教育危機:休校が子どもに及ぼす深刻な影響-ユニセフ事務局長声明【プレスリリース】
PR TIMES / 2021年1月12日 17時15分
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【2021年1月12日 ニューヨーク 発】
ユニセフ(国連児童基金)事務局長のヘンリエッタ・フォアは、パンデミックが2年目に入った今年、学校を休校にすることは最後の手段にすべきとして、以下の声明を発表しました。
* * *
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックが2年目を迎え、世界中で感染者が急増し続けている今、学校の開校を維持し、再開計画の中で学校を優先するための努力は惜しまれるべきではありません。
休校が子どもたちに及ぼす影響については確かな証拠があり、学校がパンデミックの推進要因ではないという証拠も増えているにも関わらず、あまりにも多くの国が休校の継続を選択しており、中には1年近く休校状態が続いている国もあります。
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休校による影響は深刻で、各国でのロックダウンのピーク時には、世界の学齢期の子どもの90%に影響が及び、3分の1以上の学齢期の子どもが遠隔教育を受けることができずにいました。 学校に通えない子どもの数は最大で2,400万人増えると見込まれ、この多さはこれまで何年も目にすることのなかった規模です。
子どもたちの読み書きや基本的な計算能力、21世紀の社会で生き抜くために必要なスキルは低下しています。
子どもたちの健康や成長、安全、福祉が危険に晒されています。そして最も不利な立場に置かれた子どもたちが、最も重い犠牲を強いられるのです。
学校給食がなくなった結果、子どもたちは空腹のままで、栄養状態が悪化しています。友達との日常的な交流がなく身体を動かすことが減った結果、彼らは体力を失い、ストレスの兆候を示しています。学校がしばしば提供するセーフティットがなくなった結果、彼らは虐待、児童婚、児童労働に対してより脆弱な立場に置かれています。
だからこそ、学校を休校にすることは、他のすべての選択肢が検討された後の、最後の手段でなければならないのです。
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学校運営を決める上では、地域ごとに感染リスクを評価することを主な基準とすべきです。全国的な休校は、可能な限り避けなければなりません。地域における感染が高水準にあり、医療体制が極度にひっ迫し、休校が避けられないと判断される場合は、保障措置をとらなければなりません。この措置には、家庭で暴力のリスクに晒されている子ども、学校給食に頼っている子ども、親がエッセンシャルワーカーである子どもたちが、学校で教育を受け続けられるようにすることが含まれます。
ロックダウンの措置がとられた場合、政府当局が制限を解除し始めたら、学校は最初に再開されなければなりません。そして、遠隔学習ができなかった子どもたちが取り残されないように、学習の遅れを取り戻すための補習が行われるべきです。
子どもたちが今年も休校に直面した場合、その影響は何世代にもわたって残るでしょう。
* * *
■ 新型コロナウイルスに関するユニセフの情報はこちらからご覧いただけます。
特設サイト: https://www.unicef.or.jp/kinkyu/coronavirus/
COVAX情報ページ: https://www.unicef.or.jp/kinkyu/coronavirus/covax/
■ ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org)
※ ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます
※ ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■ 日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国33の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。(www.unicef.or.jp)
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