コンゴ民主共和国:エボラ出血熱に加え、はしかも大流行~ユニセフ、はしかの予防接種支援【プレスリリース】
PR TIMES / 2019年7月12日 19時40分
死者1,981人、3分の2は5歳未満
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【2019年7月11日 イトゥリ(コンゴ民主共和国)/ダカール(セネガル)/ジュネーブ/ニューヨーク 発】
紛争により荒廃し、過去2番目に記録的な死者を出しているエボラ出血熱の集団感染が発生しているコンゴ民主共和国北東部のイトゥリ州において、医療保健従事者は、6万7,000人の子どもを対象とした複雑なはしかの予防接種キャンペーンを緊急に開始します。
コンゴ民主共和国全土で、今年に入ってはしかが原因で死亡した人の数は少なくとも1,981人にのぼり、そのうち3分の2以上が5歳未満の子どもです。6月23日までに、はしかが疑われる症例が11万5,000件近く報告されており、2018年の1年間に記録された6万5,000人をはるかに上回っています。
イトゥリ州は約1年前にエボラ出血熱の集団感染が発生した2州のひとつで(もうひとつは北キブ州)、これまでに5,400の感染例と50の死亡例が記録されています。
「混みあった不衛生な環境の避難民キャンプに暮らす何千もの家族が、エボラ出血熱とはしかのふたつの脅威に同時に見舞われるのは前例のないことです」とユニセフ・コンゴ民主共和国事務所代表エドゥアルド・ベイグベデルは述べました。「大勢の人々が命を奪われかねない状況を防ぐことができる機会は限られています」
はしかの予防接種を最初に行うのは、この数週間の武力衝突によりふるさとを離れることを余儀なくされた多くの家族が流入した、イトゥリ州Buniaにある4カ所の国内避難民キャンプです。Buniaの総合病院の近くに位置する1カ所のキャンプは、その敷地の境界線とエボラ治療センターが100メートルも離れていません。また、Buniaでエボラの集団感染が発生してから5件の、そのうちこの3週間で2件の症例が報告された地域から3キロ以内にあります。
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エボラの集団感染があるため、はしかの予防接種キャンペーンに、感染予防や細心のトリアージュの措置を組み込んで進めなければなりません。医療保健従事者は、血液などの体液との接触を防ぐための防護服を着る必要があります。チームには、エボラ出血熱への感染を検査し、疑わしい場合は移送し、体温測定や、手洗いなどの安全措置を徹底することを専門におこなう保健員が加わります。
事態を複雑にしているもう一つの要因は、エボラ出血熱の初期症状である発熱、目の周りの赤み、下痢などが、はしか、マラリアやコレラの初期症状と区別することが困難で、どれも非常に混み合った避難民キャンプで流行するものであることです。
イトゥリ州全域で国内避難民となっていると思われる最大40万人の、圧倒的多数が女性と子どもです。避難民の多くが暮らすイトゥリ州の約35カ所に点在するキャンプは、治安が悪いためにアクセスができない地域にあります。複数の武装グループによる武力衝突により、州の保健施設および学校の半数ほどが破壊・破損しました。
「コンゴ民主共和国の北東部は、今日、最悪な人道危機が起きている地域のひとつです。はしか、エボラ出血熱、避難民キャンプでの生活の実態が、子どもたちを深刻なリスクに直面させています。私たちは彼らを守るために出来る限りのことをしなければなりません」とベイグベデルは言います。
はしか予防接種キャンペーンは、TchomiaとNyankundeの保健地区でも予定されています。
7月8日までに報告されているエボラの感染例は2,428件、そのうち死亡例は1,641件です。症例の約30%を子どもが占めています。
* * *
■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。( www.unicef.org )
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。( www.unicef.or.jp )
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