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TOPPAN、伊藤若冲「釈迦十六羅漢図屏風」デジタル推定復元を「日本美術の鉱脈展」に出展

PR TIMES / 2024年10月3日 16時45分

伊藤若冲の幻の大作の復元屏風を、2025年6月より関西エリアで初公開

TOPPANホールディングス株式会社のグループ会社であるTOPPAN株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:齊藤 昌典、以下 TOPPAN)は、白黒の図版画像をもとに子細な調査によってデジタル推定復元した伊藤若冲「釈迦十六羅漢図屏風」を、2025年6月21日(土)から8月31日(日)まで大阪中之島美術館で開催される「日本美術の鉱脈展 未来の国宝を探せ!」に出展。同展の注目作品のひとつとして、新発見の伊藤若冲・円山応挙の合作屏風とともに展示されます。



[画像1: https://prtimes.jp/i/33034/1514/resize/d33034-1514-9fc3671c6a703e631355-0.jpg ]

 TOPPANでは、失われた文化財や美術品を対象として、デジタル技術を活用した復元を行ってきました。2019年には原本の所在が不明な「大坂冬の陣図屏風」を、東京国立博物館が所蔵する模本から想定復元しました※1。同年には、画布の半分近くが欠損していたクロード・モネ作の「睡蓮、柳の反映」を、欠損前に撮影された白黒写真から推定復元しました※2。
 伊藤若冲「釈迦十六羅漢図屏風」デジタル推定復元は、TOPPANのデジタル復元の最新の成果です。焼失した可能性が高いと考えられる同屏風の白黒図版を高精細にスキャニング、子細な調査により色を推定したうえで、特殊な印刷技法を用いることで絵具の立体的な表現も再現しています。
 このたび、このデジタル技術で再現された伊藤若冲の幻の作品を国内外のより多くの人に鑑賞してもらうため、「釈迦十六羅漢図屏風」デジタル推定復元を本展覧会に出展します。
 TOPPANは、今後もデジタル技術を活用し、失われた文化財の復元に取り組むとともに新たな文化財の鑑賞体験を提案していきます。


■「日本美術の鉱脈展 未来の国宝を探せ!」について
日本美術には、まだ世に知られていない作者、作品が埋もれています。例えば、伊藤若冲(1716 - 1800)の場合、2000年に京都国立博物館で開催された展覧会をきっかけに、空前の若冲ブームが巻き起こりましたが、そんな若冲も、2000年以前は一般の人々にとっては「知られざる鉱脈」でした。
その後も若冲をはじめとする奇想の画家の発掘は進みましたが、日本にはそれ以外にも縄文から近現代まで、いまだ知られざる鉱脈がまだまだ眠っています。本展では、あらためてその鉱脈を掘り起こし、美しい宝石として今後の日本美術史に定着させていくことを目標としています。観客が、自身で「未来の国宝」を探す展示会です。

[表: https://prtimes.jp/data/corp/33034/table/1514_1_6dfd22139cd1cb47571db9bba1e5d9ff.jpg ]


■ 伊藤若冲「釈迦十六羅漢図屏風」デジタル推定復元について
 伊藤若冲「釈迦十六羅漢図屏風」は、「枡目描き」(※3)という特徴的な画法が用いられた作品のひとつです。現在、行方不明とされる作品ですが、焼失した可能性が高く、当時の白黒の図版(288mm×88mm)のみがその姿を今日に伝えています。
 今回、この白黒写真をもとに、日本美術史家の山下裕二氏(明治学院大学教授)と、荒井経氏(東京藝術大学教授)の監修のもと、デジタル推定復元を行いました。
 本作品は通常、2024年7月にオープンしたTOPPANの「デジタル文化財ミュージアム KOISHIKAWA XROSS(R)」※4にて展示しています。


1. 調査
[画像2: https://prtimes.jp/i/33034/1514/resize/d33034-1514-2f1b28e9030f31c69ead-1.jpg ]

 残された白黒写真の図版を高精細にスキャニングして確認したところ、いくつかの点で、伊藤若冲「樹花鳥獣図屏風」(静岡県立美術館蔵)との類似が指摘できました。静岡県立美術館の協力を得て、同屏風の調査を東京藝術大学と実施し、使用された絵具などを調査。枡の描き方など復元の参考としました。その他、類例作品や白黒写真の撮影技法など、様々な観点から白黒写真が伝える情報にアプローチしました。



2. デジタルによる彩色
[画像3: https://prtimes.jp/i/33034/1514/resize/d33034-1514-babaed4b9fe46e45f067-1.jpg ]

調査を踏まえて推定された色を表現すべく、12万以上もの膨大な数の枡からなる画面を、デジタル上で彩色。絵具ごとの質感の差などを考慮することで、デジタルでの彩色でありながら、肉筆画のような質感を表現しています。





3. 印刷による立体表現
[画像4: https://prtimes.jp/i/33034/1514/resize/d33034-1514-b2e46d4ba14be0e3667d-1.jpg ]

「枡目描き」作品の特徴でもある立体的な方形を、特殊な印刷技術によって表現。絵具らしい見えかたとなるよう、細かい調整を繰り返しました。












※1 デジタル想定復元 「大坂冬の陣図屏風」について
https://www.holdings.toppan.com/ja/news/2019/06/newsrelease190620_2.html


※2 デジタル推定復元 「睡蓮、柳の反映」について
https://www.holdings.toppan.com/ja/news/2019/06/newsrelease190610.html


※3 「枡目描き」技法
「樹花鳥獣図屏風」(静岡県立美術館蔵)、「鳥獣花木図屏風」(出光美術館蔵)、「白象群獣図」(個人蔵)において伊藤若冲が用いた技法で、画面を方眼線で約1cm四方の枡に分割し、それぞれの枡に方形の彩色を施していくことで、他にない特徴的な効果を得る。


※4 「デジタル文化財ミュージアム KOISHIKAWA XROSS(R)」
 「デジタル文化財ミュージアム KOISHIKAWA XROSS(R)」はデジタル技術を活用した新しい文化財の鑑賞体験を提案する施設として2024年7月にオープンしました。
施設WEBサイト https://koishikawaxross.jp/


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* 本ニュースリリースに記載された内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。


以  上

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