~その前身となる『資生堂月報』から100年~ 資生堂企業文化誌『花椿』が2024年秋、「アートブック」スタイルに進化
PR TIMES / 2024年11月1日 15時45分
資生堂の企業文化誌として、長年多くの読者に支持されてきた冊子『花椿』は2024年11月28日(木)、「アートブック」スタイルの新誌面にて生まれ変わります。
本号(No.832)では、クリエイティブ・ディレクター(以下、CD)に世界のファッションやカルチャーシーンで活躍するフランス出身のクラリス・ドゥモリ(Clarisse Demory)氏を起用、完全日英バイリンガル版として、多様でタイムレスな美の表現に挑戦します。
なお、今後の刊行は年1回ペースとし、次号も2025年秋頃の発行を予定しています。
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『花椿』2024年号(No.832) 表紙photo/オスマ・ハヴィラティ、裏表紙photo/ヴィヴィアン・サッセン
「アートブック」とは、作家やアーティストが写真や画像等を用い、表現したい世界観や作品を発表するものとして広がりつつある出版物です。ページを巡るなかでその世界への没入感を高め、手にすることに喜びを見出すことができる「紙」という媒体ならではの魅力があります。一方、海外ではプレステージのファッションブランドが自社の紙媒体として「アートブック」を制作、クリエイティブにブランドの世界観を表現するなかで、企業の姿勢や社会へのメッセージをも発信しています。
1924年の刊行以来、『花椿』は紙の冊子であることに一貫としてこだわり、資生堂の美意識を軸にグラフィカルに伝えてきました。2024年、「アートブック」スタイルへと一歩進化を図ることで、『花椿』が大切に後世に伝えてゆきたい「美」の表現を究めるとともに拡張を試み、これまでの、これからの読者にとって美しく豊かな時間を約束する冊子であり続けます。
新CDクラリス・ドゥモリ氏について
これまでの『花椿』は、仲条正義氏、澁谷克彦氏をはじめとした現・資生堂クリエイティブ(株)の前進である資生堂宣伝部出身のデザイナーがアート・ディレクターとして誌面づくりをリードしてきました。
ドゥモリ氏は、CDとして、資生堂や『花椿』が培ってきた「美」や価値観にグローバルな視点から新しい解釈をもたらし、アップデートする役割を担います。本号(No.832)のコンセプトの策定・テーマ設定から編集に参加し、「アートブック」への進化に取り組むとともに、SNSの世界観の監修なども手掛けます。
『花椿』(No.832)
・ A4 変形、80 ページ (日英バイリンガル)
・ 発行部数:2万5,000部 (無料配布)
・ 発行日:2024 年11 月28 日(木)
・ 配布先:資生堂関連施設および旗艦店並びに、ライフスタイル提案型の書店に加え、ライフスタイルショップ、美術館、ギャラリーなど約50箇所。また、海外では欧米、アジアの主要都市を視野に配布の予定です。
・ テーマ:care(ケア)
フランスの哲学者で精神分析学者でもあるシンチア・フルーリーは、自身が取り組む「ケア」の活動の根底にあるものとして、「ケアなしには社会は存在しない」と語っています。自分を、他者を、社会を、自然をケアすることが必要な現代において、さまざまな視点で「care」を考察します。
【主なコンテンツ】
- 気配と存在 写真 / ヴィヴィアン・サッセン
- ケアなしには社会は存在しない シンチア・フルーリー 文 / 関口涼子
- ハウス フォア アート 写真 / 松本直也 スタイリング / 清水奈緒美 モデル / 甲田益也子
-『花椿』アーカイブ 美のかたち
- 彼女の旅 サラ= リン・トラン・ジーゲルバウムの歩んできた道
写真 / オスマ・ハヴィラティ 文 / マリア・ディミトロワ
- 詩 色が痛い 多和田葉子
- ミラー・ミラー 文 / 横山いくこ
- その先にひろがる、世界 写真 / 細倉真弓 文 / コウ ノリ
- 粋人 写真 / 題府基之
- La Cupola あるべき姿に還す、手入れという行為 文 / 小川知子
- Terra Firma 写真 / 当山礼子 スタイリング / 山口翔太郎
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「ハウス フォア アート」
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「その先にひろがる、世界」
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「La Cupola あるべき姿に還す、手入れという行為」
