海と食に関するプレイヤーが一堂に会して海の未来について話し合う『海のごちそうMeet Up』を開催しました!
PR TIMES / 2023年2月3日 17時40分
開催日/2023年1月26日(木) 場所/有楽町micro FOOD&IDEA MARKET
一般社団法人 海と食文化フォーラムは1月26日(木)、東京都千代田区の有楽町micro FOOD&IDEA MARKETで、「海と食」を基軸にさまざまな分野で活躍するキーパーソンを集めた「海のごちそうMeet Up」を開催しました。
地球温暖化による海水温の上昇や海洋ごみの増加など、海を取り巻く環境は課題が山積しています。このたび開催した「海のごちそうMeet Up」は、主に食をテーマに海の課題を解決しようと活動しているプレイヤーたちを集め、実際に会ってコミュニケーションを取ることで、問題解決につながる糸口とするイベントです。
このイベントは、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。
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<イベント概要>
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クロストーク:4人の有識者がそれぞれ直面している海の課題を語る
冒頭で共催の日本財団海洋事業部海洋環境チームの溝垣春奈氏が挨拶。本イベント開催の経緯と意義について話し、イベントがスタートしました。4名の有識者によるクロストークでは、海の環境、海にまつわる食文化、海洋資源という3要素について、それぞれの立場から語っていただきました。
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Yahoo!JAPAN SDGs編集長の長谷川琢也氏は、「海と人をつなぐのは大切なことです。そして、それをつなぐのもやっぱり人だと思っています。僕は東京海洋大学の大学院生もやっていますが、そのゼミにいる若い人たちは素晴らしいアイデアを持っているし、情熱も持っています。でも今の枠組みだと、海と人をつなぐ人になるまでの道は用意されていません。海に興味のある若い人が自由に海と関われるような環境づくりをしなければならないと思っています。」と語りました。
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また、株式会社ウオー代表取締役の中川めぐみ氏は、「漁師さんと異分野を面白くつなげたいと思っています。以前、AIを開発するベンチャー企業の経営陣に漁村で合宿をしてもらいました。そのときに捕れた魚を東京に持ち帰って、同社の60人以上のエンジニアに食べてもらい、漁業者の課題を前に進める方法を考えてもらいました。やわらかい雰囲気の場だと思いがけないアイデアが出るんですよね。そして、自分ひとりでは思いつきにくいので、多くの人を巻き込めるような形を作りたいです。」と語りました。
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そして、東京大学大学院 農学生命科学研究科 助教の小南友里氏は、「漁獲された水産物のうち、魚価が低かったり味が悪かったりするため水揚げすらされずに海上で投棄されるものが、年9万トンあると言われています。そこで世界的に注目されているのが「すり身」です。すり身はどんな魚でも加工できて地域の食文化に馴染むことから、加工食品としてはとても優秀です。混ぜる魚種の比率、保存方法、調理の温度など、科学的なアプローチで味が悪いとされる魚でも美味しいすり身にできるんです。私は味を切り口に、限られた水産資源をまんべんなく利用することを促したいと思います。」と語りました。
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さらに、合同会社フラットアワー代表社員の銭本慧氏は、「これまで漁業者になってから7年の間、消費者に魚を直送してきた中で美味しい魚を「つくる」ことに重点を置いてきました。例えば最近までは、水揚げしたら魚を急いで冷やす方が良いと考えていました。でも、それだと冷やしすぎていることが分かったんです。魚を冷やす温度を微調整してより良く仕上げています。私たちは美味しい魚をつくり、消費者に直送することで、たくさんのフィードバックをもらい、さらに美味しい魚につなげています。これからもこのサイクルを続けていきたいですね。」と語り、クロストークを締めくくりました。
海のごちそうMeet Up懇親会:さまざまな分野のプレイヤーが集まり生まれる相乗効果
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次に、日本財団海洋事業部の中嶋竜生氏の挨拶で懇親会がスタート。「海と食」にまつわる多様な分野のプレイヤーが同じ海に関わりながらそれぞれが異なる手法で問題へアプローチする、それを語り合うことで違うアプローチのヒントを得られる、そんなサイクルが数多く誕生しました。
海のごちそうMeet Up懇親会の料理:参加者の思いが詰まった素材と調理法で彩る
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懇親会では、「海のごちそうMeet Up」の参加者・登壇者が手がける海の食材を使った料理と、「海のごちそうプロジェクト」から生まれた料理が提供されました。
◎はばのりとエビのバターパスタ(左手前)
海藻の全国的な激減を踏まえ、海藻の陸上養殖・海面養殖に取り組むシーベジタブル社(高知県安芸市)の「そのまま干したはばのり」を使用。
◎ブリのカルパッチョ(右手前)
持続可能な漁業を目指し、漁獲から血抜き・神経締め・冷やし込みにこだわった魚を全国に直販するフラットアワー社(長崎県対馬市)のブリを使用。フラットアワー社はクロストークに登壇した銭本慧氏が代表社員。
◎函館ブリたれカツ(奥)
海水温上昇の影響で漁獲が急増したものの、食文化がないために魚価・消費ともに低迷していた函館近海産のブリを地域の食文化として定着させるため、日本財団「海のごちそうプロジェクト」の一環として考案された新メニュー。
参加者の感想
・「美味しい昆布締めの可能性」を研究している小南先生と、養殖昆布と天然昆布はどちらが昆布締めに合っているかを検証するイベントを開催したいと思います
・海の置かれている状況はシビアですが、少しだけでも前向きに考えられる会でした
・いろいろな人達と出会うことが出来て、とても良い機会をいただきました
・今回のつながりを生かして、海に関するセミナーやサステナブルシーフードに関するイベントなどを開催できないか模索していきたいです
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<団体概要>
団体名称:一般社団法人 海と食文化フォーラム
活動内容:「海のごちそう」を入口にイベントやキャンペーンを通じて、海への興味・関心を高めるムーブメントを起こし、海を未来へ引き継ぐアクションを推進する「海のごちそうプロジェクト」を展開
海のごちそうプロジェクト公式サイト:https://shoku.uminohi.jp/
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日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。
https://uminohi.jp/
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