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SLE、強皮症など自己免疫疾患患者さん約1,000人の免疫細胞を調べ特徴を明らかに

QLife / 2023年11月8日 16時53分

どの免疫細胞がどの自己免疫疾患の発症に関わっているのか

 大阪大学を中心とした研究グループは2023年10月31日、約1,000人の自己免疫疾患の患者さんを対象に、46種類の免疫細胞の状態を調べる免疫フェノタイプ解析を実施し、各疾患の特徴との関連についてわかったことを発表しました。


画像は大阪大学 ResOUより

 自己免疫疾患の病態や発症には、免疫反応を司る多数の種類の免疫細胞の働きが複雑に組み合わさっていることが知られています。同じ自己免疫疾患と診断された患者さんでも、複数種類の異なる病態や免疫細胞の働きが混在しており、画一的な治療法を適用しても、良好な治療成績が得られない患者さんがいることが課題となっています。

自己免疫疾患の個別化医療の鍵として注目される「免疫フェノタイプ解析」

 個人の免疫細胞の働きを観察する手法として、患者さんから採取した血液に含まれる免疫細胞の種類や量を定量化する、免疫フェノタイプ解析があります(フェノタイプ:特徴として現れた状態、表現型)。免疫フェノタイプ解析は疾患の活動性を迅速に反映した免疫反応の状態を知ることができ、自己免疫疾患の個別化医療の鍵として注目されています。

 今回、研究グループは、多施設共同研究に参加した約1,000人の自己免疫疾患の患者さんを対象に、血液中に含まれる46種類の免疫細胞の状態を調べる免疫フェノタイプ解析を実施しました。解析対象疾患には、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス(SLE)、全身性強皮症、ANCA関連血管炎、特発性炎症性筋疾患、乾癬、IgG4関連疾患、混合性結合組織病、強直性脊椎炎、シェーグレン症候群、巨細胞性動脈炎が含まれていました。

関節リウマチに近いグループとSLEに近いグループの2つに分類されることが判明

 解析の結果、主に関節リウマチの免疫フェノタイプに近い患者さんと、全身性エリテマトーデスの免疫フェノタイプに近い患者さんの2つのグループに大きく分類されることが判明しました。一方で、関節リウマチ患者さんの中にも、どちらかというと全身性エリテマトーデスに近い免疫フェノタイプを有する患者さんが少数存在することが判明し、このような患者さんでは特定の免疫細胞の減少(例:制御性T細胞)や治療反応性の悪さ(例:生物学的製剤投与後の関節炎改善度)が認められることが明らかとなりました。

 さらに、ゲノムワイド関連解析(GWAS)を行い、ポリジェニックリスクスコア(GWASで同定した疾患発症リスクを有する遺伝子変異をゲノム全域にわたって統合し、個人のリスクを定量化する方法、PRS)を算出し、免疫フェノタイプとの関わりを検討しました。その結果、関節リウマチに合併する間質性肺疾患について、GWASに基づくPRSと樹状細胞の関連が明らかとなり、これは同病態における樹状細胞の関与を示す結果と考えられるものです。

 「研究で発見されたさまざまな自己免疫疾患を特徴づける免疫フェノタイプ情報や、自己免疫疾患患者の分類方法に関する研究が今後加速することで、自己免疫疾患の更なる病態解明と個人の病態に最適な個別化医療の提供につながることが期待されます」と、研究グループは述べています。(QLife編集部)

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大阪大学 ResOU

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