予防接種を受けていない子ども、4人にひとりが南アジアに【プレスリリース】
PR TIMES / 2020年4月28日 19時5分
インド、パキスタン、アフガニスタンに集中
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【2020年4月28日 カトマンズ(ネパール) 発】
ユニセフ(国連児童基金)は本日、南アジア地域の子どもたちが命を守る予防接種を受けなければ、新型コロナウイルス(COVID-19)に加え、さらに別の緊急事態に陥るリスクがあると警鐘を鳴らしました。
予防接種を受けていない、または部分的にしか予防接種を受けていない世界の子どもの約4人にひとり(約450万人)が南アジアで暮らしています。その大部分、97パーセントがインド、パキスタン、アフガニスタンに集中しています。COVID-19の対応としてロックダウンが実施された結果、定期予防接種の大部分は中断され、また保護者は子どもを接種のために保健センターに連れて行くことに消極的になっています。バングラデシュ、パキスタン、ネパールの一部ではすでに、はしかやジフテリアなどワクチンで予防可能な病気の散発的な発生が報告されているのが現状です。
南アジア地域には、世界で最後のポリオ常在国のうちアフガニスタンとパキスタンの2カ国が含まれます。
「この地域の一部の国では、ワクチンの在庫が非常に少なくなっています。これは、移動の禁止とフライトのキャンセルによってサプライチェーンが混乱したためです。ワクチンの製造が中断されたことも、さらなる不足を招いています」と、ユニセフ・南アジア地域事務所 地域保健アドバイザーのポール・ラターは述べました。
この地域で何百万人もの子どもたちが通常予防接種を受けている保健施設の多くは閉鎖されており、巡回予防接種などのアウトリーチ活動も中断され、課題がさらに増えています。
「最前線の医療従事者が手洗いなどを含む適切な予防策を講じていれば、予防接種を中断する必要はありません。実際、予防接種を継続することが重要です」(ラター)
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地域全体で、全国的な予防接種キャンペーンが延期されています。バングラデシュとネパールは、はしかと風疹の予防接種キャンペーンを延期し、パキスタンとアフガニスタンはポリオのキャンペーンを一時中断しています。
ユニセフは、予防接種キャンペーンが中断されている場合、COVID-19のパンデミックが制御できる段階になった際には予防接種活動を強化するため、今すぐ計画づくりを開始するよう政府に対し求めています。
「子どもたちが予防接種を受けないことによる影響を非常に憂慮しています」とユニセフ・南アジア地域事務所代表のジャン・ゴフは述べました。「これらの子どもの多くはすでに弱い立場に置かれています。現時点では、COVID-19のウイルスが多くの子どもたちに深刻な病気を引き起こすようには見えないものの、何十万人もの子どもたちの健康は、定期予防接種サービスの中断によって影響を受けるリスクがあります。これは深刻な脅威です。早い段階で対応しなければなりません」
* * *
■ 新型コロナウイルスに関するユニセフの情報はこちらからご覧いただけます。
特設サイト: https://www.unicef.or.jp/kinkyu/coronavirus/
子どもの権利の危機を防ぐために: https://www.unicef.or.jp/news/2020/0069.html
はしか予防接種の中断: https://www.unicef.or.jp/news/2020/0081.html
コンゴ民はしか予防接種キャンペーン: https://www.unicef.or.jp/news/2020/0098.html
はしか流行のおそれ: https://www.unicef.or.jp/news/2020/0100.html
■ ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。( www.unicef.org )
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■ 日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国33の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。( www.unicef.or.jp )
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