ナレーター・近藤サトさんも堪能! 千姫にも負けない、江戸初期究極の政略結婚とは? 「天皇の母」となった家康の孫娘、和姫の激動の生涯。
PR TIMES / 2023年12月27日 21時40分
実は、歴史上「天皇の母」となった徳川の姫は、たった1人――。秀忠とお江の末娘・和姫、のちの東福門院徳川和子だけでした。「徳川の血を引く天皇の誕生」という悲願のために入内した彼女を待ち受ける運命とは? その波乱万丈な人生を、『捨ててこそ空也』『荒仏師 運慶』などで数々の受賞歴を誇る梓澤要が描きます。
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株式会社新潮社は12月25日、梓澤要さんの文庫最新刊『華のかけはし 東福門院徳川和子』を刊行します。サブタイトルにあるとおり、本書は秀忠とお江の末娘である和姫(のちの徳川和子)の生涯について描かれた大河小説となります。
彼女は、家康と秀忠の「徳川の血を引く天皇の誕生」という悲願のため、14歳で入内しました。朝廷と幕府が火花を散らしていた江戸初期、四面楚歌の御所に入内した徳川の姫は、どんな人生を歩んでいったのでしょうか――。
馴染んだ江戸とはかけ離れた京の文化、徳川への恨みを募らせる夫帝、武家を見下す公家衆、ようやく生まれても次々と夭逝する皇子たち……。姉、千姫にも負けないくらいの波乱万丈さにもかかわらず、彼女の人生はあまり世に知られていません。
次々と襲いかかる困難の中でも、和子は、その生来の天真爛漫さと芯の強さを失うことはありませんでした。そして次第に、朝廷と幕府、どちらにとっても欠かせない懸け橋のような存在になっていきます。
400年前の江戸初期、今よりもよほど女が生きづらかった時代でも、運命に翻弄されるばかりではなく、自らの道を切りひらいた徳川和子。女は哀しい。それでもその哀しみを受け止め、凜と前を向き続けた彼女の姿勢には、現代を生きる私たちから見ても古びない美しさがあります。
文庫化にあたり、以前より梓澤要ファンだったという近藤サトさんに解説をお願いしました。実は和子は様々な文化に親しみ、着物、茶の湯、押し絵など幅広い芸術分野で功績を残した女性でもあり、特に着物では、京に「寛永小袖」という大ブームを起こした立役者として知られています。着物文化にも造詣が深い近藤サトさんだからこそ語れる徳川和子にも、注目です。
「空也」「運慶」を描いてきた梓澤要による、徳川の姫の大河小説。ぜひ、楽しんでいただければと思います。
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近藤サトさんの解説より
梓澤さんの作品では、最後にじわぁと涙があふれる。東福門院和子の生涯を描いているわけなので、「死んで終わりだ」というのは分かるのに、最後まで「どういうふうにこの物語を落とし込むのだろう」と、気が抜けない。そしてラスト五十ページくらいは今までのストーリーを振り返るように、ゆっくりと読む。そのようにして辿りついた最後の場面には万感迫るものがある。
■内容紹介
家康の孫娘、和子は「徳川の血を引く天皇の誕生」という悲願のため、後水尾天皇のもとに入内した。二度と、江戸の土は踏めぬ――。一触即発の朝幕関係、待望した皇子の夭折、夫帝の突然の譲位。次々と襲いかかる荒波を持ち前の天真爛漫さと芯の強さで乗り越え、彼女は両家の対立を超えた存在となってゆく。歴史上唯一、皇后となった徳川の姫の、稀有な生涯を描いた大河長編。『華の譜』改題。
■著者略歴
梓澤要(あずさわ・かなめ)
1953(昭和28)年静岡県生れ。明治大学文学部卒業。 93(平成 5)年、『喜娘』で歴史文学賞を受賞しデビュー。歴史に対する知的な洞察とドラマ性で、本格派の歴史作家として評価されてきた。執筆の傍ら、東洋大学大学院で仏教史を学ぶ。2017年、『荒仏師 運慶』で中山義秀文学賞を受賞。著書に、『捨ててこそ 空也』『方丈の孤月』『万葉恋づくし』『あかあかや明恵』『光の王国』『越前宰相秀康』『阿修羅』『百枚の定家』『夏草ヶ原』『遊部』『橘三千代』『画狂其一』『井伊直虎』等がある。
■書誌情報
<書名> 華のかけはし 東福門院徳川和子(新潮文庫刊)
<著者> 梓澤要
<発売日> 2023年12月25日、電子書籍も同日配信開始
<定価・電子書籍の希望小売価格> 1045円(税込)
<ISBN> 978-4-10-121185-5
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