【2021-22シーズン】全30チームプレビュー:ボストン・セルティックス
NBA Rakuten / 2021年9月21日 12時0分
新シーズンにおけるセルティックスの見どころを紹介
NBAは日本時間10月20日(現地19日)に、リーグ75周年となる2021-22シーズンが開幕する。NBA Rakutenでは節目となるシーズンを前に、各チームの戦力状況や見どころを1チームずつ紹介していく。
フロント、現場ともに体制変更
イースタン・カンファレンス決勝に進出した2019-20シーズン以上の結果が期待されて昨シーズンに臨んだボストン・セルティックスだったが、想像以上に苦しい1年となった。シーズン序盤にはジェイソン・テイタムが新型コロナウイルスに感染し、終盤にはジェイレン・ブラウンが左手首の怪我でシーズン終了となるなど、シーズン通してフルメンバーで戦うことができずにプレイオフでは1回戦で早々に姿を消した。
5年ぶりの1回戦敗退という結果を受け、オフにはフロントに大きな変化が訪れている。これまでロスター人事を仕切ってきたダニー・エインジ球団社長が辞任すると、8年間チームを指揮したブラッド・スティーブンスHC(ヘッドコーチ)がその座に昇格。そして空席となったHCのポジションには、ブルックリン・ネッツでアシスタントコーチを務めていたアイメ・ウドカを招聘している。
その後はロスターのテコ入れに着手。まずは怪我がちだった司令塔のケンバ・ウォーカーをトレードで放出し、ベテランビッグマンのアル・ホーフォードを3年ぶりに呼び戻した。ウォーカーの後釜には、FAだったデニス・シュルーダーを1年契約で獲得。そのほかにも、昨季チームにフィットしなかったエバン・フォーニエとトリスタン・トンプソンに見切りをつけ、代わりにジョシュ・リチャードソン、イネス・カンターらを迎え入れるなど、テイタム、ブラウンの若手スターデュオをサポートする体制を整えた。
掲げる堅守復活と全員バスケ
ウドカ新HCが今季のテーマとして掲げているのが、「ディフェンスとチームバスケの強化」だ。昨シーズンのディフェンシブ・レーティングはリーグ13位(111.8)で、直近3シーズンでは最も低い数値だった。2シーズン前には同レーティングでリーグ4位(106.5)に入るなど、セルティックス本来の持ち味は堅守である。これを取り戻すため、インサイドではホーフォード、ペリメーターではマーカス・スマートを軸に、アグレッシブな守備を仕上げていくことが期待される。
また、オフェンスではリーグ25位に沈んだ、平均アシスト数(23.5)の改善に取り組むと新指揮官は明言。昨季はオフェンシブ・レーティングでリーグ10位(113.1)とまずまずの成績を残したが、これはテイタムとブラウンの個人技による恩恵が大きかった。プレイメイカー不足は懸念されるが、ウドカHCがサンアントニオ・スパーズ時代に恩師グレッグ・ポポビッチHCの下で培ったシステマチックなチームバスケを浸透させられれば、より効率的なオフェンスを展開することができるだろう。
行く末を占う1年、結果次第ではスターデュオ解体も
とはいえ、セルティックスがイーストの上位に食い込むには、当然ながらテイタムとブラウンの活躍が不可欠だ。ウドカHCも「彼らにボールが渡る機会が多くなるから、他の選手にシェアして攻撃にリズムを持たせることが重要」と、両スターのプレイメイク力向上に期待を寄せた。
良くも悪くもテイタムとブラウンの活躍次第だが、昨季同様期待外れの結果に終わるようであれば、スターデュオ解体という話も出てくるだろう。フロント、現場ともに新体制で臨む新シーズンは、今後のチームの方向性を占う1年となりそうだ。
移籍情報
【入団・再契約】カッコ内は昨季所属チーム、またはドラフト順位
デニス・シュルーダー(レイカーズ)
エネス・カンター(ブレイザーズ)
ジョシュ・リチャードソン(マーベリックス)
ブルーノ・フェルナンド(ホークス)
アル・ホーフォード(サンダー)
フアンチョ・ヘルナンゴメス(ウルブズ)
ジュアン・ビガラン(2巡目45位)
サム・ハウザー(ドラフト外)
ルーク・コーネット(再契約)
【退団】カッコ内は今季所属チーム
シェミ・オジェレイ(バックス)
ケンバ・ウォーカー(サンダー〔解雇〕→ニックス)
トリスタン・トンプソン(キングス)
エバン・フォーニエ(ニックス)
タッコ・フォール(キャバリアーズ)
カーセン・エドワーズ(グリズリーズ)
トレモント・ウォーターズ(バックス)
2020-21シーズン成績
レギュラーシーズン:36勝36敗(.500/イースト7位)
プレイオフ:1勝4敗(.200/1回戦敗退)
■チームスタッツ
平均得点:112.6(16位)
平均失点:111.2(11位)
得失点差:+1.5(13位)
平均リバウンド:44.3(15位)
平均アシスト:23.5(25位)
平均スティール:7.7(13位)
平均ブロック:5.3(6位)
FG成功率:46.6%(19位)
3ポイント成功率:37.4%(10位)
FT成功率:77.5%(16位)
オフェンシブ・レーティング:113.1(10位)
ディフェンシブ・レーティング:111.8(13位)
※カッコ内はリーグ順位
(C)2021 NBA Entertainment/Getty Images. All Rights Reserved.
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