エネス・カンター「俺はロンドンには行かない」
NBA Rakuten / 2019年1月7日 19時51分
ニックスのエネス・カンターは、「ロンドン・ゲーム」の遠征に帯同しないようだ
ニューヨーク・ニックスのセンターのエネス・カンターは、現地1月17日にロンドンで行われるワシントン・ウィザーズ戦のチーム遠征に帯同しないようだ。彼は、自身の出身国であるトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領を痛烈に批判したたため、アメリカとカナダ以外の国に出国すると自分が暗殺されると考えているのだ。
カンターは、同1月4日に行われたロサンゼルス・レイカーズ戦の試合後にこの考えをメディアに語ったが、のちにチームは「カンターはビザの関係で遠征に帯同しない」と発表している。
チームのロンドン遠征に帯同せず、ニューヨークに残ることを決断した理由について、カンターは以下のようにコメントしている。
「アメリカとカナダ以外の国に出国したら、俺は暗殺されるかもしれないんだ。残念だが、非情なエルドアン大統領のせいで俺はロンドンに行くことができない。彼のせいで、俺はロンドンに行ってチームの勝利に貢献することができない。彼のやっていることは、俺のバスケットボール・キャリアに大きな影響を与えているんだ。たった1人の非情で異常な独裁者のせいで、俺はロンドンに行ってプレーすることができない。これは、とても悲しいことだ。」
カンターは、トルコのエルドアン大統領を「現代のヒトラー」と呼び、長年に渡って彼を非難し続けている。カンターが持っていたトルコのパスポートは2017年に失効され、彼はトルコ政府によって国際指名手配された。
カンターは、2016年にトルコでクーデター未遂事件を起こしたアメリカ在住のトルコ人聖職者を支持している。
カンターは「ロンドンには沢山のスパイがいる。彼らの手にかかれば、俺を暗殺するのは造作もないことだ。これは、とても酷い状況だ」とコメントしている。
カンターの父のメメット・カンター元博士は、昨年、『テログループの一味』という嫌疑をかけられ、禁固刑を言い渡された。彼は、テロ未遂事件の後に職を失っている。
昨年発行されたTime magazineに寄稿したコラムの中で、カンターは以下のように主張している。
「よく『自分の家族が危険にさらされているのに、なぜ主張をやめようとしないんだ?』と聞かれるが、それこそが俺が主張を続ける理由なんだ。エルドアンが標的にしているのは、俺の家族や俺の友人、俺の隣人、そして俺のクラスメイトたちだ。だから俺は主張をしないといけないんだ。黙っていたら、俺の国の人々は苦しみ続けるだけなんだ。」
(C)2019 NBA Entertainment/Getty Images. All Rights Reserved.
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