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「Terra Firma」
なお、WEB版については、2024年10月18日(金)より、冊子版に先駆けリニューアルオープンしました。冊子版との連動コンテンツやオリジナルコンテンツを、同様に日英バイリンガルにて不定期で発信していく予定です。
https://hanatsubaki-journal.shiseido.com/?rt_pr=trr44
クラリス・ドゥモリ氏よりメッセージ
[画像6: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/5794/2740/5794-2740-fe7fef183ed136df9d4e482c104fe93c-612x451.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
『花椿』が生まれ変わるにあたり、その歩みを引き継ぐ責任を担えることを光栄に感じるとともに心から感謝します。刊行までのこの10ヶ月間、資生堂の豊かな歴史と『花椿』のアーカイブを深く掘り下げたことで、なぜこの冊子が日本の人びとにとって特別な存在であり続けるのかを理解することができました。
ビューティー、アート、ファッション、詩、そして社会的テーマに関するエッセイが一つになった『花椿』は、「アール・ド・ヴィーヴル (art de vivre)」を体現し、私のなかで強く共鳴しています。
編集室のメンバーと議論するなかで、本号のテーマとして「care」を選んだのは自然な流れでした。 私の母国フランスには「サヴォア・ヴィーヴル(savoir-vivre)」という言葉があります。これは礼儀や思いやりを表すのですが、日本での滞在で、「care」の精神を一層強く感じ、それをさまざまにかたちで表現することに取り組みました。
このテーマが『花椿』の未来を照らし、素晴らしい新たな章を切り開いてくれることを確信しています。
あらためて、制作に関わったすべての人びとに感謝の気持ちを伝えたいと思います。
『花椿』編集長・塚田優子よりメッセージ
2024年、一つのマイルストーンを迎える『花椿』は、創刊のことばにある、読者の皆さまへの「美しき贈物」として、現代における美しく豊かな生活文化の創造の一助となる1冊をドゥモリ氏とともに制作いたしました。価値観やメディア環境の多様化によって日々変化を迫られる過渡期にあるいまこそ、時代に翻弄されず、大切に後世に継承していく不変的な「美」があると信じています。この信念をもとに、当社の使命「OUR MISSION」である「BEAUTY INNOVATIONS FOR A BETTER WORLD(ビューティーイノベーションでよりよい世界を)」の実現に向け、文化的文脈から、『花椿』という唯一無二のオウンドメディアを通じて、美の可能性を拡げ、そして開拓してまいります。
刊行イベントについて
第14回TOKYO ART BOOK FAIR (以下、TABF) 出展
2024年11月28日(木)~ 12月1日(日)(4日間)にわたり開催されるTABFに出展、12月1日(日)にトークイベントを開催します。会期中にCDのドゥモリ氏も来日します。詳細はTABFの公式ホームページ、『花椿』のSNSにてお知らせします。
・ TOKYO ART BOOK FAIR 2024
会期・時間:2024年11月28日(木)12:00-19:00 最終入場時間:18:30
2024年11月29日(金)- 12月1日(日)11:00-18:00 最終入場時間:17:30
会場:東京都現代美術館
住所:〒135-0022 東京都江東区三好4-1-1
公式サイト:https://tokyoartbookfair.com/
【ご参考】
『花椿』の歩み
1924年、日本の女性に欧米風の生活文化情報を伝えることを目的に創刊した『資生堂月報』、その後継となった『資生堂グラフ』(1933年)を受け、1937年、資生堂の企業文化誌『花椿』は誕生しました。美容・化粧情報を中心に文芸、カルチャー、ファッション、食文化や海外トレンドなどのトピックから、日本の読者向けに、時代の最先端を伝える媒体を目指しました。また80年代からは、カルチャー誌としての方向性を強めグラフィックデザインが際立つ誌面づくりが注目されました。また、2016年にWEB版導入、2020年に中国語版の発行なども実施しています。
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