第15回山田風太郎賞 蝉谷めぐ実『万両役者の扇』に決定!
PR TIMES / 2024年10月22日 10時15分
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株式会社KADOKAWA(取締役 代表執行役社長 CEO:夏野剛)が主催する文学賞『山田風太郎賞』の選考会が、2024年10月21日(月)午後4時より東京會館(東京都千代田区丸の内3-2-1)にて行われ、選考委員の審査により、蝉谷めぐ実著『万両役者の扇』(新潮社 2024年5月)が受賞作に決定しました。
【山田風太郎賞 情報サイト】https://note.com/kadobun_note/n/ncdedcdadfecc
【第15回山田風太郎賞】
蝉谷めぐ実 『万両役者の扇』(新潮社 2024年5月)
【選考委員】
朝井まかて、恩田陸、貴志祐介、筒井康隆、夢枕獏(敬称略・五十音順)
※筒井康隆氏は欠席
選考委員を代表して選評を述べた恩田陸氏は、「ぶっちぎり、満場一致」「江戸時代の役者、芝居小屋の雰囲気を音、匂いも含め生々しく描き、その場所に連れていってくれるような臨場感がある。役者の芸に対する凄みが描かれており、文章に節回しのような魅力もある。マニアックギリギリのところを、エンタテインメントとして面白く読ませてくれる。」と話しました。
この日の記者会見で蝉谷氏は、「本作には今までの歌舞伎に対する思いを全部込められているので、この本で賞をいただけて本当に嬉しい。」「自分も作家になるためにどこまでできるか、命をかけられるか、人間を外れることができるかを考えてしまうタイプなので、そこが作中の役者と重なるところはあった。(中略)今後別の題材で書くとしても、切っても切れないテーマになると思う。」と感謝の言葉ともに作品に対しての思いを語りました。
蝉谷氏には、正賞として記念品(名入り万年筆)と副賞 100万円が贈られます。
本賞の贈賞式および祝賀会は11月下旬に都内で開催します。角川三賞として、本賞と、『第44回横溝正史ミステリ&ホラー大賞』『第15回小説 野性時代 新人賞』(主催:株式会社KADOKAWA)の贈賞式・祝賀会も、あわせて行います。なお、選評は『小説 野性時代 特別編集 2024年冬号』に掲載予定です。
【蝉谷めぐ実『万両役者の扇』あらすじ】
江戸森田座気鋭の役者・今村扇五郎にお熱のお春が、女房の座を狙って近づいたのは……。芸を追求してやまない扇五郎に魅せられた面々の、狂ってゆく人生の歯車。ある日、若手役者の他殺体があがり、ついには扇五郎本人も――「芸のため」ならどこまでの所業が許されるのか。芝居の虚実を濃密に描き切ったエンタメ時代小説。
(新潮社 書誌ページより https://www.shinchosha.co.jp/book/355651/)
【著者略歴】蝉谷めぐ実(せみたに・めぐみ)
1992年7月23日生まれ。32歳。女性。大阪府豊中市出身。東京都杉並区在住。早稲田大学文学部で演劇映像コースを専攻、化政期の歌舞伎をテーマに卒論を書く。2020年『化け者心中』で第11回小説野性時代新人賞を受賞し、デビュー。21年、同作で第10回日本歴史時代作家協会賞新人賞、第27回中山義秀文学賞を受賞。22年『おんなの女房』で第10回野村胡堂文学賞、第44回吉川英治文学新人賞を受賞。他の作品に『化け者手本』などがある。
【山田風太郎賞】
「山田風太郎賞」は戦後日本を代表する大衆小説家、故山田風太郎氏の独創的な作品群と、大衆性、ノンジャンル性、反骨精神など氏が貫いた作家的姿勢への敬意を礎に、有望な作家の作品を発掘顕彰するために創設しました。毎年9月1日から翌年8月31日までに刊行された長編および短編の文芸作品(ミステリ、時代、SFなどジャンルを問わない)の中より最も面白いと思われる作品に贈ります。新人、新進、中堅作家の作品が対象となります。
(【山田風太郎賞 情報サイト】https://note.com/kadobun_note/n/ncdedcdadfecc)
【第15回山田風太郎賞 最終候補作品】※敬称略・著者五十音順
逢坂冬馬 『歌われなかった海賊へ』(早川書房 2023年10月)
河野 裕 『彗星を追うヴァンパイア』(KADOKAWA 2024年8月)
蝉谷めぐ実 『万両役者の扇』(新潮社 2024年5月)
長浦 京 『1947』(光文社 2024年1月)
早見和真 『アルプス席の母』(小学館 2024年3月)
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