで買うもの・買わないもの
オールアバウト / 2024年9月18日 21時40分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください