【独占インタビュー】76ersのドック・リバースHC、「彼ら以上のペアはいない」とエンビードとシモンズを称賛
NBA Rakuten / 2021年3月8日 14時25分
オールスターでの思い出や、今季の76ersの戦いぶりなどについて言及
日本時間3月8日(現地7日)、NBA Rakutenはオールスターゲームでチーム・デュラントを指揮するフィラデルフィア・76ersのドック・リバースHC(ヘッドコーチ)に独占インタビューを実施した。キャリア通算967勝(693敗)を誇る名将に、オールスターでの思い出や今季の76ersの戦いぶり、そして八村塁(ワシントン・ウィザーズ)や渡邊雄太(トロント・ラプターズ)の印象などについて話を聞いた。
――オールスターチームを指揮するのは今回で3回目ですが、過去の2大会(2008年、2011年)で印象に残っているエピソードは?
それぞれにあるよ。1回目の時は息子オースティン(現ニューヨーク・ニックス)とその他の子どもたちも一緒だったから覚えている。初めてのことだったから、何をしていいかよく分かっていなかったね。自分のチームから3人(ケビン・ガーネット、ポール・ピアース、レイ・アレン)選ばれていたんだけど、それはとてもクールな事だと思ったよ。ニューオーリンズ(2008年大会開催地)はハリケーンの被害を受けた直後だったから、それのためにも働いていた。一番記憶に残っているのはそこでの移動中、コービー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ)が同じバスに乗っていたんだけど、寒くて雨が降っていたのに私の三男スペンサーはジャケットを着ていなかったんだ。それを見たコービーは白いジャージを息子が着るためにくれたんだよ。しかし、息子は白くて、(ライバルチームの)コービーのだから着たくないと言ったんだけど、それでもコービーは「あげるから着ろ」と言っていたね。それは忘れることができないものの一つだよ。
――今季のオールスターゲームに関してヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス)選手がチーム・レブロンの方がいいチームだと豪語していましたが、チーム・デュラントが勝つ可能性は?
我々のチームが勝つと思っているよ。両方のチームに言えることだけど、スキルのある選手が多く揃っている。我々には爆発力があると思う。特に勝負所で助けになる。自らシュートチャンスを作ることに長けた選手も多くいるし、興味深い戦いになると思う。あとフォーマットも気に入っている。最終的な目標スコアが決まったら、爆発力のある選手をコートに揃えるよ。
――76ersはイースト首位と好調ですが、過去に指揮したボストン・セルティックスやロサンゼルス・クリッパーズといったチームとの共通点はありますか?
それぞれが違うと思う。どちらかといえばセルティックスのほうが似ているかな。サイズとポストを使えるという意味でね。ベン(シモンズ)は身長のあるロンドみたいな存在だし、セルティックスの方が共通点があるかな。
――今季ジョエル・エンビード選手がMVP候補に挙がる素晴らしい活躍を見せていますが、その要因は? また、彼にはどんな役割を期待していましたか?
支配的な選手になるということ以外では、特に期待していた役割はないんだ。ジョエルは才能にあふれていて、なんでもできる。彼にはオフェンスのゴー・トゥ・ガイであると明確に伝えている。トレーニングキャンプでは彼を正しいスポットで使うように努めた。これまで以上にポストにいて、それは彼に好影響を与えている。彼の才能はすごいんだ。ドリブルからでも、3ポイント、ミドルレンジ、ポストアップ、フェイスアップ、どんな形でも得点が奪える。我々がしようとしているのは、それら全てを使うことなんだ。
――過去にはエンビード選手とシモンズ選手の相性が問題視されていました。今季は上手くプレイしてるように見えますが、何か変えたことはありますか? またそれはチーム的なこと、それとも選手個人?
両方だと思う。彼らには最初から2人は上手くフィットすると伝えていた。コートには人が共存できる多くのスペースがあると証明したかったし、それができたと思う。ジョエルをポストで使うことを増やしてボールを渡す。ベンは我々のプレイメイカーでありアタッカー。彼はドライブでリーグの誰よりも3ポイントのチャンスを作っている。それは我々が描いていた形で、彼らはしっかりとやっている。守備面では彼ら以上のペアはいないと思う。1人はペリメーターにいて、もう1人はアンカー役として機能する。彼らの相性は完璧だよ。
――あなたはトバイアス・ハリス選手はオールスターに選ばれるべきだったと称賛しています。少し苦戦した印象の残る昨季からどんな変化がありましたか?
トバイアスのことはクリッパーズ時代に指導していたから、そこでのアドバンテージはあるね。彼が好きなプレイを知っているし、彼の得意なことも分かっている。やろうとしているのは、それができるポジションに彼を置いて、気持ちよくプレイしてもらうこと。トバイアスは瞬時に決断してアタックを仕掛ける選手で、リーグでも屈指の選手だ。彼のプレイから悩みを取り除くことで、何をしたいかがハッキリして自信にあふれたプレイを見せている。それが違いかな。
――日本ではウィザーズの八村塁選手とラプターズの渡邊雄太選手が注目されているのですが、彼らの印象はありますか?
そこまであるわけではないんだけど、休暇後の2試合目でウィザーズと対戦するからより詳しくに調査しないとね。それでも2人ともいい選手になると思う。キャリア序盤にしては、オフェンススキルもとてもいいものを持っている。あとは安定的に出場できるか、健康体を維持できるかが彼らにとって鍵になる思うよ。
――八村選手とマッチアップするのは、ハリス選手になるのでしょうか?
そうだね。トバイアスは2つのポジションで使いまわしている感じなんだ。相手のベストプレイヤーを守るベンは、ブラッドリー・ビールにつくと思う。だからその2人がマッチアップするだろうね。
――日本にいるNBAファンにメッセージをお願いします。
100年前にも感じるけど、私がリーボックの契約選手として現役をプレイしている時に東京に行ったことがあるんだ。本当に好きになったよ。熱意も素晴らしかった。NBAを愛してくれて本当に感謝しています。そしてオリンピックで会えることを期待しています。素晴らしい大会になると思ってるし、NBAも参加することを待ち望んでいます。
(C)2021 NBA Entertainment/Getty Images. All Rights Reserved.
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