無色透明ポリイミドフィルムの市場規模、2026年に11億6,200万米ドル到達予測
PR TIMES / 2021年11月30日 13時0分
株式会社グローバルインフォメーションは、市場調査レポート「透明ポリイミドフィルムの世界市場:用途別 (フレキシブルディスプレイ、フレキシブルプリント基板、フレキシブル太陽電池、照明器具)・エンドユース産業別 (電子機器、太陽光発電、医療)・地域別の将来予測 (2026年まで)」(MarketsandMarkets)の販売を11月29日より開始いたしました。
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無色透明ポリイミドフィルムの市場規模は、2021年の7,000万米ドルからCAGR75.3%で成長し、2026年には11億6,200万米ドルに達すると予測されています。フレキシブルディスプレイ、フレキシブル太陽電池、フレキシブルプリント基板などの用途からの需要が、同市場を牽引すると予想されています。
COVID-19の無色透明ポリイミドフィルム市場への影響
2020年の世界経済の発展は、COVID-19パンデミックに関連した影響に大きく左右されました。無色透明ポリイミドフィルム市場は、中国、韓国、日本を中心とした東南アジア諸国に集中しており、製造量では日本がリードしています。今回のパンデミックでは、これらの生産国がCOVID-19関連の影響を大きく受けたことから、感染の拡大を避けるために製造拠点の大半が閉鎖された状態となりました。このパンデミックでは、世界各国で大規模なロックダウンが行われたため、生産ラインの混乱やサプライチェーンの停滞だけでなく、労働力不足や物流の停滞なども発生しています。
牽引要因:電子・光電子機器用フレキシブルディスプレイの開発需要の高まり
近年、AMOLED(フレキシブル・アクティブ・マトリクス・オーガニック・ライト・エミッション・ダイオード)ディスプレイの開発が盛んに行われており、硬いガラスをフレキシブルな基板や無色透明ポリイミドフィルムなどの薄膜に置き換えることで、ディスプレイの薄型化、軽量化、細分化が進んでいます。現在、フレキシブルディスプレイの基板には、超薄板ガラス、無色透明ポリイミドフィルム、金属箔の3種類があります。無色透明ポリイミドフィルムは、超薄板ガラスに匹敵する優れた光透過性と、金属箔に匹敵する強靭性を有しています。ガラスの壊れやすさや曲げ半径が小さいこと、金属箔の不透明な特徴などを考えると、無色透明ポリイミドフィルムはフレキシブルディスプレイには好適な選択肢となっています。現在、Royole CorporationのFlexPai、SamsungのGalaxy Fold、HuaweiのMate X、LenovoのCplus、そして独自の特許を持つAppleなど、主要な携帯電話メーカーがフレキシブルスマートフォンのプロトタイプを開発しています。
抑制要因:製造コストが高く、合成用モノマーの入手が限られていること
無色透明ポリイミドフィルム市場の成長が遅いのは、製造コストが高いことと、合成用モノマーの商業的入手が非常に限られていることに起因します。従来のポリイミドフィルムや他のガラス状材料と比較して、これらのフィルムを購入する際の商業コストが大幅に上昇しています。OLED協会の報告書によると、無色透明のポリイミドフィルムのコストは、従来の黄色のポリイミドフィルムのコストよりも500%高く、多くのスマートフォンのディスプレイに使用されているゴリラガラスの少なくとも2倍になるといいます。このような高い調達コストは、合成時に使用されるモノマーに関連しており、この市場の成長を抑制する要因となっています。
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