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「崇高な女がここにいる。」鈴木涼美さん絶賛!文豪・永井荷風が描くラウンジ嬢・君江の物語『つゆのあとさき・カッフェー一夕話』(新潮文庫)12月24日発売!

PR TIMES / 2024年12月7日 14時40分



『濹東綺譚』や『ふらんす物語』で知られる永井荷風の埋もれた名作「つゆのあとさき」がついに新潮文庫から刊行されます。本作の魅力といえば、主人公の君江です。「女主人公の君江という女性があざやかに浮き上がってくる」と谷崎潤一郎も絶賛する彼女はまさに魔性の女。悩ましくも愛おしいその姿をぜひお楽しみください。

[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/47877/1789/47877-1789-1439c1413d4cc3f2a954f03ce2bce0f0-1043x1486.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


「つゆのあとさき」は、銀座のカッフェー「ドンフワン」でトップを張る女給・君江と彼女に執着する男たちの駆け引きを描いた物語です。
昭和初期のカッフェーは、女給が客の隣に座って接待を施し、客は女給にチップを払うという、現代のキャバクラやラウンジのようなものでした。お気に入りの女給目当てにカッフェーへ通う客も多く、中にはパトロンとなる人もいたようです。
永井荷風自身も40代後半ごろから、このカッフェーに足繫く通うようになり、「つゆのあとさき」が誕生したといいます。


超人気女給の君江に振り向いてほしい、自分だけを愛してほしいと願う男たちは、芝居の切符を買ってあげたり、衣装の着物を買ってあげたりと、あの手この手を使って気を引こうとします。しかし、当の君江は物欲もなく、やきもちも焼かず、本心も明かさない、つかみどころのない女。しかも、好きな男ができると忽ち熱くなって忽ち冷めてしまう、最初はいやだと思った男ほど、悩殺して見なければ気がすまないという、生まれながらの浮気者でした。


にわかにもつれ始めた男女関係は、神楽坂の待合や銀座、市ヶ谷を舞台に思わぬ展開を見せていきます。他の女給や君江のパトロンである清岡とその妻などを描きつつ、懲役を終えたばかりの顔見知りの男も現れて――。意味深なラスト一行をどう読み解くか、最後まで気を抜けないストーリーは160頁の短さでも驚嘆の読みごたえです。


他に、荷風が女給の身の上話を聞き取った珍しい小品「カッフェー一夕話」、巻末には川端康成「永井荷風氏の『つゆのあとさき』」、谷崎潤一郎「『つゆのあとさき』を読む」も収録しています。


■書籍内容紹介
銀座の有名カッフェー「ドンフワン」でトップを張る女給君江は、うぶで素人のような雰囲気ながら二股三股も平気な女。そんな彼女の身辺でストーカーのような出来事が起きるが、君江は相も変わらず天性のあざとさで男たちを悩殺し、翻弄していく。しかし、にわかにもつれ始めた男女関係は思わぬ展開を呼び……(「つゆのあとさき」)。荷風が女給の身の上話を聞き取った小品「カッフェー一夕話」も収録。

■著者紹介・永井荷風(ながい かふう)
(1879-1959)東京生れ。高商付属外国語学校清語科中退。広津柳浪・福地源一郎に弟子入りし、ゾラに心酔して『地獄の花』などを著す。1903年より1908年まで外遊。帰国して『あめりか物語』『ふらんす物語』(発禁)を発表し、文名を高める。1910年、慶応大学教授となり「三田文学」を創刊。その一方、花柳界に入りびたって『腕くらべ』『つゆのあとさき』『濹東綺譚』などを著す。1952年、文化勲章受章。1917年から没年までの日記『断腸亭日乗』がある。


■書籍データ
【タイトル】つゆのあとさき・カッフェー一夕話
【著者名】永井荷風
【発売日】12月24日
【造本】文庫
【本体価格】605円(税込)
【ISBN】978-4-10-106910-4
【URL】https://www.shinchosha.co.jp/ebook/E062101/

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